大好き!! るきさん

高野文子さんの「るきさん」という漫画を読みました。
高野さんのことは、以前、ナゴムレコードにいたクララサーカスのことを調べていたら、どなたかが世界観が高野文子さんの漫画に出てくる人みたいと書いていたので気になっていたのですが、近くの書店でちくま文庫グランドフェア2020の一冊として平積みされていたので「おっ!!」と思って買いました。
「るきさん」は30代半ばくらいで、今でいうテレワークをしていて、マイペースに暮らしているるきさんとお友達のえっちゃんが何気なく暮らしている日常を描いた漫画です。るきさんは、1ヶ月分の仕事を1週間でやってしまい、あとは図書館行ったり、趣味の切手を集めたりのんびり過ごしています。
るきさんは、今から約30年前、創刊されたばかりの「hanako」に連載されていたとのことです。wikipediaを見ると、当時のhanakoは、年に2回は海外旅行に行きそうな20代後半の女性をターゲットにしていたとのことで、派手な生活を好まないるきさんとはかけ離れているように見えます。でもそのような雑誌、時代背景だったからこそ、るきさんは愛されていたのではないかと思います。
最近は、在宅で我慢しようと言われることがありますが、るきさんだったら、我慢も何も、いつもと同じじゃん、と飄々と暮らしている気がします。そんなふうに日常の何気ないことを楽しみ、寛容に生きることができたら、ステキだなと思います。
こんな時だからこそ改めて読んでほしい「るきさん」ですが、最近だとミニマリストなどと言われてシンプルな暮らしもかっこいいと言われてしまいますので、今、るきさんが連載されていたら「意識高い系」などと見られるのかもしれないと変な想像をしてしまいました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?