私たちが少女漫画に求めるもの
毎晩寝る前が私の読書タイムなのだけど、たまに脳みそが働かない夜もある。
ベッドに散乱している読みかけの本たちを掘り起こすけれど、どれも今の気分じゃない。
でも、何か読まないと気が済まない。落ち着いて眠れない。
そんなときに私が最終兵器として手に取るのが少女漫画だ。
ビジネス書から小説、エッセイ、絵本などあらゆる『読む』コンテンツを消費してきた中で、一番脳に負荷が少ないのは少女漫画である、というのが私なりの結論だ。
漫画というフォーマットの楽さもあるけれど、戦いや成長がベースにある少年漫画と違って、少女漫画は基本的に自分ではなくまわりが変わることによって状況が好転していく。
ダメな主人公がなぜか学校一のイケメンに見染められたり、ひょんなことから再会した幼馴染が実はずっと自分のことを想っていたと発覚したり…。
もちろん主人公は主人公なりにがんばっているのだけど、少女漫画の世界がすごいのは、そのがんばりが100%どころか120%ちゃんと相手に伝わり、評価されるところだろうと思う。
現実の世界では、どんなにがんばっても伝わらなかったり、誤解がおきたり、すれ違ったりする。
『振り切っても振り切っても追いかけてきてもらえる』なんてことはないし、『パーフェクトなタイミングで助けにきてもらえる』なんてこともない。
でも、だからこそ、少女漫画の世界は最後に残されたフィクションの楽園なのだろうと思う。
何も考えずに安心してハッピーエンドを信じていられる場所。
現実にそんなことは起きないとわかっていても、わかっているからこそ、日々を強く生き抜くために、私たちは心の中にフィクションという希望を持つ必要があるのだ。
少女漫画は、私たちを傷つけない。
難しいことを考えなくても、目で追っているだけでストーリーは必ずハッピーエンドに向かっていく。
現実にはないそんな安心感を得るために、私たちは少女漫画というフィクションを手に取るのかもしれないと思うのだ。
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最近ずっとハマって観ている「ゴハン行こうよ!」という韓国ドラマの中で、「一緒にいると引け目を感じるの…」と話す主人公にユン・ドゥジュンが返したセリフが最高だったので勝手に私まで励まされてしまった。玄関に貼って毎日音読したい。
なんで気が引けると思うんだ?そう思うな。
性格もいいし、優しいし、面白いし、かわいい。お前はいい女だ。
愛される資格が十分にある。僕はそう思う。
少女漫画とか韓国ドラマは、こういう「王子様」がちゃんと出てくるところがコンテンツの安心感を生み出してるんだろうなと改めて。
他にもおすすめの漫画があったら教えてください。
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