想像力を発揮し未来を描き、一歩動き始めることの大切さ

小松左京さん原作の映画「復活の日」を見ました。元々は先日読んだ「世界は贈与でできている」の中で取り上げられていたこともあり、興味を持ったのですが、書店で書籍が売っていなかったので、映画を見ることにしました。
私が知らなかっただけで、おそらくこのようなウイルスや感染症に侵されていくSF映画はいくつもあると思うのですが、今から40年近く前に作られたにも関わらず昨今の状況と酷似しており、とてもインパクトのある映画でした。
映像の力はすごいです。医療崩壊が起こるのではと100回言われるより、この映画を見たほうがイメージ伝わるのではないかと思いました。
また、SFだからできることも実感しました。制約条件を外して想像していくことの素晴らしさを感じました。想像力は大切です。企業では突飛なことを言うと否定されがちですが、そういうことを部分的にでも受け入れ、一歩踏み出すようにできると良い気がします。ドラえもんのひみつ道具も形は多少違えども、随分具現化されているものがあります。良い未来だけでなく、悪い未来も含めてなのかもしれませんが、もっともっと想像力を働かせて、自分たちのありたい姿を思い浮かべることが必要だと感じます。
それとともにその未来像に対する備えをしていかないといけないですね。
私たちは、起こりうるものに対する備えがまだまだ不足していると感じます。自然災害にしろ経済的な不況にしろ、今回のようなパンデミックにしても絶対に起こらないとは言い切れず、むしろいつ起こっても不思議ではないことだと感じています。
一方でそういうことが起こらない状態を当たり前と思いすぎて、普段、目の前のことに追われすぎているのかもしれません。
企業ではBCPとかリスクマネジメントなどと呼ばれる取組は「大事なことはわかっているけど」などと言われながらもどちらかというと優先度が低くなりがちです。
それは、滅多に起こらないことを対象にしていると思われているからではないかと思います。
そうすると、なかなか議論に身が入らないのですが、本業における良い意味での想定外だと少し変わってくるはずです。
例えば、急に需要が増えたときに、どうやって供給のキャパを増やすのかとか、予想外のヒット製品ができたときにいかに迅速に販売やアフターサービスの体制を整備するのかなどを想定した場合、多能化を進めておくことが大事だ、とか協力工場である程度のものは作れるようにしておこう、エリアをまたいだ中では、同業他社と協業できるようにして行うなど、様々な準備が想定できるはずです。
これって考えてみると、企業で言われているBCP(事業継続計画)とかリスクマネジメントで用いられている対策とよく似ている感じがします。つまり、企業にとってプラスの出来事もBCPやリスクマネジメントの考え方が使えるといっても良いと思います。
急な需要減、自分たちの事業所が使えなくなるなどネガティヴなことには顔を背けがちですがポジティブな討論を通じて、非常事態に備えるようなことはもっとしていかないといけない気がしました。

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