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性を独学する小学生~タントラマンへの道(第25話)

性的好奇心(小学生時代編)

幼児期からの性的好奇心は、小学校に入学してからはますます強くなっていった。
字が読めるようになるにつれて、自分自身による妄想だけではなく、文字情報からも性的な刺激を得るようになった。
例えば、両親が購読していた週刊誌。
特に性的内容に特化した雑誌ではなく、『週刊新潮』のようなごく普通のものである。
それでも、性的描写がある小説や性的情報を扱った記事は載っているのであり、それを発見した時には、胸が高まると同時に股間も膨張したものである。
そして、それらの情報から得た性的な単語を、家に備えてあった百科事典で片っ端から調べて行った。
難しい漢字は漢字辞典で調べたりしながら。
もちろん、意味不明なことも多かったのだけれど、なぜだか両親に質問する気持ちにはなれなかった。
なぜそうだったのだろうか?
記憶には残っていないだけで、実は、性的な事は「悪いこと」という躾でもされていたのだろうか?

振り返ってみれば、今生においては、両親の性行為を目撃したことは無かったし、それらしき音や声を聞いたことも無かった。
幼児期から小学校卒業まで、両親とはふすま一枚で仕切られた部屋で寝ていたのに。
子供の前で、いちゃついたりすることもないし、手をつなぐことすらなかったように思う。

なので、キスしたり裸で抱き合ったりするのは外人だけだと思い込んでいたり、小説や映画のような作り話の中だけのことなのだと思い込んだりもしていた時期がある。

そのように思い込むのが自然なほど、両親からは性的関係を想像させるものは無かったのである。
そのような両親に育てられたとなると、もしかしたら、記憶に残っていないような幼少期におちんちんを触ることはいけないことだと叱られた可能性はあるかもしれない。

なので、両親が性交せずして産まれた人類はたった一人も存在しないという事実を知った時にはなかなか信じることは出来なかったのである。

(つづく)

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