一分の一

おはようございます。
週末写真家真木隆司です。
この作品は2022年秋季県展で入選となった作品です。
この年の書道パフォーマンス甲子園の大会時に撮影したものです。

タイトル「渾墨」

毎年、書道パフォーマンス甲子園の撮影をさせていただいております。その方法は毎年同じことを繰り返しているのではなく、実は毎年少しずつその方法と撮影機器が変わっているんです。撮影のたびに反省することがありますので、そういったところを「来年はこうしよう」と反省を踏まえて少しずつアップデートしています。体育館の中で動きの速いものを撮影するというのは難しくて最初の年はミスショットが相当数ありました。１万枚撮影したとしても、そのミスショットの１枚はどれもみなオンリーワンの１枚なんです。１万枚分の１、ではなくたった１枚の１、一分の一、なんです。その選手の一年間の努力と、そしてその思いがその一瞬の中に込められています。ファインダーで生徒の目を見ていると、どの一瞬もしっかり確実に残してあげたいと思うのです。
そんな思いで毎年、より確実に、より綺麗に残せるようにアップデートを重ねています。この写真もその一枚です。当初の撮影方法では撮れなかった一枚、自分ではそう思っています。
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