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スピリチュアルに『パーソナリティを科学する』を読む(前編)

人間のパーソナリティはどのようにあるのか。心理学者たちはパーソナリティを知るための基準をいくつも提案しています。しかし、それらの提案は、いまや、ビッグファイブ理論に集約されつつあるようです。

ビッグファイブ理論は、パーソナリティ(社会的個性)を五つの次元で構成します。その五つは、形容詞の使い方を総合的に分析することで抽出できた特性ですが、その影響は一生涯つづく、遺伝的な特性です。

この図はp.222にある表4を横書きにしたものです。

五つの特性は、誰もが生まれた時から持っているのですが、特性それぞれの発現度が個人ごとに異なり、固定されています。そういう遺伝的パーソナリティが、個人差のおよそ半分に影響を与えているようです。

これを踏まえて、著者は、次の問いと答えを最終章で示しています。

……責任の問題についてはどうなのだろう。攻撃的な人間が、「やったのは私ではない。私の低い調和性のせいだ。ほとんど遺伝によるものなんだ」と主張するのを、どうやって防いだらいいのか。――p.248

……私たちはまた少なからぬ責任をももつ。自分が選んだものではない気質的特性については、むろんだれからも責任を問われることはないけれども、それらの特性の表出として自分が発達させてきた行動パターンについては、道徳的にも法的にも責任がある。すべての特性の表出行動には、道徳的に良いもの、中立のもの、悪いものがある。そして私たちには少なくとも、道徳的に中立である行動を発達させる責任があるのだ。――p.257

それもそうだが、待ってください。

たとえば、『プレアデス+かく語りき』p.86にこうあります。

潜在的に進化する能力をもった、光がコード化されたフィラメントをもっとも入手しやすい遺伝子を与えてくれる両親をあなた方は選びました。

スピリチュアルな見解にも心を開いて学びつづける私としては、次のように考えが及びます。その気質的特性も自分で選んだのだと……。

なら、スピリチュアリストの責任は、自由は、どうあらしめようか!?

以上、言語学的制約から自由になるために。

次の記事「スピリチュアルに『パーソナリティを科学する』を読む(後編)」へつづきます。