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雨の早朝、女子高生が急に立ち止まって道路をけり始めました

私の頭はハテナでいっぱい 
ちょっといい話

 勝手口から外に出て、玄関に新聞を取りに行きました。
 小雨が降る早朝。
 一人の高校生が歩いていました。と、その女子高生が立ち止まったのです。
 友だちがいたのかなと周りを見ましたが、特に誰もいません。
 女子高生は下を向いて止まってしまいました。
 
 あらら、急に学校へ行きたくなくなっちゃったのかしらと思いました。
 何か悩むことでもあるのでしょうか。
 
 そのうちその子は、アスファルトをけり始めました。
 トントントン。
 一生懸命けっています。
 私の頭はハテナでいっぱいです。
 高校生はひとしきりアスファルトをけると、ふっとからだをあげて駅の方へ歩き始めました。
 
 その子が立っていたのは我が家のポストのすぐ横だったのでそちらを見てみると、なんとカタツムリが転がっているではありませんか。
 女の子は歩道に出てきてしまっていたカタツムリを、踏まれたら大変とわきに寄せてくれたのでした。
 カタツムリは我が家の石垣のすぐ下、人には踏まれない場所に転がっています。
 まあ、なんて優しい。
 
 朝からちょっとうれしい出来事でした。
 

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