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【デュエプレ】Gイズモカップの足跡【リースモルト】

 おはようございます、Gイズモカップお疲れ様でした。今期は新弾の22弾実装直後のシーズンということで、トップレア2巨頭《グレンモルト》《サイクリカ》がメタゲームの中心に鎮座し続けていたシーズンだと感じます。

人類の星
この記事出す3秒前に《大地》ナーフが発表された

 そんな中ビート脳の私はコンマ2秒で《グレンモルト》を選択し、かくかくしかじかこれこれのうまうま喧々諤々……

 ND最終レジェンドを達成できました。ボルシャックメビウスカップ以来、1年半ぶりです。長かった……。この一か月(せつな)を歴史(とわ)に刻むべく、ランクマでの実戦やチームメンバーとの議論を通して考えたことを記事に残そうと思います。

 以下、常体になります。

使用デッキリスト&コンセプト解説

エレナスパークはいいぞ

 akira氏作の《ヨーデル》型【リースモルト】。環境初期の【モルト】は、2→4→6のマナカーブを重視し最速《ガイギンガ》着地を狙うアプローチのデッキリストが大多数を占めた。
 一方で本デッキは2コストブーストを減らして3→5のマナカーブを重視している点が特徴である。マナ埋めと手札の要求値が下がったことにより、動きの安定感が抜群に増した。
 そして1ブーストから繋いだ先の5コストでなにを投下するかというと、《リュウセイ・ホール》の影に隠れて(隠れてない)バグり散らかしてることでお馴染み、《ヨーデル・ワイス》である。

ヨロレヒヒ~

 事前に盤面が更地だと出力がガツンと落ちるのが《モルト》の弱点であるが、《ヨーデル》による多面展開はこれを補完することができる。

 さらにもし《ヨーデル》自身が生き残ったままターンが帰って来ようものなら、

《モルト》投下
→《ヨーデル》+《モルト》の計2点で《ガイギンガ》龍解
→《ヨーデル》で呼び出したサイキック+《ガイギンガ》で悠々盾を割り切る

ことができる。
 この動きの強いところは、《ヨーデル》の除去耐性付与+《ガイギンガ》の実質アンタッチャブルによって、1面処理トリガー1~2枚程度なら容易に貫通する押し付け力である。

 以上からわかるように《モルト》にとって《ヨーデル》は、死角をカバーしながら最大値の出力を上げる、最強の相棒なのである。

(to stuff いらすとやの握手してる二人の画像の顔を《モルト》と《ヨーデル》に替えたコラ画像を挿入しといてください)

実戦編

 サーチは《未来設計図》のみかつサルベージ・マナ操作などは無しと複雑な処理は極端に少なく、基本的に引いたカード内で最善のプレイングを考えて行けば良い。

 ただし、(聖拳編おじさん基準からすると)《モルト》というか《ガイハート》は少々ユニークな挙動をするため、使い始めは慎重に考えたほうが良いと思われる。特に殴り順やそもそも龍解めがけて走るか否かの判断は直感に頼らず冷静に考えよう。以下、実戦の検討を見ていこう。

① 走るか否かの判断

自分ターンマナチャージ前

 対【白単サザン】

 パワー7000ブロッカーである《サザン・ルネッサンス》が相手の場に屹立しており、気持ち的に《モルト》で走りづらい。実戦は《バトリベンジ》手出しで小型処理し、一旦打点を溜めて次のターンで走るプランを選択。
 しかし返しのターン相手の《エバーラスト》龍解により《モルト》突撃を封殺され、そのまま押し負けた

 この対戦相手はチームメンバーのじょんさんであり、対戦後に他のチームメンバーも入れて感想戦をした。
 その結果これは《バトリベンジ》出しのターンに《モルト》出し→小型2体でシールドブレイク→《ガイギンガ》龍解、の流れを狙い、強引にペースを掴みにいくべき場面であったという結論に至った。
 それの論拠となる細かな理由としては《エバーラスト》龍解阻止、《スパーク》先割りなどがあるが、一番は《ガイギンガ》龍解がもたらすアドバンテージの大きさである。
 cip火力で堅実に1枚カードアドバンテージを取った後、場にいる限り相手にひたすら後手の対応を強要しテンポを掌握する《ガイギンガ》のフィニッシャビリティ(今作った造語)を過小評価することなかれ。

② 殴り順

 対【墓地ソース】

自分ターンアタックステップ
相手墓地

 打点は十分あるためS・トリガーを可能な限りケアしたい。最初が《モルト》1点なのは確定として後はどうするか。

 ここで、事前に知っておかないといけない知識として、《ガイギンガ》に《デスゲート》を当てて《クロック》を蘇生したときの処理がある。
 設問の状況においてトリガーで《デスゲート》が発動した場合、ターンプレイヤーの効果解決が優先されるため、

《ガイギンガ》効果でexターン獲得
→《クロック》効果で(通常)ターン終了
→exターンに入る

という処理になる。
 ちなみに設問には関係ないがターンプレイヤーが逆の場合=【墓地ソース】側が《デスゲート》を手打ちした場合は《ガイギンガ》と《クロック》の処理順が入れ替わるので注意されたし。

 設問に戻り、殴り順を考える。実戦では

(《モルト》1点)
→《エクス》2点、《ガイギンガ》龍解
→小型1点×2
→《ガイギンガ》ダイレクトアタック

を選択した。

 さて問題である。上記手順よりも勝率の高い殴り順は存在するだろうか?  
 隣の人とペアを組んで話し合おう。

~8万年後~

 では今日は16日なので…出席番号16番の阿々須 壱葦太(ああす いいた)さん、どうぞ。

 阿々須「《クロック》トリガーはどのような手順でもケア不可能なため考慮から除外すると、次に致命的なのは《デスゲート》と思われます。設問の殴り順を選択すれば《モルト》1点時以外で《デスゲート》を踏んだ際、対象に取りうるのが3コスト小型クリーチャーしかいなくなり、《クロック》蘇生が不可能になります。したがってこの殴り順が最適だと考えます」

 ―――ありがとう。実戦の私と同じ思考だ。しかしここで見落としてはいけないのが、《デスゲート》から蘇生できるのは《クロック》に限らないということ。

3コストクリーチャー対象に《デスゲート》
→《テスタ・ロッサ》蘇生、《キューブリック》捨て
→1体バウンス

の動きによる2面処理がある。こちらの打点はリーサル+1打点ゆえ、2面処理されると負けである。これをケアできるのは、こちらのクリーチャーのうち《ガイギンガ》のみがアンタップしている状況だ。そう考えると、以下の殴り順が最適だと思われる。

(《モルト》1点)
→小型1点、《ガイギンガ》龍解
→小型1点
→《エクス》2点
→《ガイギンガ》ダイレクトアタック

 設問では相手の山札が17枚とそこそこ削れている割に公開領域に《キューブリック》が1枚しか見えておらず、手札に持っている可能性は高い。この殴り順が最も勝率が高いだろう。
 では仮に、設問と似た盤面だが相手の動きから手札に《キューブリック》を持っていないという前提を置けるような状況では、最適な殴り順が変わりうるか考えてみよう。

 キーンコンカーンコーン

 ……これは宿題にしよう。〆切はデュエプレにニンジャ・ストライクが実装される日までだ。

拡張編

 実は私は今シーズン序盤、「今期はすべて【シュゲモルト】の研究に費やそう」と考えていた。花澤香菜さんと一蓮托生したかったため しかし増えていくのは試行錯誤の痕跡のみで、一向にレートは伸びていかない。

死屍累々

 そんな中、ある日のチーム通話で【モルト】は結局どの構築が一番強いかを議論する流れになった。そこで「結局、」と接頭語を置きつつ、このような意見が出た。

 《グレンモルト》は、(メインデッキ内では)自身のみで性能が完結しているから強い。

 太字+改行で強調するほどの真新しい視点か?と言われるかもしれない。 
 しかし【シュゲモルト】に対し、メインデッキのコンボパーツが多めで構築に強めの制限がかかるとうっすら感じ続けていたそのときの私の胸中に、上記の言葉はストンと落ちた。

 要するに【モルト】というデッキの拡張性はエグいというハナシ。自由な発想でリストは組み替えて行っていいだろう。

 ただしその代わりに注意を配らないといけないのは、次元枠である。このデッキを弄る上で具体的にぶつかる障壁は、《アンタッチャブル》横並べを主目的に5コストホール呪文を入れる時の次元枠の選定である。

 現状の8枚から削る次元枠の余地としては、以下の2枚しかない。

・環境にクソデカブロッカーが少ないゆえ使用頻度がやや低い《プリン》
・自由枠《エバーローズ》専用ウェポンの《不滅槍》

 すなわち《チャブル》は2枚しか入れられないということである。
 しかし、チャブチャブした後に相手の《勝利ガイアール》でそのうち1体を処理された後の2枚目以降のホール呪文のバリューが著しく落ちることを考えると渋い気持ちになる。
 またホール呪文の高コスト呼び出しモードを腐らせている感もあって収まりが悪い。

補足:後者の気持ち悪さに関しては、《ブーストグレンオー》を《ボルホ》《フェアホ》から呼び出し可能な《勝利ガイアール》に替えれば見かけ上緩和されそうに見える。しかし、《勝ガ》は《ヨーデル》で呼び出せないので依然として痒い所に手が届かない。

 ……と、机上でウネウネ考えるだけで、結局自分はホール呪文を入れないまま前期を終えてしまった。しかしシーズン終了後、twitter上の最終レジェンド達成報告を確認する限り私以外の【リースモルト】使用者は全員ホール呪文を入れているようだ。

Gイズモカップ最終TOP100(ND) - Togetter

参考:akiraさんによる最終レジェンドデッキリストまとめ

 多数派が正義というものでもないが、もっとチューニング力を磨かないといけないな…と素直に感じたところである。

 今後も精進して一人前のチューニ人(ちゅーにんちゅ、チューニングをする人)になるぞ!

終わりに

 「他者との会話はすべて自己との対話である」という格言をどこかで聞いたことがあったかもしれない気がする。本記事の中には私が所属しているチームJOKERのチームメンバーとの議論を通じて得た学びが多分に含まれている。特にプレイング談議に類稀なる熱量で付き合ってくださった、じょんさん、ポニーさん、akiraさんに、末筆ながら感謝を捧げます。

 最終レジェンドを目指す上でのヒントを求めて本記事を開いた奇特な人がもしかしたらいるかもしれないので最後に一つだけ。

 人間というのは怠惰な生き物なので、自身に厳しい制約を課さないとなかなか腰が上がらないものである。私は2000年代後半アニメの曲を歌うと全身の穴からウィルキンソン炭酸が出てきて〇ぬ病気なのだが、これを活かして以下のような誓約をシーズン序盤に立てた。

最後の一文は熱湯風呂的なアレですよ(to チムメン)

 ランクマは己との戦いである。貴方なりのやり方が見つかりますように。

 God bless you…

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