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「お金さま」の化けの皮~タントラマンへの道(第73話)

--好きな事を仕事にして生計を立てることを考えた時に、お金に対する不安が生じてしまったために実現できなかったということでしたね?

TM:そうなんです。もし、好きなことがあって、それを人一倍上手に出来る自信があって、それに対する需要もあるならば、それを実際に提供すれば収入を得ることができると思うのです。そして、収入を増やすことができれば生計を立てるレベルに持っていくことも可能なハズだということもわかるんです。

ところが、僕の場合、好きな事があったとしても、人一倍上手に出来る自信が持てなかったんですよね。
例えば、クラシック音楽を聴くのは大好きなんだけど、評論家のような批評をすることも出来ないし、したいとも思わない。音楽を聴くだけで生計を立てる方法などはどう考えても思いつかなかったんです。

スキューバダイビングも、ファンダイビングを楽しむという限りにおいては素人としてはまぁまぁ上手な部類に入っていたとは思いますが、職業にする際に要求される泳力が基準を満たすこと出来ませんでした。

自然農も、50歳の時点で、しかも完全など素人から始めようとした矢先に怪我や実家で親が父が寝たきりになってしまったためにあきらめざるを得なかったり・・・。

--ここまで聞く限りでは、あまり「お金」のことが心配になったから諦めたということではなさそうに聞こえるのですが。お金の話はどうなっているのでしょう?

TM:はい。実は、「お金」に関しては、今まで挙げてきた「好きな事」と並行しながら、もっと手っ取り早く稼げるんじゃないかと考えていたんですよ。
具体的に言うと、「投資」です。

つまり、好きな事は収益などは度外視した「趣味」として楽しんで、その趣味や生活に必要なお金は「投資」から得るようにすることを目指していたんです。

ところが、現実はなかなかそうはうまくいかなかった。

投資に関しては、就職した年に株式投資を初めて以来、紆余曲折を経て現在まで細々と続けていますが、意気込んで始めた割にはそこまで大好きというわけでもなく、得意でもないと言った程度です。
その割には、あまりにも投資(トレード)にはあまりにも多くの時間と労力とお金を使ってきてしまった。

要は、「お金」が持つ力を過信しすぎていたわけですね。
お金で買えないものはいくらでもある、というか、大切なものほどお金では買えないということは十分にわかっているつもりでした。
でも、とりあえず、お金があれば、しかもあればあるほど何とかなると信じていた。と同時に、お金が無くなってしまうことには得体のしれない怖さも感じていたのです。

で、今、現実を直視してみると、関わって来た時間が長い割にはトレードも熟達していない、世の中にある需要を満たせるだけの「才能」や「スキル」を探すことも磨くことも怠ってきてしまったので、「なぁ~~んにも無い」という状況に陥ってしまっているのでした。

さらに、現在は、「お金」の価値がものすごい勢いで下がり始めています。
そして、以前は頼りにしていた「お金さま」に対する信仰心は既に薄れてしまいました。
そして、お金よりも頼りになって、お金みたいに価値が減ることもない「智慧」や「スキル」を身に着けて来なかったことを悔いました。

そんな時、「最後通牒」を突き付けられたのを機に、

遅ればせながら人生をやり直し計画を遂行することになったわけです。


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