遠泳と潜水
もし、ふたりの書き手が同一のテーマに対し、思い思いに思考を巡らせ、文章を綴っていったとき、 それぞれが異なる価値観で巡らせた思考や考察の末、”誰かに宛てる”事で初めて意味を持ち、時に共鳴し、時に相反する可能性を持つ場合、それは、内容以上に行為そのものに価値があると考えているのであるが、例えば読んでくれる読者が、書き手の二人が気づかないことを、客観的に見つめ、あなたなりに昇華し、解釈してくれるのであれば、そこには、書き手だけでは決して生み得ぬ価値が生まれると考えている。これは書き手2人と観測者である読者の、3人の物語である。