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2021 ブリーダーズカップ フィリー&メアターフ 展望

登録状況

Audarya (J. ファンショウ)
Dogtag (R. マンデラ)
Going To Vegas (R. バルタス)
La Joconde (A. オブライエン)
Love (A. オブライエン) 第1希望:ターフ
Loves Only You (矢作 芳人) 第2希望:ターフ
My Sister Nat (C. ブラウン)
Pocket Square (C. ブラウン)
Queen Supreme (A. ボールディング) 第1希望:マイル
Reina De Mollendo (K. マクピーク)
Rougir (C. ロッシ)
Tarnawa (D. ウェルド) 第1希望:ターフ
Teona (R. ヴェリアン) 第1希望:ターフ
War Like Goddess (W. モット)

15. Acanella (G. ライオンズ)
16. Ocean Road (H. パーマー)

11/1現在、La Jocondeが回避し、補欠1番手のAcanellaが繰り上がり。
元ペルー調教馬Reina De Mollendoが回避し、補欠2番手のOcean Roadが繰り上がり。
第1希望がターフのLove、Tarnawa、Teonaの動向に関係なく、補欠馬2頭が出走できるというのが現在の状況。

既にTarnawa、Teonaともにターフ出走を明言しており、第2希望がターフのラヴズオンリーユーはフィリー&メアターフ出走を表明。
ターフの補欠馬状況とLa Jocondeの出走取消を考慮すれば、Loveは既報通りこちらに出走する可能性が高い。
元南アフリカ調教馬Queen Supremeはマイルが第1希望だが、補欠順位が最下位のため、マイルに出走できる見込みは薄い。

※Tarnawa、Teonaはエントリーせず。

展開予想

逃げると思われていたLa JocondeとReina De Mollendoが出走を取りやめたため、Going To Vegasがハナを切る形になりそう。

これを見る形でLoveAudaryaDogtagラヴズオンリーユー
差なくPocket SquareRougirAcanellaあたりが先団グループ。
ラヴズオンリーユーはあまり前につけたくはないだろうが、この頭数でこのメンバー構成なら自然と押し出されそう。

My Sister NatQueen SupremeWar Like GoddesOcean Roadといった面々は中団より後ろの位置取りが予想される。
War Like Goddessはポジションを取りに行く馬ではないので、後方でじっくり構えて進出のタイミングを探ると思われる。

明確な逃げ馬不在で速いペースにはなりそうもなく、先団~後方までひと塊といった展開が予想される。

ウォーライクゴッデスの評価

1~2番人気が予想されるWar Like Goddess
道中はほぼ最後方か後方2、3番手に控え、3コーナーから楽な手応えで外を回って進出。
4コーナー出口では既に前を射程圏に入れ、悠々と交わして着差を広げるというダイナミックなレーススタイル。

他馬とは搭載されているエンジンが違うといった印象。
ここ3走は終いを流す余裕があり、目いっぱい追われていない。

一気の相手強化となるが、これまでのレースぶりを見る限り全く問題ないだろう。
少なくとも、地元馬の中で頭1つ抜きん出た存在であることは間違いない。
後ろから行く馬ではあるものの、インを捌く馬ではなく、また進路を自由に選べる脚があるため、前詰まりの心配はさほどないように思える。

ラヴの評価

1~2番人気が予想されるLove
プリンスオブウェールズS以降は、キングジョージ 3着、インターナショナルS 3着、ブランドフォードS 2着とこちらも勝ちきれていない。
ただ、一線級の強い牡馬相手によく走っているという見方ができないこともない。

昨シーズンは結果的に牝馬限定G1・3走 (3勝) で終了。
ヨークシャーオークスで2着に破ったAlpinistaは今年ドイツでG1・2勝をあげる活躍を見せてはいるものの、3戦を通してそれほど難しい相手と対戦してきたとは言い難い。

前走は早め先頭で、斤量差のあったLa Petite Cocoに目標にされたぶんの短アタマ差負け。
決して不可解な大敗を喫しているわけではなく、牝馬同士であれば地力上位と見るのが妥当。

オウダーリヤの評価

3~4番人気が予想されるAudarya
今年はプリンスオブウェールズS 2着、ナッソーS 5着、ジャンロマネ賞 2着、オペラ賞 4着と勝ち切れてはいないものの、内容はナッソーS以外は悪くない。

昨年のBCフィリー&メアターフは1800mで、今シーズンは全て2000m戦に出走。
1ハロン延びてどうか?という点が焦点だが、特に問題なくこなせそうには見える。

ただ、他馬を圧倒して勝つ馬ではないため、道中のポジショニング、仕掛けどころ、先頭に立つタイミング、レース展開、鞍上 (ウィリアム・ビュイック) の判断等が少なからず結果を左右しそう。
大外枠は割引材料。

その他有力馬の評価

Loves Only You (ラヴズオンリーユー)
5歳にして本格化と言えるシーズンを送っている日本調教馬。
3走前ドバイシーマクラシックでは、Mishriffを相手に僅差3着。
BCターフに出走するWalton Street (4着) には3馬身差をつけており、能力的にはここでも十分通用していい。
香港 (クイーンエリザベス2世C) での勝利は、馬場、コース形態、相手関係など、条件がかなり異なるため、あまりブリーダーズカップの参考にはならないかもしれない。
上手く流れに乗ることができれば。
鞍上 (川田 将雅) にアメリカでの騎乗経験がない点は懸念材料。

Rougir (ルジール)
鋭い末脚が武器の3歳馬。
オペラ賞 1着をはじめ、ロートシルト賞 4着、ディアヌ賞 (フランスオークス) 5着など、世代上位の能力を持つ。
春以降、徐々に力を増してきた感があり、タフな追い比べに持ち込むことができれば。
キャリアを通して、ほぼGood To Soft相当以上の水分を含んだ馬場コンディションの経験しかない点は気がかり。
父Territoriesは、今年の欧州2ndクロップサイアーズリーディングでMehmasに次ぐ2位につけている。

Going To Vegas (ゴーイングトゥヴェガス)
シャドーロールがトレードマークの4歳馬。
先行力を武器に3連勝でG1を制覇し、ここに臨む。
前走ロデオドライヴSではハナを切る形になったが、2番手からでも問題なくレースができる。
展開のカギを握る1頭で、先行して最後まで脚色が衰えないレースぶりは魅力。
デルマーは走り慣れたコースで、3走前Allowance Optional Claiming、前々走ジョンC.マビーSと同競馬場で連勝している。
キャリアを通して出走した芝レースの馬場状態は全てFirmであり、堅い馬場への適性は折り紙付き。
父Goldencentsは2013、2014年のBCダートマイル勝ち馬。

My Sister Nat (マイシスターナット)
半姉に2018年のBCフィリー&メアターフ勝ち馬Sistercharlie、半弟に凱旋門賞馬Sottsassを持つ良血の6歳馬。
前走ワヤSで約1年2ヶ月ぶりの勝利をあげる。
勝ち方自体は鮮やかで完勝だったが、その前の2走でWar Like Goddessに完敗 (3着、2着) している。
末脚は堅実なので、War Like Goddessが早めに前を掃除する展開になれば、2、3着に入る可能性はあるかもしれない。
元フランス調教馬。

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