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All about quiet funk (#3)

前回に引き続き、プラグのカラーとバスについてのあれこれ。

個人的な思い込みも多分にあるとは思うが、春に効くカラーとして黄色がある。35年程前の話になるが、竹藪を掻き分け岸からバスを釣っていた時のこと。目の前で凄いボイルが起こって、ストームのチャグバグをボイル地点の50cm脇にキャスト。2度目のポッピングで水柱が上がった。

無我夢中でリールを巻いて仕留めたバスは、54cmあった。当時としては見たこともないサイズで、フックを外す手が小刻みに震えた。季節は春。チャグバグのカラーは黄色。これが思い込みの原体験。の始まりである。

場所は兵庫県三田市郊外のリザーバーで、高校生の頃から通い慣れたポイントだった。福知山線の始発電車と神姫バスを乗り継いで毎週の様に通っていたが、その時は入手したての免許でパッソルという原付で来ていた。

悔やむべきは、その時のバスの写真が無いことだが、その頃のジンクスとしてカメラとスケールを持って釣りに向かうとバスが釣れないというものがあって、その日もカメラを持たずに釣りに出かけた。

スケールも持っていなかったが、バスの尻ビレの先をグリップエンドに充てて、口先をロッドに石で印を付けた。うちに帰ってからサイズを測るという按配である。良い点としては、感動が再燃する。というところだろうか。

このジンクスは未だに尾を引いていて、いまも釣りに行く際にスケールは持たない。カメラも持たないが携帯があるので写真は撮れる。時代の恩恵のひとつだ。

黄色のチャグバグは、その後も釣れ続け、春先には決まって大きなバスが釣れた。コーチドック柄で黄色い腹のフラホッパーも同様だった。黄色とポップ音が、スポーニングを意識したバスを怒らせるのだろうかと推測していたが本当のところは如何だろう。

巻頭の画像は、ウッドピカソで釣った50up。ハンドメイドで10数個作ったものの内のひとつ。そのほとんどがプラグの上下を白と黄色に塗り分けたパロットカラーで、春に大きなバスが釣れたのは腹が黄色だった。写真の端には、1996.5.15 と日付がクレジットされている。

ウッドビックヤーンを発売した後、半年に及ぶ製作の慰安旅行を兼ねて、山口県に1週間程釣りに出かけたことがあった。当時、日本のエルサルトだと噂されていた菅野ダムに行った際、ビックヤーンで55クラスが立木の際で爆発した。惜しくもバラしてしまったが、色は黄色だった・・と記憶している。季節は4月中頃である。

季節以外では、場所によってもカラーが影響する傾向がある。塗料の固有名詞でメジアムエローというやや赤みがかった黄色があるが、これが野池のバスに効く。

サウスベンドのオールドプラグに多用されたカラーをリメイクした、#SBRHというカラー。メジアムエローのレッドヘッドは密かに野池スペシャルと位置づけている。何処かの雑誌で同様のカラーパターンを野池で最強だと語っていた人がいたので驚いた事があった。

次回につづく



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