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日本画の天然岩絵具についてのお話

読みに来てくださり、ありがとうございます😊

今回は、日本画で扱う天然岩絵具についてお話してみようと思います。
最近、岩絵具を扱うお店は減りつつあります。

日本古来からの美しい絵の具がなくなっていってしまうのは惜しい事ですし、わたしにも何かしら、お世話になった絵の具を扱う方々などにほんの少しですが貢献できないかなと、思い立って書きました。ご要望もありましたしね😊
あまり世間では身近ではないので、ここでご紹介させていただきます。

そして、私も使ってみようかな❓見てみようかな❓など、思っていただければ幸いです。

上の写真の天然岩絵具は、群青という、ラピスラズリ(宝石❗️を粉砕してあります)を粉砕して粒子状にした絵の具です。高価な絵の具で、15gで、だいたい5、6000円くらいします。
実際に目で見ると、とても青が美しいです。粒子が荒いものは、キラキラしています。
下の絵は、群青の空がこの岩絵具です。

群青 10番の岩絵具の背景

天然岩絵具は、鉱石などをはじめとする自然由来原料を粉砕して粒子状にした顔料です。

粒度には番号がふられ、荒い五番から、粉末の13番と、数字が大きくなるにつれて粒子は細かくなります。
また、「白」(びゃく)は、最も細かい粉末状をさします。

辰砂(しんしゃ)9番

この赤い絵の具は辰砂です。
別名、賢者の石とも呼ばれる、硫化水銀からなる赤い鉱物を粉砕して作られます。
下の絵の、赤い衣服はこの辰砂で描かれています。きらきらした感じが分かりますか❓

赤い衣服が、辰砂の絵の具で描かれています
珊瑚末(さんごまつ)11番

こちらは珊瑚を粉末状にして作られます。
この色もとても美しくて、私は夕焼けや朝焼けの空の色に使っています。
下の絵は、空がこの絵の具を使っています。

珊瑚末の空の色
若葉 中口11番

こちらも天然岩絵具。新緑などに使うと美しいですよね。

若葉 黄口11番
緑青(ろくしょう)13番

緑青は、宝石のマラカイトから作られた絵の具です。
この色も、とても美しいです。
以前、この絵の具を使って蓮の葉を描いて、その蓮の絵を壁に飾ったら、ライトの加減で緑色が発光したようになったのを覚えています。

まだまだ、魅力的な色の天然岩絵具はたくさんありますが、ここに載せたのはほんの一部です。
ここに載せてある天然岩絵具は全て、京都の放光堂という、有名な岩絵具屋さんで取り扱っています。
また、岩絵具は膠(にかわ)という牛を原料にしたものを、混ぜて使用するのが一般的です。

膠。これは、三千本、という名前です、


今はネットで検索するとすぐに購入できるお店は見つかりますが、お店に行くと、やり取りが楽しかったり勉強になったり、何より自分の目で色を目にすると楽しかったりします。

私は独学から日本画を始め、京都の学校にて日本画を学ばせていただきました。現在はお教室などもありますよね❗️

品の良い、日本古来の美しい色を手間暇をかけて大切に守っている多勢の方々に、ここに感謝を込めさせていただきます。
また、ここまで読んでいただいた皆様に、何かしら伝わるものがあれば幸いです。ありがとうございました😊












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