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(ネタバレなし)君たちはどう生きるかは宮崎駿さんの筑前煮

筑前煮、またの名をがめ煮
美味しいよね。筑前煮に入ってるサヤエンドウが一番好きかもしれない。

博多弁の「がめくり込む」(「寄せ集める」などの意)が名前の由来とも、文禄の役の時に、朝鮮に出兵した兵士が当時「どぶがめ」と呼ばれていたスッポンとあり合せの材料を煮込んで食べたのが始まりとも言われている。また、博多湾に多くいたカメを食材に用いていたことから亀煮から「がめ煮」と名づけられたとの説がある

wikiより引用

一体なんの話やねん!
ジブリ最新作「君たちはどう生きるか」の、話しです!

話題のジブリ作品ということで見てきました!
作品広報のコンセプト通りネタバレ無しで行ってきましたもので、ヒューマンドラマなのかファンタジーなのかもまったく不明の事前知識なし。

ずっと愛を込めて宮崎駿さんの事をパヤオって呼んでたのですが余りにも不敬なのでやめました。しかしやっぱりパヤオはすごい。パヤオ本人というか作品に携わる方々がすごいと思った。

・・・

君たちはジブリの何が好きなんだい?

登場人物?久石譲さん?空想上の生き物?建築物?生い茂る森や炎の表現?飯テロ?SE?体験価値の共有?

わたしはジブリシリーズの重力表現がすんごい好き。食べ物も人も動物も揺らぎと溜めが心地いい。
ニッチなところ好きですよアピールとかではなく割と昔からずっと好きな部分。

オノマトペでいうところの「ボフンっ」「ズドン」「ふわり」「ドシャッ」って感じのやつ。いちばんジブリを感じる部分かも。

今作も良い重力表現満載でした。
映像だけでも見る価値があったなぁって思った作品。

どこに感情移入をするかによって面白さって変わってくるよね。(そりゃそう)

今回は内容より作り手、制作側に移入してました。だってパヤオワールド全開だったもん!
宮崎駿さんの世界ってこんな感じなんだろうなをギュギュッとまとめて広げたような印象を受けた。

あれをアウトプットした方がいて、周りの方々がまとめ上げたのも凄いなって思うし、全く事前広報しないって会社としてめちゃくちゃなリスクじゃない?すごいよね。
ちゃんと成功してるよ、ほらまんまと見に行っちゃったよ。

今まで見てきたジブリの既視感もあれば、新海誠作品からの既視感もあり「なんか見たことあるけど新しいな...新し過ぎてよくわからん部分もあるな...」みたいな稚拙な感想がぐるぐるしてました。
どれだけパヤオに理解があるか試されているような、それでもって押し付けもされてないような不思議な感覚。

微熱が出た日に見る悪夢じゃない方の夢みたいな作品でした。不快でもないやつ。

終わってから出た感想一言目が「米津玄師は何処にでもいるな」だったの本当にボキャブラリーも教養もなさそうで自分で自分が可笑しくなってしまった。

話戻しますけど筑前煮を美味しく作ろうとすると少し手間ではありますが、素材それぞれ別々に下味をつけて最後にまとめ上げるんだよ。映画「君たちはどう生きるか」はまさにそれのような。

この素敵な筑前煮はですね、宮崎駿さんが生きている間に食べるのとそうではなくなった後に食べるのとでは味が変わるなと感じました。
ジブリが身近にあった方なら尚更なんじゃないかなあ。

なんかぐだぐだ書いたけど、この映画を見終わった後の無性にさみしい感じはなんなんだろうな。

様々な方が書かれていた感想の一部で見つけた遺書って表現になるほどとも思った。すごく鋭いと思う。
私の根っこにある感性の話しなんだけど、「食べることは生きること」ってやつが願いみたいなかたちで出てきちゃうからこの寂しさは名残惜しさって事で。

それすなわち、宮崎駿さんの筑前煮という表現で〆ます。

明日の献立決まりましたね。良かったね。

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