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The Dare デビューアルバム『What’s Wrong With New York?』

 ブルックリンを拠点に活動するハリソン・パトリック・スミスのソロプロジェクトThe Dareのデビューアルバム『What’s Wrong With New York?』が9月6日にリリースされた。

 記念すべき今作は、夜の始まりから終わりまでをリアル且つビューティーに描いた彼らしい作品だ。

  1曲目「Open Up」から火力マックスのナンバーを繰り出し、初っ端からライブハウスとクラブを一つに混ぜ合わせるボーダレスな感覚に、このまま朝など来なくて良いと思ってしまうような空間が生まれる。

 この思いを感じ取ってくれたかのように「Good Time」、「Perfume」、「Girls」へと止まることなく痛快ナンバーが連続する。


 やはりエレクトロパンクなだけあり、剥き出しに鳴り響く疾走感のあるギターサウンドに、エレクトロ、ハウスといった要素が作用することによって狂うような高揚感を感じられずにはいられなくなる。


「You’re Invited」の終盤にかけてここしかないという至高なタイミングで入り込む爽快なギターカッティングには脱帽だ。

 そして「All Night」、「Elevation」などとても心地が良く感動さえ覚えるエレクトロポップに依存性が更に増していく。同時に、徐々に迫る夜の終わりを察するような儚さがある。


 その上で最後となる「Yon Can Never Go Home」の奥深くヴィヴィッドなサウンドが今作を優しく包み込むように夜の終わりと、新しい日々の始まりを告げる。

 10曲27分と短いアルバムではあるが、パワフルな彼を的確に分からせる素敵な一枚だ。









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