見出し画像

【エネチェンジ】EV充電定額プランの可能性

こんにちは。MAKOです。
先日投稿した以下記事でも触れましたが、2024年5月下旬からエネチェンジEV充電器にて定額プランを開始するようです。

2023年2月のeMPとの業務提携により、エネチェンジEV充電器は各自動車会社が発行するEV充電カードが使用可能となりました。これはEV充電カードを持つ15万人のEVユーザーがエネチェンジのEV充電器にアクセスできるようになったことを意味しています。

でも個人的には「エネチェンジがEV充電決済システムを手放すわけがない」と思っていたのでどこかのタイミングでエネチェンジ独自の定額プランは必ず出ると思っていました。

今回はこの定額プランでエネチェンジEV充電事業にどれほどのインパクトを与えるのかを見ていきたいと思います。

ターゲットは7万人

ニュースリリースを見る限り、定額プランのターゲットは主に「EV充電カードを持たないEVユーザー」のようです。

このプランでは、各社が発行するEV充電カードや自宅に充電器を持たないすべてのEVユーザーが、日常生活でのEV利用をより快適かつ経済的に行えるようになるほか、ご自宅に充電器があるユーザーも外出先での充電が割安で利用できるようになります。

エネチェンジの発表によると、EVユーザー23万人のうち64%(15万人)がEV充電カードを所有しているそうです。

つまり、残りの7万人はEV充電カードは持たず、自宅充電orゲスト利用をしていることになります。エネチェンジの定額プランを普及させるにはこの7万人に訴求力のあるサービス価格を提示する必要があります。

プラゴは980円/月

同じEV充電事業を行っているプラゴは既に月額980円という定額プラン※を開始しています。
※普通充電のみ&利用場所1箇所のみ

エネチェンジの料金設定については不明ですが、この値段なら入らない理由は無いと思います。
仮に7万人全員が加入するとしたら1.2万円/年×7万人=8.4億円/年の利益になります。

もう少し強気の金額で2000円/月にすれば2.4万円/年×7万人=16.8億円/年の利益となり、EV充電事業の黒字化はほぼ達成出来ると思われます。

エネチェンジは設置店舗とのレベニューシェアは行っておらず、電気代も店舗持ちのためゼロ円でも逆鞘にはなりません。しかし、安すぎると充電カードユーザーの乗り換えにより収益が低下する一方で、高すぎると定額プランの意味がありません。最終的にはエネチェンジにて利益が最大化する価格を設定すると思いますので発表を待ちたいと思います。

充電カードが高い要因は急速充電

プラゴの価格設定を見ても分かる通り、普通充電と急速充電では価格が4倍も違います。

これは急速充電器は設置するだけで1000万円以上かかり、なおかつ年間の維持費も数十万円かかるためです。つまり普通充電のみであれば圧倒的に安い価格設定が可能となるのです。

大半の人は普通充電だけで事足りる

そもそも大半のEVユーザーは日々の買い物などの数十キロ程度の近場の移動がほとんどであり、普通充電だけで十分なのです。
※たまに遠出をして急速充電を使いたくなったらゲスト利用すればいいだけ。

EVの維持管理費の安さが際立つ

もしエネチェンジが普通充電に特化した定額プランで圧倒的な低価格を提供することが出来れば、EVに対する見方が根本的に変わると思います。全国のガソリン代の月平均は5-6千円だそうですが、これが1/5から1/6に削減できるとなればガソリン車のメリットは理解しつつもEVを選ぶのではないでしょうか。

稼働率向上で入札も有利に働く

定額プランであれば使わなければ損ですから、使われていないエネチェンジのEV充電器があればEVユーザーが殺到するでしょう。自宅充電しているEVユーザーの電気代節約にもなりますし、稼働率も急上昇するはずです。

政府でもEV充電器稼働率公表は義務化される方針のようですし、令和7年度からのEV充電器入札評価に稼働率が加味されるという噂もあります。

つまり定額プランがうまくいけば以下のような正のスパイラルが生まれるのです。

①格安&定額プラン導入

②定額プラン会員数急増(収益急増)

③稼働率向上による次年度入札圧勝

④EV充電器設置数急増

⑤利便性向上により会員数さらに急増
(以降繰り返し)

定額プランがうまくいけばSaaS ARRのような新たなKPI指標での評価になるかもしれません。SPC連結の件で売上での評価は微妙になっていたので良いかもしれませんね。

まとめ

会計問題やらCEOの株式強制決済などエネチェンジは大混乱中ではありますが、6/28の有価証券報告書を提出さえ出来れば、その後はゆっくりと株価は回復していくのではないかと私は考えています。
※とはいえ、外部調査委員会の結果次第では最悪のケースも考えられるため、結果が出るまでは過度なリスクは取らない方が良いです。特に信用取引はやめましょう。エネチェンジは中長期で持つ銘柄です。

本日は以上です。

サポートは創作の励みになるだけでなく、無料記事の継続投稿による読者拡大にも繋がります。もし私の記事に共感頂ける裕福な方がいらっしゃればご協力頂けると助かります!