![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/104716731/rectangle_large_type_2_8754881370b9bd249aca4147d7010688.jpeg?width=1200)
VRChatにおける謎「Dahlia」調査記録〔④霊廟〕[Jacket+ ⋔⟒⋔⍜⍀⟟⏃⌰]
「Hidden Dahlia」を後にした私が、次に降り立ったのは、特徴的なワールド名を持っている「Jacket+ ⋔⟒⋔⍜⍀⟟⏃⌰」。
「Hidden Dahlia」にあった黒い情報版と、このワールド名に使われている文字は同じだ。
ワールド名も、サムネ画像も、明らかにあやしい。ここに手掛かりが無いわけがない。
何らかの情報が手に入ることを期待して、侵入を試みる。
![](https://assets.st-note.com/img/1683102709185-01llbTPoy4.png?width=1200)
一瞬、教会かとも思ったが、もっと原始的な何かを、あえて人工物で再現している様な、若しくは公共公園に時々ある謎施設といった趣の地上部の進入口。
壁には花たちのマーク、その内のひとつ、おそらく「jacket+」が持っているマークが天へと延びる光線に貫かれている。
これは感覚的なものだが、オブジェクトの配置、テクスチャ、色合い、そのさまざまな物から与えられる情報が、このワールドは、古く時間が経っている事を告げていた。
事象の始まりに近ければ近いほど、確信に近い「何か」を抱えている、というのが個人的な推理の基本原理だ。
建物に近づくと、やすやすと扉は見つかった。
くぐって中に入ると、目に飛び込んできたのは、カウンターと時計。そして例の文字。
![](https://assets.st-note.com/img/1683131505451-yJQmUItdCO.jpg?width=1200)
見回すと、お馴染みの黒情報板も幾つか設置されている。
更に右に進めばリンクポータル集のエリア。未知のワールドもそれなりに観測でき、それだけでも収穫だ、とひとまずは留飲を下げていると。
視界の端に、壁一面の花の意匠が禍々しく咲いていた。
![](https://assets.st-note.com/img/1683102747567-otxYtQgYFI.png?width=1200)
何かを触れれば起動するかと、色々とさわってみるが、花たちは答えない。
その代わりに、エントランスとその先の区画にアバターの写真がいくつも飾られており、その一つが偶然インタラクト出来ることに気付いた。
一つに触れれば更にもう一つが選択可能になり、何度かの試行錯誤の後、画像にもある花の文様の壁が、選択可能になった。
・・・・・・・
眼前に立つ者を試すように見据える花紋たち。インタラクトすれば、確実に不可逆の何かが起こるという予感がある。
じっとりと汗ばむ手を抑え、トリガーを引く。
——衝撃が、体を貫いた。
![](https://assets.st-note.com/img/1683102763245-4Z2MDLtzgd.jpg?width=1200)
何食わぬ顔で息をひそめていた謎たちが、一斉に色めきだって来訪者を招き入れようとする。
輝く意匠の裏側に現れたのは、対照的な暗い大回廊。
非現実の彩度と明暗の直進を抜けると、虚空へと続く大階段へと導かれる。
![](https://assets.st-note.com/img/1683102773362-tyJLEzHLy6.png?width=1200)
遥か上空には、権威を保つ選ばれし五つの花たちがその末を見つめている。
大階段の足を踏み入れる前に、目をそらせない存在がいる。
![](https://assets.st-note.com/img/1683102783746-LT4r040Epg.png?width=1200)
——彼女だ。
「Hotline Miami Sunset (Bus)」の運転席。またこの時はまだ知る由もなかった。様々なダリアワールドの写真に必ず登場する。ミス・ダリア。この時は「jacket+」その人だと思っていたが、かなりの後、それが少し異なっていたことを知る。
彼女に見送られながら、大階段を登りきる。
・・・・と、この先の出来事を、今お読みになっている皆さんにご提示できればよかったのですが、残念ながらその当時の私のPC能力では、演算ができないらしく、進行が不能となってしまいました。
代わりに、同じように探索を進めていた。「あのまろかりす VRC」さんの調査報告をこの場をお借りして、引用させていただきます。
#VRChat
— あのまろかりす VRC (@anomarochan_222) August 13, 2021
以前行ったとき白く光ってた扉が
赤く光ってる
真っ暗でなにもなかったと思われたとこには
違う景色が
そして中央にはダリアマークシャツきた謎の少女
うしろには暗号?謎解き?
これの答えについては教えることはできないからがんばってねと言われました
僕はバカだからわかりません pic.twitter.com/OflPtrgm2X
悲しいかな先が知れないと判った私は、リスポーンの後、大階段入口のベンチに戻り、ミス・ダリアと一緒に腰掛け、虚空を見ながら思いあぐねていた。
そう、彼女のベンチの隣にはSit判定があり、隣り合って壮観な景色を眺めることができる。そしてとなりの黒板にはミラーのトグル.…
関係のない話題ですが、人は膨大な情報を頭に入れたのち、意識せず他の行動していると、脳がその情報の最適解を、その何気ない状態に演算するというお話が、あるとかないとか。
その時の私も、ちょうどその状態で、暗号文字をこねくり回した後だったからか、それとも誰でも気づくべきヒントとして用意された場所なのか、はたまた目的地の様子に肩透かしを食った状態であったからか…
その時、がやってきたのです。
?....…Sit?...…
![](https://assets.st-note.com/img/1683102798321-TRVNXFpnLF.png?width=1200)
?....…Mirror?...…
![](https://assets.st-note.com/img/1683102805256-jssnHHSoZY.png?width=1200)
・・・・・・・・・・
まてまて…コレ、英語に対応してるぞ多分…
理性的快楽とはこの事か、脳内にドーパミンが一斉に沸き上がるのを感じる。
「読める.…読めるぞ..…」
今なら彼の気持ちがわかる気がする。
#HiddenDahlia調査記録
— Quieter/クワイエッタ (@_Quieter_) August 9, 2021
見つけた。見つけました。
読める、読めるぞ...(飛行石をプルプル震わせる)
今夜は深く潜りますよ。 pic.twitter.com/BPiFvfRJor
暗号が、単純な英語入れ替えなら、「S」の字を見つければその牙城を崩せると、むかし何らかの本で読んだ。「Sit」はsだ・・・・
そのような憶測と推察で一つづつ暗号文字を埋めていく、よくよく見れば、暗号に思われたその特殊文字たちも、どこかアルファベットの形を模すようにデザインされていた。
二枚目の看板の暗号、解けば読めるようですよ。
— Quieter/クワイエッタ (@_Quieter_) August 6, 2021
これは他の調査対象にあった表示ですが、二行目は「mirror Low」でした。
三行目は、その後の展開から「down」と思われます。M、R、O、L、W、D、Nが、これで当てはまる気がします。調査続行します。 pic.twitter.com/IddNqtoWC3
判明している文字を利用して、それまで見た暗号文字を整理する。
![](https://assets.st-note.com/img/1683267280791-hsl7k5E6HD.png?width=1200)
入口のこの文字は「Answr?」と書いてある。「e」がないが、「Answer?」と聞いているのだろうか。
#VRC_Dahlia調査記録
— Quieter/クワイエッタ (@_Quieter_) August 13, 2021
さて、あのまろさんの写真が美味しそうなので、考えよう。
th ha hy a tn a t aay m th
44 61 68 6c 69
上は、やはりサッパリだけど、下はそう、みんな大好きマシン語だね。
翻訳すると「D a h l i」...あれ?「a」が無い。 pic.twitter.com/bOmfeGa9sF
決定的な組み合わせを見つけた。
上は、黒板のインフォメーション。下は暗号だ。
明らかに対応している。
見つけた。これだ。
— Quieter/クワイエッタ (@_Quieter_) August 11, 2021
cam[e]ra w(pc only)
scf[i]rst p[e]rson cam[e]ra
fthr p[e]rson cam[e]ra
front cam[e]ra
fsholr cam[e]ra
fsw[i]tch sholt https://t.co/rEzkcz2BbX pic.twitter.com/voYJMXbTD3
すぐさま、「Hidden Dahlia」で撮影しておいた、黒板の暗号に照らし合わせる。
* plas rmmr
— Quieter/クワイエッタ (@_Quieter_) August 9, 2021
w ar not n any othr
notoros drops/mastrmn
hn/snd somon to o any
wrondl.war,nact,
st playnd damorn
wthot taknd t
srosly casonly rtars
wll o that.
wst want to casally
noy a dam to kll som
tm an not nol wth
anythnd sros. puas do
ckyorsu!
(読めぬ、訛りがすごい気がする) pic.twitter.com/kJJcGm8MQh
さて、もう一度向き合おうか。 pic.twitter.com/ptOE8h1vCY
— Quieter/クワイエッタ (@_Quieter_) August 13, 2021
a nt d anzatn
— Quieter/クワイエッタ (@_Quieter_) August 13, 2021
d t a ayh
ant t ay th d amt
n nt tak(e) any
ay y ant t
tak any t'mt
na thn can tak(e)
ht ny ta can th(i)nk
that a a d
mthn d
any a y ant
t d m t ak thdh
that and dht
can't
htt c y t cah y th
dam
d ck y!t!
これに、数字、I、U、E。F、D、Vを補填する。
——楽しい。
楽しいが手作業で文字変換する作業は疲れる。
しかも、文字の入れ替えは出来ても、文字そのものが単語になっているものと、なっていないものがあり、ガタガタの歯抜け状態になっている感が否めない。
それに、ここまでの法則性は、過去にこの暗号についての記録があるのではないかと考え、調べようとしたが、そもそも検索しようにも、この記号をどうやって自分のPCから出力するのかがわからなかった。
Unicodeをしらみつぶしにするのも現実的ではない。
・・・・・・
あ、
——あった。
![](https://assets.st-note.com/img/1683102836631-6cXZJ8vRmh.png?width=1200)
私は、VRC公式ページのワールドタイトルから、記号だけを取り出し、検索をかけた。
・・・・・
出てきたのは、考古学や暗号学の並びではなく、
驚いたことに「異星言語学」というカテゴリらしい、
![](https://assets.st-note.com/img/1683273239019-eVcPifaYw3.png)
つまり、ザックリ言えば、「宇宙人語」である。
いくつかの言語体系があるが、完全に対応する翻訳サイトを見つけた。
これを使い、暗号から英文へ、英文から翻訳し日本語へ、という解読が可能になったが、
結局、大部分が歯抜けのままの英語文章を読み解くことは、その時の私にはできなかった。
また、ここで一端手詰まりか・・・
それでも、暗号解読の糸口と、リンクポータルのいくつかを手に入れた私は、とりあえずは御の字だ、と立ち上がって虚空を見続ける彼女に別れを告げる。
・・・・・・
「『キミ』はいったい誰なんだい?・・・何を見ているんだい?」
![](https://assets.st-note.com/img/1683300230111-rsOpT74yeg.png?width=1200)
・・・・・・
リスポーンして、入り口の建物をもう一度見つめる。
最初に来た時には気付かなかったが、上空には大階段と同じ、花たちがこちらを見下ろしている。
いや・・・・見守っているのか。
![](https://assets.st-note.com/img/1683300349088-2EDGS67t0M.png?width=1200)
そこで私は、ここが何のための場所であったのか、
直感的に気が付いた。
![](https://assets.st-note.com/img/1683300966287-A67IAy11cX.png?width=1200)
——ああ、そうか。
ここは、⋔⟒⋔⍜⍀⟟⏃⌰だったのか・・・・
私は静かに胸に手を当て、
祈った。
- The investigation will continue. -
◇無言者の走り書き
・Jacket+ ⋔⟒⋔⍜⍀⟟⏃⌰
Alien Language Cipher - Online Decoder, Encoder, Translator
DeepL翻訳
Google翻訳
■調査記録に戻る
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?