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星空の下のレジスタンス

「わたしはとも姫、月から来た」
寝つこうとする時、とつぜんきこえてきた。
感情を押し殺したような声だ。

「わたしはとも姫、月の管理人トクナリの娘だ。
今、月ではお前の殺害計画が進められている。
今のうちに考えを改めよ、反政府活動をやめるのだ。
月の存在を愚弄するお前の発言が長老と父を激怒させている。
わたしは親切心からお前に忠告している」

月を愚弄した?何のことだろうか。
そもそも月の管理人って何だ?
トクナリってラジオのパーソナリティではないか。

「これは夢ではない、現実だ。
今すぐ謝罪の念を次に送信するのだ。
ほら、ここに書いてある文言をそのまま読め。
お前の言葉から誠意を見せるのだ」
手紙を受け取り広げてみる。
「マツバラチョンバラギッパッパア」
何だこりゃあ?
「おい!わたしの親切を無にしたな!
わたしはお前を救おうとしたのに、さらに愚弄した。
父の怒りを待つが良い!」
バカバカしいと思いつつ、そのまま寝てしまったようだ。
昨日の仕事はきつかったし、今夜は飲みすぎた。起きていられない。。。

「今日のメッセージテーマは『ツキがなかったこと』です。くじら山こうじからのメッセージは....今日はボツだなー、つまんない」
「え、トクさんマヂですか?!」←アキラさん
「お父さんやだあ〜」←まーやさん
「ディレクターとして支持します」←とも姫
そんなあ、せっかくメッセージ送ったのに。
まさか、これが月からのおしおきなのか?!
そんなバカな!

だから言ったであろう。
お前はトクナリの怒りを買ったのだ。
信じよ、さらば救われん。


トクナリ様、とも姫様、パシリのアキラ様、まーや様。
ごめんなさい、わたしが悪うございました。
反省いたします。

ん?!
何だ、また寝落ちしてたか。
「おい、かな、そんなとこで寝てると風邪ひくぞ」
2人で毛布にくるまり、リビングに転がって寝落ちしていた。
「はっくしょーーい!ばっかやろーっ!」
喉が痛いぞ。
これもトクナリ様の怒りか。

さあ、かな、布団で寝よう。
イヤな夢を見たよ。
かけっぱなしのラジオからはFMおたる、ほっとけNIGHTが流れている。。。。
ごめんなさい、もう月をバカにしたりしません。。。
おゆるしを。

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