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大阪に行ってきた(3)五條を語る(982文字)

本来自転車で走るはずだった旧道にもときどき車を入れながら五條に到着。
宿は新町の山田旅館さん。
5×5mくらいのいわゆるミセがあり、上へ伸びる階段が右側に設置されていて、暗くなりがちな階段下には花が生けてある。
2階は街道に面し、部屋が平行に並んでいて、襖で仕切るようになっている。
プライベートという価値を日本に持ち込んだ外国人の方が、こういう作りを好むのは不思議なところであるが、逆にプライベートを維持すべき時とオープンにすべき時をきちんと分けて考えているのかもしれない。
人に押し付けたりはしないが、自然と馴染んでいる欧米人がちょっとうらやましい。しかしながら今夜の宿は増築部分。
雨樋が室内にあるけれど、雨の日はここを雨水が流れるのかしらん?
こちらは単独の部屋。
棚の上に鍵付きロッカーがあったり、天井の模様が自然だったりするそうだ。
説明してもらったけれど、よく理解できなかった。
おかみさんとも少し話して、散策兼食事にと出発。
大雑把なところは知っているので、目についた箇所だけを見ていきます。
一ツ橋餅屋の前が、新町通では一つのトピックで、お寺に入って行く路地は、さらに分岐して、酒蔵へ行く道と住宅地に入る。路地というより江戸期の長屋っぽい雰囲気ではあるが、建物はそこまで古くはなく、作りが古いだけ。
しかしその雰囲気だけでも体験できるのは貴重なこと。
酒蔵周りの路地はお稲荷さんがあったり、小さな坂があったり魅力的です。
川に出る道の途中には宿や料亭っぽい建物も散見されます。
様々な職種階級の跡が感じられます。
でも車が家の前につけられないことで、ずいぶん住みにくいだろうなあと思う。
この路地を生かした街づくりっていうのは、自分のようなものにはありがたいけれども、実際に住む人たちには迷惑でしかない。
人が住んでいない路地もたくさんある。
全部破壊して区画整理した方が、住民のためではあるだろうけど、残して欲しい気持ちはある。
発展のためには不可欠だろうけど、発展する余地がなければこのままでもいいのかな。
むずかしいな。

飯を食って帰ろうと思うが、予定していた中華料理屋が時間になっても開く気配がない。
仕方なくスーパーで一式買い込んで旅館で飲むことにした。
ビールも少し少なめに。
食べ物も少なめに。
さんま寿司もこの地域ならでは。
寿司も全般に安かったけれど、豊橋の物価が高いのかもしれない。

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