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数字を文字として用いる表記法

4/14はディベヒ語の日で、ディベヒ語はターナ文字と呼ばれるアラビア文字のアラブ・インド数字南インド系文字の数字などを改造した文字体系を使用します。
今回はディベヒ語の日にちなんで、数字を文字として用いるものを取り上げます。


ディベヒ語ターナ文字

モルジブのディベヒ語の文字で、印刷物ではアラビア文字との交ぜ書きも行われ、20世紀の書籍や新聞に見られます。

  • ހ】ハー[h ハ] - アラブ・インド数字1《١》に由来。上1点付きの《ޚ》は[x ホ], 下1点付きの《ޙ》は[ħ ハ]。

  • ށ】シャビヤニ[ʂ シュ] - アラブ・インド数字2《٢》に由来。

  • ނ】ヌーヌ[n ン] - アラブ・インド数字3《٣》に由来。

  • ރ‎】ラー[r ル] - 東アラブ・インド数字4《۴》に由来。

  • ޜ‎〗ザー[ʒ ジュ]

  • ބ】バー[b ブ] - 東アラブ・インド数字5《۵》に由来。

  • ޅ‎】ラビヤニ[ɭ ル] - 東アラブ・インド数字6《۶》に由来。

  • ކ‎】カーフ[k ク] - アラブ・インド数字7《٧》に由来。

  • އ】アリフ[無音] - アラブ・インド数字8《٨》に由来。

  • އަ‎〗アバフィリ[ə ア/a ア] - 母音の例示形はアリフとダイアクリティカルマークの合成で表示。

  • އާ‎‎〗アーバーフィリ[ɑː アー/aː アー]

  • އި‎‎〗イビフィリ[i イ]

  • އީ‎〗イービーフィリ[iː イー]

  • އު‎‎〗ウブフィリ[u ウ]

  • އޫ‎‎〗ウーブーフィリ[uː ウー]

  • އެ‎〗エベフィリ[e エ]

  • އޫ‎‎〗エーベーフィリ[eː エー]

  • އޮ‎〗オボフィリ[o オ]

  • އޯ‎‎〗オーボーフィリ[oː オー]

  • 〖އް〗スクン[無音] - 例示形のスクン付きアリフは促音[ⓚː ッ]を示す。

  • ވ‎】ヴァーヴ[ʋ ヴ] - アラブ・インド数字9《٩》に由来。

  • ޥ‎‎〗ワーヴ[w ウ]

  • މ】メーム[m ム] - 南インド系数字1に由来。

  • ފ‎】ファーフ[f フ] - 南インド系数字2に由来。

  • ދ‎】ダール[d ド] - 南インド系数字3に由来。

  • ތ】ター[t ト] - 南インド系数字4に由来。

  • 【ލ】ラーム[l ル] - 南インド系数字5に由来。

  • ގ‎】ガーフ[ɡ グ] - 南インド系数字6に由来。

  • ޏ】ニャビヤニ[ɲ ニュ] - 南インド系数字7に由来。

  • ސ‎】スィーヌ[s ス] - 南インド系数字8に由来。

  • ޝ‎〗シーヌ[ʃ シュ]

  • ޑ‎】ダビヤニ[ɖ ドゥ] - 南インド系数字9に由来。

  • ޒ】ザビヤニ[z ズ]

  • ޓ‎】タビヤニ[ʈ トゥ]

  • ޔ】ヤー[j イ]

  • ޕ】パビヤニ[p プ]

  • ޖ‎】ジャビヤニ[ʤ ヂ]

  • ޗ‎】チャビヤニ[ʧ チ]

  • ޱ】ナー[ɳ ヌ]

シエソーシ―Shiesoshi―

日本発の人工言語で、算用数字を用いて表します。言語名はシエソーシ正書法では〈74·07〉と表記。1967年3月16日にWUMにより書籍『世界語74・07』で発表されました。
エスペラント語版ウィキペディアの【74-07】の項目に解説が記載されています。

  • 1】ア[a ア] - 側点《·◌》付きは[ha ハ], ダイアクリティカルマークの上点˙》付きは[ra ラ]。

  • 2】イ[i イ] - 側点付きは[mi ミ], 上点付きは[ri リ]。

  • 3】ウ[u ウ] - 側点付きは[ju ユ], 上点付きは[ru ル]。

  • 4】エ[e エ] - 側点付きは[re レ], 上点付きは[me メ]。

  • 5】オ[o オ] - 側点付きは[wa ワ], 上点付きは[ro ロ]。

  • 6】カ[ka カ] - 側点付きは[sa サ], 上点付きは[ta タ]。

  • 7】シ[ʃi シ] - 側点付きは[ʧi チ], 上点付きは[ni ニ]。

  • 8】ツ[ʦu ツ] - 側点付きは[nu ヌ], 上点付きは[mu ム]。

  • 9】ネ[ne ネ] - 側点付きは[he ヘ], 上点付きは[te テ]。

  • 0】コ[ko コ] - 側点付きは[so ソ], 上点付きは[to ト]。

アラブ・チャット・アルファベット/アラブ・チャット文字

アラビア語のラテン文字表記のひとつで、算用数字を拡張ラテン文字として用います。国や地域によって表記が異なるので注意。
アラビア語では“عربيزي”[アラビーズィー]と呼称し、アラビ字のような語感となっています。。

  • 2】ハムザ[ʔ 無音] - アラビア文字表記は《ء/أ/إ/ؤ/ئ》で、算用数字2に似ていることに由来。

  • 2a】アリフ・マッダ[ʔaː アー] - アラビア文字表記は《آ》。

  • 3】アイン[ʕ ア] - アラビア文字表記は《ع》で、算用数字3に似ていることに由来。

  • 3'】ガイン[ɣ グ/ʁ ル] - アラビア文字表記は《》。

  • 4】シーン[ʃ シュ] - アラビア文字表記は《》。

  • 4】ザール[ð ズ] - アラビア文字表記は《ذ》。

  • 5】クハー[x ホ/χ ハ] - アラビア文字表記は《خ》。

  • 6】ター[ᵵ ト] - アラビア文字表記は《ط》。

  • 6'】ザー[ᵶ ズ/ðˤ ズ] - アラビア文字表記は《ظ‎》。

  • 7】ハー[ħ ハ] - アラビア文字表記は《ح》。

  • 7'】クハー[x ホ/χ ハ] - アラビア文字表記は《خ

  • 8】クヮーフ[q ク] - アラビア文字表記は《ق》。

  • 8】ガイン[ɣ グ/ʁ ル] - アラビア文字表記は《》。

  • 9】サード[ᵴ ス] - アラビア文字表記は《ص》。

  • 9】クヮーフ[q ク] - アラビア文字表記は《ق》で、算用数字9に似ていることに由来し、日本語でも数字の《9》と字母名の《Q》が同音というつながりにもなっている。

  • 9'】ダード[ᵭ ド] - アラビア文字表記は《ض‎》。

ヘブライ語におけるチャット文字―ヘブライ・チャット文字―

  • イスラエルでは公用語のヘブライ語のラテン文字転写・翻字でも数字を拡張ラテン文字として加える方法があり、イスラエルなどでも使用されているアラビア語ラテン文字の拡張ラテン文字である算用数字の影響が深いようです。

  • 3】アイン[ʕ ア/ʔ ッ] - ヘブライ文字表記は《ע》。

  • 5】カフ[k ク/x ホ] - ヘブライ文字表記は《כ・ך》。

  • 6】テット[t ト] - ヘブライ文字表記は《ט》。

  • 7】ヘット[ħ ハ/x ホ] - ヘブライ文字表記は《ח》。

  • 9】ツァディ[ʦ ツ] - ヘブライ文字表記は《צ・ץ》。

グリークリッシュ表記法

現代ギリシャ語のラテン文字表記法のひとつで、拡張ラテン文字として算用数字を導入したものです。
ギリシャ語ではΓκρίκλις[グリクリス]で、英語ではGreeklishです。

  • 0】シータ[θ ス] - ギリシャ文字表記は《Θ θ》で、算用数字0に似ていることに由来。

  • 3】クシー[ks クス] - ギリシャ文字表記は《Ξ ξ》で、算用数字3に似ていることに由来。

  • 4】プシー[ps プス] - ギリシャ文字表記は《Ψ ψ》。

  • 8】シータ[θ ス] - ギリシャ文字表記は《Θ θ》。

  • 9】シータ[θ ス] - ギリシャ文字表記は《Θ θ》。