見出し画像

友達の愚痴はヒントの宝庫

愚痴ばかり口にする人とは付き合わないようにしましょう、というのはいろんな本にも書かれ多くの人が言うことでもあります。

私もできるだけ楽しい話や有意義な話ができる人と付き合いたいので愚痴が多い人とは基本的に付き合いませんが、たまに愚痴を聞くとヒントになることがたくさんあるなあと先日ふと気付きました。

その理由は大きく分けて2つ。

1.自分とは違う立場からの見え方が学べる
2.相手にかけたい言葉はそのまま自分にもあてはまるのだと気づける

以下、この2つの理由それぞれについて解説します。

1.自分とは違う立場からの見え方が学べる

新卒1年目はどんな会社に入っても「新卒ちゃん」の扱いですが、社会人も5年目になってくると社会の中での立ち位置がちょっとずつ異なってきます。

そしてなにより、5年もいるとだいたいその会社や業種のカラーに染まっています。良くも悪くも。

そんな中で、会社の規模と今の役職を知っている上で愚痴を聞いていると、こういう立場の人からはこういう不満がでるんだなあということを学ぶことができます。

ついでに言うと、恐らくこの人の上に立つ人はこう、この人の下についてる人はこう思ってるんだろうなあということも。

私は今はまだ小さなベンチャーの一員ですが、そのうち会社が大きくなってきたら組織づくりにおいていろんな役職ができてきます。

その時にこの役職の人は恐らくこれに不満をもって、こういう問題を抱えるだろうと事前に知っておくことは非常に重要なことだなと。

私自身もファーストキャリアは大企業ですが、離れてからだいぶ経ちそのころのマインドが薄れてしまっているので大企業の友人たちの話を聞いていると「なるほど」と思うことが多々あります。

ここで「これだから大企業のやつは」とか言って耳を貸さない人は非常にもったいないことをしているなと思います。

立場が違う故に、愚痴を聞いていると時々「なんでやねん」と卒倒しそうになることも多々ありますが、個人の力ではどう抗いようもない力が組織というものにはあるのだということも学べることのひとつです。

スタートアップ界隈にいると忘れがちですが、大抵の人はガツガツ働きたくないし個人の幸福を追求したいわけなので、そのマインドを理解せずにたくさんの人にウケるものなんて作れないんじゃなかろうか。

別に違う見方を習得するのに愚痴である必要はないのですが、愚痴・不満というのは仕事が楽しい!幸せ!大好き!な話と同じくらい、業界や会社や立場を理解するのに役立つ場合もあるなあと勝手に思っています。
清濁併せ呑むってやつです。

2.相手にかけたい言葉はそのまま自分にもあてはまるのだと気づける

愚痴を黙って聞くことの意味はこの2.の方が大きいかもしれません。

愚痴はほぼ100%が「人のせい」です。

上司が悪い、部下がダメ、クライアント側に問題がある、国がなにもしてくれない…etc。

言ってる本人はなにも疑うことなく私は正しい、周りが悪い!と思ってるのですが、聞く側からすると大体はそんなことなくて、どっちもどっちなことが多いんですよね。

まあ100%周りが悪いとしても、それを聞いた私が会社に殴り込みをかけにいってあげられるわけでもなく。

なのでこうしたら?ああしたら?とアドバイスするわけですが、これって相手に言っていると見せかけて自分にもあてはまることだと思うんです。

「私は正しくて周りがまちがっている」
「私はこんなに頑張っているのに周りがついてきてくれない」
という気持ちって誰しもがもつものだと思うんです。
真剣にやっていればやっているほどそう思うと思います。

特に部下や後輩をもつ身なら100%思ったことがあるはず。

でもそれを友人という第三者の口から聞くと
「いやいや、そうは言ってもその後輩の子だってさあ」
とか
「でも上司の人だってこう思ってると思うよ?」
と言いたくなるはず。

このアドバイス、そのまま今の自分にも当てはまることですよね。

私はこれに気づくのに26年かかりました。

なので最近は、愚痴を聞いた時にアドバイスしたいことが浮かんだらそのまま口に出すのではなく飲み込んで、自分に置き換えて内省しています。

愚痴を言う側もいらない反論されずにすっきりするし、私も自分の悩みや不満に対する解決法が見つかるしWin-Win!

「客観的に判断を下したい時は『友人から相談を受けたらどうアドバイスするか?』を考えろ」というけれど、不満をもってぐるぐるしている時は人の愚痴を聞いて、それに対してかけたい言葉を自分へのアドバイスとして消化したらいいんじゃないかなと思います。

***

と言いつつやっぱり明るい話を聞く方が好きなので、愚痴を聞くのはたまにでいいなとは思います。笑

サポートからコメントをいただくのがいちばんの励みです。いつもありがとうございます!