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【感想】創作彼女の恋愛公式

2021/11/26発売

創作彼女の恋愛公式の感想です。

感想を書くのはこれが初めてです。これまで数多くのエロゲをプレイしてきましたが、どうしても書くのが面倒というのがありました。しかし、今回のテーマが創作ということもあってせっかくなので意を決して書いてみようかと。

日本語がへたくそなので、支離滅裂になっていたり不快な気分になるかもしれませんがご了承ください。

多分にネタバレを含むので注意です⚠️

プレイ時間は体験版込みで20時間くらい。途中全くだれることなく進めたので、実際はもっとかかるかもしれません。

〜あらすじ〜

今年から従姉妹の家に移り住むことになった主人公・鏡寿季(かがみとしき)
寿季は上京するにあたり、ある想いを胸に秘めていた。

それは、失ってしまったクリエイターとしての力を取り戻すこと――

かつて、寿季は幼馴染の少女がいた。
その名は、彩瀬逢桜(あやせあいさ)。

幼い頃から傍にいて、創作に関しては良きライバル関係だった。
しかし、年齢を重ねるうちに自分と逢桜は何かが違うんだと思うようになっていく。
その後、逢桜は家の事情で東京に引っ越してしまう。

離れ離れになった寿季と逢桜は手紙で近況を話しながら、
互いの書いた小説を送りあっていた。
しかし、進学を境にぱったりと逢桜からの連絡が途絶えてしまう。

公式サイト原文ママ)

〜感想〜

一言で言うならこの作品は、クリエイターによるクリエイターのための物語であるということ。

随所で主人公・ヒロインの葛藤があります。人間として生きていくのか、クリエイターとして命を燃やしていくのか。その行方とは...??といった感じですね。

もうすでに、色々なところで冴えカノや、新島夕の作品に似ているという感想が散見されます。私も真っ先に思いました。ごめんなさい。主人公がまさにそうなのです…

00年代のエロゲの雰囲気も随所で感じられたので、昔から触れてた人にとっては、いたる至るところで懐かしさもあるかもしれません。

各ルートについての感想です。(逢桜は後述)

・桐葉ルート

今作で一番満足度の高いルートです。8章までで、桐葉の主人公への思いがお腹いっぱいになるほどわかりますが、そんな自分を認めたくないと思う葛藤が垣間見えてきます。告白のシーンの「ムカツクムカツクムカツク...!」というセリフが大好きですね。設定資料集にもありましたが、ツンデレとは言えないような特殊な属性でドストライクです。

付き合ってからはかなりとんとん拍子で進んでいきますが、失声症を克服する過程があまりにもあっさりしていたし、克服した後すぐに終わってしまってもったいないって思いました。もう少し尺が欲しかったです。

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・ゆめみルート

くすはらゆい×義妹という、これだけで存在価値があるキャラ。かわいいのはかわいいのだけれど、ありきたりすぎて...というのはおこがましいでしょうか。現実逃避をしているときほど絵を描くモチベがあがるという変t...すごい才能の持ち主で、鈍感系主人公と相性ばっちりですね。この才能を遺憾なく発揮しすぎてだんだんかわいそうだと思ってきます。もちろん付き合ったら現実を受け入れられるようになるので絵を描けなくなるのですが、ここで雨星が絡んできてくれたら...と思ってました(雨星ルートどこ)。結果として、主人公のために描くという終わり方はとても良かったと思います。賛否分かれると思いますが。

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・エレナルート

ドスケベビッチ、もといエレナですが、共通で二回告白してるんですよね。とんでもないメンタルです。いつか主人公が振り向いてくれるのを待つというところから、エレナの本気が見て取れますが、途中からようやく結ばれてよかったとホッとしていました。実際、主人公の告白に対しての驚き方がかなりリアリティあったと思います。

クリエイターとしての主人公を見せてくれるのは、さすがCOLORLESSといったところか。お互いにwin-win過ぎる関係なので、正史とするべきなのではとも思いました。

余談:本来逢桜が書くはずだったASのあるルートをエレナが書くことになりますが、なんか寝取られた感じがします。

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ということでここからは、いいところと悪いところを書いていきます。

〜良かったところ〜

・話を章仕立てにしていて区切りが分かりやすい

これはもしかしたら賛否別れるのかもしれません。毎回エピソードエンディングが流れて鬱陶しいと思う人も多そうです。ただ私はなんの前触れもなく、急に話が変わるっていうのがあまり好きではないため、これは良かったかなと思います。

・共通ルートが長い

ここに関しては10000点です。普通共通って、キャラを一通り紹介した程度で終わるものが多いと思いますが、今作は各エピソードで1人のヒロインにフォーカスが当たって話が進みます。これが本当にいいんですよね。よくありがちな、個別入ったら他のヒロインが一切出てこないというのもなく、時には一緒に悩み、解決の手助けをしてくれる良い仲間です。

・表情が動く

最近のよくあるLive2D程ではありませんが、瞬きしたり口が動きます。不自然すぎるところも確かにあるのですが、動かないよりずっといいですね。おそらくここにリソース持っていかれてるんでしょうね。Disc2枚組なのも納得です。

・絵のクオリティ

ここに関しては多くは語りません。W.L.Oや車輪の国と比べて大幅にレベルアップした、安定の有葉クオリティです。

逆に曲はあまり印象に残ってないかも…。悪くは無いんですが、OPとエピソードEDくらいしか耳に残りませんでした。

・大人キャラ's

ちなみさん、姫ちゃん、エリカさん、芽衣の4人ですが、この4人は本当に聖人ですね。主人公の心情に影響を与える言動が多いのですが、その過程がまた良いのです。ゆめみルートでの姫ちゃんのストレートっぷりは、教師の貫禄があって本当に好きです。

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↑作中で一番好きなCGです。この4人が仲よさそうにしているのたまらないですね。

ここからは悪いところです。勿体ないなってところです。核心に触れるネタバレがあるので本当にご注意を。

〜悪いところ〜

・個別ルートの尺

先程言いました。共通で各キャラにフォーカスしてるって。でもそれは個別が短くていいということにはならないと思います。共通が長かったから個別も長いんだろうな、という期待を裏切られてしまいましたね。綺麗にまとめていたので悪くは無いのですけど、もったいないです。一応後日譚+ifルートというアペンド版が来るらしいので満足できるレベルまで作ってくれることを祈ります。

・逢桜ルートについて

このために感想を書いている言っても過言では無いです。非常に賛否が別れるルートでさらにルートロックがかかってます。

8章までの時点で、察した人が大勢いるような展開ですね。なんか嫌な予感するなと。まさに的中してしまいました。私は死別エンドは嫌いでは無いですが、あまりにも唐突すぎてむしろ笑っちゃいました。

ライター的には、命とクリエイターどちらをとるかという究極の二択をたたきつけてきた訳ですが、この作品に関しては死生観はあまり適していないような気がします。病弱設定が元々あるならいいんですよ。でもそんなのどこにもなくて、共通でうすうす感じられるくらいですからね。

逢桜も、主人公にこの真実を伝えない理由がわからない。なぜ?病気になった理由も曖昧、何故か治そうと奮闘する場面もなく、最初から諦めている。3年間もあって覚悟ができたはそりゃ無理でしょうよ。

姫ちゃん=羽衣石姫子が「知っていたらお前はこれまでの2年間と同じように接することが出来るのか」と聞いてたが同じように接する必要が分からない。だっていずれ死ぬと知ってて、想いを秘めている訳ですから。

奇跡なんかなくたっていいという、すごい現実的なことを言いますが、そこはフィクションなんだからと思ってならないです。

と、ここまでかなり愚痴のように言ってきましたが、あまり深読みしなければラストは好きな展開です。ASのラストシーンを読み上げる場面は本当に涙が止まりませんでした。

私はこのルートはハッピーエンドだと思っています。ただ、過程にご都合主義というかそうはならんやろ、というツッコミが多すぎるだけです。

また最後にちょっとだけ余談です。急に手足が動かなくなる時があると言いつつ、意識が朦朧とするくらいまでセックスするのは、さすがに主人公ヤバすぎじゃないですかね。今作、エロシーンは各キャラ3回ずつで、何故か最後の1回は尺が異様に長いというのが全キャラで共通してるんですが、これ、他キャラはまだわかるけど逢桜だけはダメでしょ。死因はセックスでしたと言われても不思議じゃないです。エロは別枠と考えればいいんですけど、シナリオの一部と考えるとちょっと頭おかしいです。

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~まとめ~

この作品は、逢桜ルートをハッピーエンドと思えるかどうかで評価が二分するんだと思います。それだけ印象的でした。キレイすぎる話じゃなくてビターエンドが好きな人はぜひプレイしてほしいです。恋×であり、金色ラブリッチェであり、冴えカノでもある今作は、平成のエロゲやギャルゲの集大成(いい意味でも悪い意味でも)を、この令和の時代に届けてくれたと言えるかもしれませんね。創作彼女のアペンドとAinoLinksの次回作も期待しています。せっかくここまで実力のあるスタッフを揃えたのだから、単発で終わるブランドだけにならないように祈ります...

今度は過去プレイした作品の感想も書こうと思います。それではまた、どこかでお会いしましょう。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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