マ社長の星屑レビュー☆第23回「声明 / Still Alive - EP/B’z」

さあ、今月も何を聴きましょうかとiTunesを物色していたのですが、ついに目に止まってしまいました、B’Z。
まず全国何百万のB'zファンの皆さま、ごめんなさい。
1988年に結成&デビューということで、来年30周年を迎えられるモンスターバンド「B'z」なのですが、今日まで29年間一度も作品を買ったことがありませんでした。
松本孝弘さんがTMネットワークのサポートをされていたので、その音には幾度となく触れてきましたし、もちろんメディアから流れて来る曲は知ってますし、カラオケに行けば誰かが歌っていると思います。
でも正直よくそこだけ流れる「そして輝くウルトラソウル、ヘイ!」という部分、「そして〜」がどんな拍というか、拍子で入って来るのかは知りません。そこだけ流れるから、どこが一拍目なのかわからずじまいの40歳です。
なんだかデビューされたときに、全然違うんですが自分の中でTMとかぶるものがあって敬遠してきてしまいました。
しかし、思い込みももうする歳じゃない、というわけで今日をB'z記念日として聴いていこうと思います。

そしてポチったのはいいのですが、そこで重大なことを思い出しました。
そういえば稲葉浩志さんが最近、我らがアイドル「スティービー・サラス」と共演されていたなと。
こんな機会だからまずはそれを聴いてみようと思ったのですが、YouTubeにあったのでそちらで済ませます。

INABA / SALAS “AISHI-AISARE”

あれ、ギターのミックスが小さくないか。このシンセに聞こえるのもギターなのか。
ダンサーさんが懐かしい踊りをされているのが素晴らしい。
なんだこの16分押しの簡素なギターソロは。
ソロ前の意外な展開が好き。
古き良き歌謡曲。
サラスは必要なのか。

以上が一回再生中に書いた箇条書きの感想です。
ちなみに自分が大学生の時に京都駅地下のポルタでバイトしていたんですが、ギタークリニックでたまたま京都に来ていたサラスを発見し、「あーゆースティービーサラス?」と話しかけたことがあります。
ヤマハのソフトケースを持った彼は「イエス!」と言ってくれたんですが、そん時の輝きがあんま感じられない。
この一曲しか聴いてないからなんともいえないんですが、アルバムを聴いて自分のノスタルジーが崩れていくのも嫌なのでアルバムは聴かないことにします。さあ、B’z。

おそらくダブルA面のEPということなんですが、1曲目の「声明」から聴いていきます。ショートバージョンですがYouTubeありました。

B'z / 声明

2小節のタム回しからのバンドイン。ギター、ベース、オルガン、ドラム白玉スタートの後、スネア頭打ちになって入って来るタンバリンの音ががデカくて昔っぽい!いいですね、かっこいい。
やっぱギターもこれくらいの音量で鳴っててくれないとアガりません。
ほんでもって、やっぱりというか、ギターリフとおんなじメロディー!最高ですね。クラップ、カウベルもいい。
Bメロとかサビのメロディーはやっぱり歌謡曲なんですね。本当に80年代のアイドルなり、アニメなり、演歌なりの古き良き日本の歌ものをハードロック仕様の音で体現して続けてこられているのがB'zなんですかね。
なんだか彼らが伝道者のような気分になってきました。やっぱ日本人は好きですね、今わかりました。
しかしながらこんな投げっぱなしの歌をデスマス調で歌っておられるボーカリストは他にいないでしょう。
と言ってたらツインリードきたー。からのソロ。いやぁ、飽きませんね。細かいキメとかバンドメンバーの演奏と細かいアレンジも普通にいいなと思った初B'zでございました。

2曲目。逆回転ギターとピアノとシンセの上でボーカル始まりだったので、バラードが始まると思いきや、四つ打ちと激し目シンセが入ってきました。なんだかここら辺が中学生の時にTMと被っていると思って敬遠していたところなんですが、うわ、激し。このBメロに入る直前のくって入って来るギターがすごく松本さんっぽいなと感じます。
1曲目のバンドインとかもそうなんですが、誰よりも食い気味で早く入って、その楽器の印象を残すというか、耳を持っていくというか、そういうのが本当にすごいなと思います。きっちりしたリズムのシンコペーションじゃなくて、
本当に感覚的なものなんですげど、ギタリストなら憧れるなと思いました。
そしてお茶目なロック的ギターブレイクからのサビ、いきなり広がるJポップ感。さすがです。
ほんで持ってこの曲も「ウルトラソウル」もそうですが、たぶんB'zってサビ終わりの歌キメブレイク多いですね。
2番サビ後はタッピングソロからのまたソロ。1曲目もそうですが基本松本さんのギターソロは二段構えなんですかね。
後半ソロの入りとソロ後のシンコペーションで入る白玉のベースがかっこいい。白玉なのに音とタイミングがかっこいい。
そして歌キメブレイクの後ろに当たり前にワウギターもユニゾンしているんですが、そのキメからのきちんとイントロ逆の順番で同じアウトロをつけて終わるという有終の美、美しいです。

3曲目。アコースティックギターで始まったので穏やかな曲かと思いきや、なんだこのコード進行は。
と思ったらエレキのメロディーが入ってきたらなんとなく了解しました。ホーンテッドマンション的世界観を持った曲なんでしょうか。
マイナーがどぎつく響く曲の中でシタールなんかも入ってきて、夢の中の世界を歌っておられる模様です。
サビではストリングスも入ってきて世界観を助長されています。サビ後半のズクズクいうバッキングもここで持って来るのがすごいなと思ったらピアノとラジオボイスでのブレイク。効果的ですね。
2番サビ後の大サビ前の1小節のギターオブリの振り切れ感がすごい。ブライアン・メイ的鼻つまりサウンドで、その音のままソロも弾いておられます。最後はビートルズ的ストリングスのグリスを使ったサイケカオスで終わると思いきや、ピアノとギターだけのエンディングがありました、お茶目。

4曲目。カリンバみたいな音に怪しいシンセが入ってきて、3曲目の続きかと思いきや、ギターが入ってきたらいきなり「なーぅ?」というシャウトとともにノリノリソングが始まりました。
B'zファンじゃない自分でもああ、B'zっぽいなと思う粘っこいBメロと、なんのCMにでも使えそうなサビ。
やっぱりサビの最後は「なーぅ?」って聞こえる歌キメ終わりでしたね。
しかし関係ないんですが、イングウェイ先輩もギターでやりたいこと全部やってても、男臭いメロディーじゃなくて、こういう歌謡曲的歌が乗っかってたらもっと聴きやすいのになと思った一曲でございました。

はい、というわけで、私のB'z記念日が終了いたしました。
結論から言って、4曲入りのEP1000円、安いと思いました。密度の濃い4曲でいろんな音がいっぱい詰まってました。
これからは好き嫌い言わず、いろいろ楽しんでいきたいと思います。ありがとうございましたm(_ _)m

(マ)

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