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植田寿乃連載『令和を活きる、未来を拓く』第20回 『ワーク・エンゲージメント』と『ワーカーホリック』~ワーク・エンゲージメントを探求 その2~

植田寿乃連載『令和を活きる、未来を拓く』
第20回 ワーク・エンゲージメントとワーカーホリック
~ワーク・エンゲージメントを探求 その2~

 ゴールデンウィークが終わり、皆さんどんな気持ちで仕事に向き合っていますか?
「GWでリフレッシュ、充電できたし、さあ仕事に頑張るぞ!いろいろアイデアも浮かんできたし、メンバーと一緒にチャレンジするのが楽しみだ!」とモチベーション高く、張り切っているなら、ワーク・エンゲージメント状態です。
しかし、「休みなんて1日あれば十分。GW中も、出勤したり、家で仕事したりしていた。仕事以外に特にやりたいこともないし、仕事でスケジュールが詰まった状態でないと安心できない。だから、今日もガンガン働くぞ!」こんな気持ちでモチベーションが高いなら、ワーカーホリック状態です。

5つの質問をします。あるべき姿ではなく、ありのままの自分の心の状態で答えてみてください。

1 仕事への関心、やりがいを感じていますか?

2 仕事に夢中になる、のめり込んでいますか?

3 仕事に対するやる気、モチベーションがわいていますか?

4 仕事に自主的に、積極的に向き合っていると感じますか?

5 一緒に働くメンバーやチームに貢献したい、していると感じていますか?

この5つの質問は、ワーク・エンゲージメントの需要な5つの側面『熱意』『没頭』『活力』『自律』『貢献』について、それぞれ尋ねています。全部に、『はい』と自信をもって言えたなら、それはワーク・エンゲージメント(全身全霊)状態で、目の前の仕事にわくわくしながら積極的に取り組めて、日々、充実した毎日を過ごせているはずです。

5つの質問の中で、1と5はポジティブなモチベーションに関連した質問です。

2,3,4の質問は『はい』でも、1と5の質問が、『いいえ』だった場合、もしかすると、ワーカーホリック状態になっている可能性があります。ワーカーホリックとワーク・エンゲージメントは、どちらもモチベーション高く、生産性を上げます。2つの違いは、ネガティブなモチベーションが高い状態か、ポジティブなモチベーションで高い状態かです。

(※参考 第17回 ポジティブな感情で自分を動機づける! ~暗黒ダークサイドの感情の負のエネルギーは心身を滅ぼす~
https://note.com/que_sunny/n/n965c90ed2307?magazine_key=mfa9ba1c7eb94

 ワーカーホリックもワーク・エンゲージメントも、生産性を上げますが、ワーカーホリックは必ず限界がやってきます。ストレスで心身を壊してしまう、つまり燃え尽きてしまいます。またワーカーホリックを続けていると、仕事にのめり込み過ぎて周りが見えなくなり、視野が狭まり、どんどん自己中心的になっていきます。その結果、周りに迷惑をかけたり、悪い影響を及ぼしたりします。

昭和の時代は、会社・組織は軍隊でした。良い兵隊とは、自分を犠牲にして、一心不乱に長時間労働するワーカーホリックな兵隊が評価されました。『猛烈社員』『バリキャリ』・・・ワーカーホリックです。そして、現在も40代後半、50代の管理職の中にワーカーホリックを見かけます。モチベーションは高いのですが、笑顔が全くなく、厳しく険しい表情で、攻撃的です。仕事に自発的な興味や、やりがいを感じているようには全く見えません。実際に「やりたいわけではないけど、私がやるしかない。他の人に任せるのは無理。だから、やるからには絶対に結果を出して、周りを認めさせてやる。他の人には頼れないし頼りたくもない。こうやって何十年も働いてきたし・・・」ある50代の部長の言葉です。そこには、悲壮感すら漂います。どうか、ワーカーホリックを止めて、ワーク・エンゲージメントになってください!

ワーカーホリックは、言葉の通り、仕事の中毒状態のため仕事を手放すことができません。メンバーに仕事や責任を渡すことができない。雪だるまのように膨らむ責任を背負って、悲劇のヒーロー、ヒロインのように働き、仕事に埋没していってしまう。

もし、管理職やリーダーがワーク・エンゲージメントではなく、ワーカーホリックだったら、そのチームはどうなるでしょう。あなたは、どうですか? あなたの組織のリーダーはどうですか?

  
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