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第5章 「僕は仕事ができない」

僕は仕事ができない。
今日、応募していたとんかつ屋のバイトを、キャンセルした。

ーーー

今、僕の口座の中には12万円がある。
すごく少ないわけではないけど、多いわけでもない。
実家暮らしとはいえ、欲しいものがいくらでも買える状況ではない。
だから、アルバイトを探していた。それも短期のバイトを。
短期のバイトを探しているのにはワケがある。
それは、今、インターンにも応募しているからである。もう大学3年生。そろそろ、就活である。
インターンの結果が出るのは1ヶ月後。
それまで、お金を稼ぐためにバイトをしよう、と思っていたのだ。

でも、1ヶ月だけのバイトを採用してくれるところは少ない。業種も限られる。
さて、どうしよ。

・・・・・・

二日間の沈黙の後、もう一度、自分の口座の残高を眺めた。

もし、この12万円が減る一方なら、僕はいずれ生活をすることができなくなるだろう。
バイトを探していた理由もお金がなくなることを心配していたからだ。


、、、でも、もし、


もし、この12万円を自分の手で増やすことができるなら。
自分でお金を稼ぐ方法を考えて、それが上手くいったなら、それはバイト先を見つけることよりももっと楽しいんじゃないか。
仮に、上手くいかなかったとしても、「儲ける方法を考える力」はきっと今後の役に立つだろう。

よし、小さくやってみたいことをやってみよう!、、、、
、、、なんて思ったけど、もう一人の僕が耳元で囁いた。


「仕事ができないからって、自分でお金を稼ごうだなんて、、フッ、、、そんなこと本当にできんの?」
「第一、仕事もまともにできない人が、自分でお金を稼ぐことなんてできるの?」

、、、

僕は困った。
いや〜、確かにそうとも思う。

でも、世の中の仕事には向き不向きがある。
僕に合う仕事、合わない仕事がある。

以前働いたイタリアン料理屋さんでの失敗が僕のトラウマになっていた。
要領良くできない僕は、もう何もできないと思っていた。

でも、そんなこと、なかった。

勇気を出して応募してみたゲストハウスのバイト、服屋のバイトは結構楽しかった。作業が遅いことは変わらないけど、いかに効率化して早くやるのか考えるのは楽しいし、それに僕は人と話すことが好きだということも分かった。


自分に合う仕事を探すために小さく仕事を作ってみる。
これだ。
これをやりたいんだ。


よし、小さく仕事を作ってみよう。


*タイトルの写真は僕の部屋からの写真です。


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