[バイク]大型二輪教習【5】

前回:[バイク]大型二輪教習【3・4】

 大型二輪教習、全12時間のうちの8・9・10・11時間目をクリアしました。
 全12時間のうちわけはこんな感じになっておりまして、つまり次の時間は二段階目のみきわめ。これをクリアすれば卒業検定へ進める、というわけです。

 ・1~4時間目:一段階目。中型(普通)二輪で習った技能や法規走行が出来ているかどうかなど、基本的な技能をチェックする。

 ・5時間目:一段階目のみきわめ。1~4時間目で習ったことがちゃんと出来ているかの再確認。

 ・6~11時間目:二段階目。超低速での走行や立ち乗りでのバランス走行など、高度な技術を使った教習を行う。また、卒業検定で使用するコース二種は暗記しておくのが前提となる。

 ・12時間目:二段階目のみきわめ。卒業検定とほぼ同じ形でコースを走行し、これまでの教習内容が正しく反映されているかをチェックする。

 さすがに国家資格というか、うまいこと段階を踏んで難易度を上げていくようになってますね。一段階目のみきわめで落ちるような人は、そもそも高度な技術を使った教習すら受けられないという……。
 もっとも、みきわめで落ちる人というのはそこまで多くないと思います。よっぽどの事がない限りは次に進めるはずなので、これから(四輪・二輪問わず)教習を受ける人は気楽にいきましょう。

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■8時間目 波状路・危険予測(回避行動)
 この時間は波状路をやりました。この教習所日記の最初の方にも書きましたが、こんな感じのデコボコ道を立ち乗り状態で走行するテストですね。

 波状路のコツはググればいくらでも出てくるので割愛するとして、注意したいのは波状路が終わったあと。
 着座姿勢に戻るときが一番バランスが不安定になります。検定中に右足をつくと大きく減点されてしまったり、時には一発で失格になったりするので、ここはしっかりと落ち着いて着座姿勢に戻りたいところ。

 ……といってもうちの教習所の場合、波状路の直後が一時停止なんですよね。本当に、冗談抜きに、波状路を抜けたら即停止しないといけないので、『波状路抜ける→すぐ座ってブレーキして停止』とやらないといけません。

 バイクって、停止しようと速度を落とし終わった瞬間がいちばんコケやすいって教本にも書いてあるんですけど……!?
 誰だこのコースを設計したのは! ハードモードすぎるだろ……!

 あともう一つやったのは危険予測。
『遠くに立っている教官に向かって時速40km/hで走り、教官があげた旗に応じて素早く右か左に避ける』という、ちょっと曲芸じみたデンジャラスな教習です。

 ・教官が赤旗を上げたら右側へ。教官が白旗を上げたら左側へ回避する
 ・ただし、教官がどっちの手に旗を持っているかは直前まで分からない
 ・そのため、『左手に持った赤旗を上げたので右に回避』みたいなシチュエーションもありうる
 ・時速40kmなので、猶予時間は3秒ほど

 こんな感じですね。

 バイクというのは身軽に見えて、実は四輪より回避行動を取りづらい乗り物です。四輪ならハンドルを切るだけでいいところ、実際は『ハンドルを切る→バイクを傾ける』という2プロセスが必要になりますからね。
 実際この回避行動、時速50kmだと白バイ隊員ですら成功は困難だそうです。それだけ操作するのが難しい乗り物に乗っているということを自覚しようね、という事ですね。


■9時間目 400cc体験
 
この時間は中型二輪と大型二輪のパワー差を体験するため、普段使っているNC750(750cc)ではなく、中型二輪のときにお世話になったCB400SF(400cc)に乗ることとなりました。

 ホンダの名車、CB400スーパーフォア。がっしりとした車体としっかりとしたトルクは教習車に最適で、はじめて乗った時は『重いっ!』と衝撃を受けたものです。
 さて、今乗ってみるとどうなるか……。

 乗ってみた感想は、『軽すぎィ!』『パワーなさすぎィ!』でした。
 いやー、びっくりしましたね。本当にパワーがないんですもん。原付レベルとはいかないまでも、普段乗ってるNinja250Rと大差なくてびっくりしました。
 これはCB400SFが貧弱なわけではなく、750ccのパワーがすごすぎるって事なんでしょうね。かつての国内最大排気量、ナナハンは伊達ではないということです。

■10時間目 高度なバランス走行
 ついに教習も終盤。この時間がいちばん楽しかったです。
わざわざ『高度な』と銘打ってあるのは伊達ではなく、

 ・通常の半分以下の超低速でクランク、S字を抜ける
 ・通常の半分の間隔にしたスラロームを抜ける
 ・狭い道でUターンする
 ・座ったまま、立ったままでデコボコ道を走る

 などを行いました。
 教官も徹底的に低速で走るものですから、『追いかけてきてね』と言われて迂闊に車間距離を詰めると、何度も足をつくことになります。教官側としては楽しいだろうなあ、これ……w


■11時間目 シミュレーター(危険予測)
『シュミ』レーターじゃないよ!『シミュ』レーターだよ!

 
で、教習所お決まりのシミュレーターです。ゲームセンターにありそうなバイク筐体にまたがって、プレステ2時代を思わせる微妙なポリゴンで出来た町を走行します。
 まあ、この町がまた危ないんですよね。トラックの影から歩行者が飛び出してきたり、前の車が急に止まったり、停車してるトラックがあるから横を通過しようとしたらドアが急に空いたり……。 

 しかし笑い事ではないのです。こういう事は全部実際の道路で起こりうる事なんですから。ありえないだろ!と思う行動を取る人は結構多いです。
 教習所でよく言われる事ですけど、車やバイクは簡単に人を殺せる道具です。先日、『自転車に乗りながら左手にスマホ右手に飲み物両耳にイヤホンをした状態でおばあちゃんをはねた女子大生が逮捕』というニュースをやってましたが、そうなんです。
 自転車ですら、スピードが出ていれば人を殺せるのです。エンジンつきの車やバイクならばなおさらです。これから教習所に挑む人は、「こんなシチュエーションありえねぇwww」と笑うことなく、よーくシミュレータの内容を覚えておいてほしい……! 絶対に役立つときが来ますから!


 ということで、いよいよ大型二輪教習も11時間目までクリア。
 次は12時間目、二段階目のみきわめです。コレが終われば卒業検定に進めるのですが、どうなることやら。サクッと免許を取れるといいなぁ。

■クオンタム■
神奈川県在住の双子座。ラノベ作家をやっています。
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