頬をぶっ叩いて自分を鼓舞したら自分を少し認められた
私は意志が弱く、人の言葉や意見に流されやすい。そして、人の言葉を引用して自分を甘やかしやすい。例えば、読まなくてはいけない論文がかなり難しく、それが何十ページもあると、「難しいから休み休みでいいんだよ」「ちょっとだけ寝よう」とかそういう人から今まで言われた言葉を都合よく使って自分を甘やかしてきた。理解力はあるほうだと思う。わかってる、それはすべて甘えだ。
最近はそんな自分を変えようと毎日努力している。いろいろやってみたが、結局、自分で自分を叱るしかないと気づいた。
思いっきり頬をぶっ叩いた。足りないと思って反対側の頬も叩いた。それでも足りないと思い、顔じゅうめちゃくちゃに叩いた。
情けなくなって涙が出た。自分をぶっ叩いたからって論文は難しくて本当に読めているのかわからないし、確実に内容について理解できていない。タイトルが"Representation and Power in International Organizations: The Operational Constitution and Its Critics"なので、かろうじてInternational Organizationについてなのだ、ということと、その実務的なルールと批判が書かれていることしかわからない。
わけのわからない文章が半分まできた。もう後戻りできない。わからないなりに最後まで読むしかない。
10分ほど寝てしまったのでまた自分を叩いた。読まなくちゃいけないのに何やってんだよ！と。あと1時間で授業が始まるのに、半分しか読めていない、しかも理科できていない。このあとの半分は読めてもいなければ当然のことながら理解できていないのだ。
わけのわからない文章が続く。そして本当に論文の意図が汲み取れないままConclusionまできた。だいたいこういう論文はConclusionを読めば内容がだいたいわかるというが、一体何をConcludeしているのかわからなかった。わかるはずもない。今までわからなかったことがまとめられているだけなのだから。
完全に準備不足のまま授業を迎えた。どうにかなるだろうと思ったが、教授の最初の言葉に愕然とした。
「Let's divide the assignments for each member in this class. Each of you have to summarize and explain the assigned part from the article.(クラスの一人一人に役割を分けましょう。宿題だった論文の任されたパートを要約して説明してください)」
無理いいいいいい！わかってない！！！！私が説明して欲しいのにいいい！
そんなことも言えず、私は任されたパートを必死に解読しようとした。本当に集中力のない頭で、本当に何を言っているのかわからない。結局論文から重要そうなところ（読んだわけではなく、パラグラフの一番最初の文章）をコピペした。説明はひどいものだったと思う。先生や他のクラスメートに助けられ、なんとか終わった。
3時間の授業なので、15分間の休憩があるのだが、今日はその要約のあとすぐに休憩だった。私は心の底からぐったりしていた。だが、みんなが要約してくれたおかげでなんとなく論文の全体像がつかめたような気がする。シェアされたgoogle driveのノートと論文を見比べてなんとか他のクラスメートに引けを取らない程度に理解したい。
と、そこで突然、「どうですか？進捗は？」と名指しで先生から話しかけられた。
ええええ？？？わけがわからなかったが、きっと何か察してくれたのだと思う。言い逃れをしても意味がないので、知識不足で論文の内容が難しく、読むのに時間がかかるし、理解できているか自信がありませんと正直に話した。
すると、教授は「当たり前だよ、これがすらすら読めたら大学院に進学して、自分の論文を書いてなくちゃいけないくらいだ」と笑った。
どゆこと〜〜〜〜？？？どうしてこれ課題に出したの…？
要するに、論文をじっくり読んだところで、要点がわかっているか否かが問題なのだ、と教授は言う。なので、論文は一から十まで理解することは二の次だということだ。
わかっているけど、それが難しいんだ、と心のどこかで思う。でも、その言葉に救われたのは言うまでもない。次から論文を読むときにはもっと気楽に読めそうだ、と思えた。
とにかく、努力しなければならないのはいつも通りで言うまでもない。ときには頬をぶっ叩いて勉強することも必要なのだ。やってみれば、失敗でも成功でもなく前進だったということがほとんどだ。
だから、明日の私へ、
頬をぶっ叩いてでも苦しいことを考えなさい！理解力と思考力は長けているから意味もなく考え続けることはないはずだ！今わかっている最善のことを実行しなさい！