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会話劇

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かるてっとん達の会話で構成された創作ストーリーです
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おすすめの1冊【フレンチ警部と毒蛇の謎】

ヤギ爺「ミスター、ミスター、なんかオススメの本ないやろか?去年、読書の秋に読書し忘れてん。せやから今のうちに読み始めたろう思って。」 ミスター・ペン「ほう、読書か。いいじゃないか。で、どんなのが読みたいんだね?」 「そやな、飽きひんやつがええな。次々事件が起きるやつとかな。」 「そりゃ推理小説だな。連続殺人事件ものなら"自粛の夜”にピッタリだぞ。」 「いやいや、夜は目ぇ疲れんねん。昼間向けの明るい殺人事件がええわ。」 「…明るい殺人?」 「なんや、ややこしいトリッ

花言葉談義

マダム・ジラフ「あら?ミスターじゃないの、中にいらっしゃいな。」 ミスター・ペン「ああ、マダム、ご在宅でしたか。物置小屋の裏にマダムのお好きな花が咲いてたものですから、ちょっとお持ちしたところでして…。」 「まあ、ドクダミ!ありがとう!さあ、お入りになって。」 「では、お言葉に甘えるといたしましょう。おじゃまいたしますです」 「さあ、どうぞ、うふ。さてと、そのドクダミちゃんを花瓶に差してあげなくっちゃ。」 「本当にマダムはドクダミがお好きですな。」 「ドクダミの花

映画談義『ダーティ・ダンシング』

ミスター・ペン「しかし、こう在宅時間が長いと夢中になれる趣味がないともちませんなあ…。作家だの絵描きだの、大作に夢中になれる方々の才能ってのが改めて羨ましいです。」 マダム・ジラフ「でも、ミスターも何か夢中になれるものあるんじゃなくって?」 「そうですなあ、読書と映画は大好きですが…どちらも鑑賞する一方でして…。クリエイティブなことは一切できないのが情けない…。」 「あらん、鑑賞してくれる者がいてくれるからこそ、作る側も張り合いがあるんですわよ。みんながみんなクリエイテ