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『自分らしくいこう』 第2回 「I‘m OK!」 自分のことを認めていこう



~ 世界に1つだけの私の「声」 ~


 こんにちは。マーサ(薄井昌子)です。無事に2回目のコラムを書いています。
私は「正義」とか「勝利」とか「存在価値」なんていう言葉が大好きです。こういうことをおおっぴらに言葉にすると、大抵はひかれてしまいます。強すぎてみえるようです。だから、普段は胸の中に収めながら生活しています。こういうところも、本当の自分を隠しているような気がして「自分らしさ」を追い求めているのかもしれません。時々、同じような傾向の方に出会うと、昔から知り合いだったかのように、「正義」とか「勝利」とか「存在価値」の話が盛り上がり、こころが楽になったりします。

― 苦手+コンプレックス ―

私は、昭和の終わりに社会人になって、今、60歳で定年退職後の再雇用で働いています。
平成時代はほぼ人材育成関連の仕事をしていましたが、あの時代は、「苦手の克服」「自己課題の達成」が成長・成功への道と思い込んでいるフシがありました。20年近く管理職をやりながら、常に私について回った苦手意識は、「一定の温度感で、よどみなく真面目に話をすること」でした。今でも苦手です。
何かの会議で話をしながらボルテージが上がっていく自分の癖が出てしまうと、席を立った後に、椅子にも机にも触れていた箇所に水蒸気の後が残る・・・なんて恥ずかしいことがしょっちゅうでした。
そういう中で、自分を押さえ込むようにだんだんなっていきました。今日こそは冷静に話そうと意識的に話していくと、自分自身は「できた!」と喜んでいるのに、周囲からは「どうしたの?元気ないね」「腹すかせているのか?」なんて言われる始末。うまくできたかなと思っても、自分が伝えたいことが伝わっていない。苦手意識を克服しようと頑張っても、努力の割にうまくいくことは少なかったように思います。

また、私は、小さい頃から、自分の声にコンプレックスを持っていました。おなかの底に力をこめて大声を出すことは得意でしたが、ビジネスの場に似つかわしい音量で静かにきれいな発話で話ができる人を見ると、いつもうらやましく思うと同時に、自分の声にがっかりする。それだけで、自分の能力が低いような気持ちになり、自信がなくなっていくのです。

今思うことは、自分の中にある憧れの姿にこだわりすぎていた。もっと自分自身が自分を認めてあげればよかったなということです。それは今も、時々忘れがちです。自分じゃ無いところに自分を探しに行ってしまう。

― 衝撃的な出会い ―

40代後半、とても面白い研修講師との出会いがありました。ビジネススキル研修の講師がこんなに自分丸出しでいいのか?笑いあり、真剣さありで、どんどん引き込まれていくのです。「面白い」という軽い言葉では表現しきれない空気がその場にはありました。とても衝撃的でした。私の中で何かが崩れ去って、心の中に沸いたものは「私も、自分のままでいいんだ」でした。研修の内容よりも、もっともっと大事な気づきをもらったと感謝しています。そこからです。時々忘れる事もありますが、「I‘m OK」と自分で自分にささやくようになったのは。
 ある時から親会社・関連会社の方々も含めた研修を実施することになりました。まな板の上の鯉のような気持ちでしたが、「I‘m OK」と心で唱えて、全力でやりました。それは、何か無理をしているというのではなく、やっていて心が楽しい、自然に集中している。「やりきった」感覚が生れました。「今まで受けた研修で一番よかった」や「マーサの研修は毎年受けたい」等の参加者の声は忘れられません。

でも、今度生れてくるときはウィーン少年少女合唱団のような声で生れて、合唱団に入って、歌声で世の中の人々に勇気や喜びを届けたい。これは、来世の私の使命です。その前に、今世では、世界にたった1つの、この野太い私の声で、精一杯皆さんを応援していきたいと思います。

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