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僕は今もテキストの力を信じている。ペンは剣よりも圧倒的に強い

2019年、特に後半、ウェブメディアをはじめとした一部のメディア業に関わっている人々に、ある空気が蔓延していた。「なんかバブル弾けたなあ…」みたいな空気だ。さみしい。数々のウェブメディアは頓挫し、ドメインは消えていった。さみしい。というわけで、先日、その前提の共有としてリセッション懸念について書いた。

「インターネット広告の畑で言えば、これからもすそのは広がっていく。ただ、その主役はテキストではなくて、動画だ」

これはもう誰もがわかっていることで、それはたぶん、正解なんだと思う。

ただ、だからと言って、テキストメディアがすべてなくなるわけではない。今も多くの人が新聞をとっていて、コンビニにも本屋さんにもたくさんの書籍や雑誌があるのと同じように、ウェブでもテキストは、テキストメディアはあり続ける。今はまだ過渡期で、全体的なバランスが最適化される途中というだけだ。

思えば、2014年とか2015年頃、今僕がいるウェブメディア周辺の業界はもっと愛に溢れていた。もっと、みんながウェブメディアのことを“好きだった”。その可能性に明るい未来を想像して、関わる人の多くが興奮していた。でも今はどうか?

ウェブメディアが好きで、ウェブメディアに興奮して、それをつくるのが楽しくて、毎日記事をつくっていたあの人たちはどこに行ったのか…とまでは思わないけど、タイムラインから感じられる「興奮度合い」はだいぶ目減りしてしまったように思う。もちろん、これを書いているnoteのように、変わらず精力的にコンテンツ愛を発信し続けている会社や組織もたくさんある。

実際、現場でも「動画もつくったほうがいい」「本をつくったほうがいい」という声はあまりに多い。それ自体は悪いことじゃないけれど、テキストを主体としたウェブメディアという文化はまだ生まれたばかりで、これから新しく出来ることはまだまだ多いはずだ。その可能性を、僕は今もまだ、4、5年前やインターネットに触れるようになった20年前と同じように、心の底から強く信じている。

それがツイートでもウェブ記事でもブログでも、インターネットでテキスト情報が発信されること、コミュニケーションが生まれること、それがどれだけ素晴らしいことか、世界をよりよい方向に変えたことか、もう一度、思い出そうと思う。

ペンは剣よりも圧倒的に強い。

それは、あなたがなんとなく書いただけのツイートひとつ、noteひとつでも同じ。

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