創作キャラクターの名前などについて
1.はじめに
初めまして、もしくはこんにちは。神木せつな(@weisstier)です。
今年に入ってからいろんな定期ゲーに登録して、RPではいろんな方のキャラクターにお世話になっています。
昔はなりきりチャット勢だったのでRP初心者というわけではなく、定期ゲーそれ自体(システム的な面)はタワムレガキや霧4期から遊んでいて、定期ゲーで積極的にRPをするようになったのが騒乱イバラシティ(テストプレイ)からになります。なりチャ時代から思いますが、時間が溶けますね。
イバラ本稼働でも登録してるので、縁があればよろしくお願いします。
さて、定期ゲーに限ったことではないですが、キャラクターを登録するときに避けて通れないのが『名前』です。設定によりあえて名無しにする場合もあると思いますが、多くの場合、創るキャラクターに名前をつけることになると思います。
自分はMMORPGなどをしていても、名前を考えるのに1週間、目標レベルまで上げるのに3日間とかいうかなり奇妙なことをしていたので、今回の記事では、どういう名前を、どういう風につけているかについて書いていこうと思います。
名前の付け方は千差万別、いろんな人のいろんな感性によるところが大きいと思うので、こういう付け方するやつもいるんだな、ぐらいに見てもらえれば幸いです。定期ゲーのRP等で動かしたキャラが少ない関係で、起用したものは定期ゲーに限らず雑多になっていますがご容赦ください。
2.名前の作り方の一例
2-1.名前をつけるルールを作る
人によっていろんな着眼点やこだわりがあるかもしれません。
(1)文字数を決める
(2)特定の文字を使用する
(3)特定の音、韻を踏む
などなど。自分がぱっと浮かんだのがコレぐらいです。
この中でもいろいろバリエーションがあると思います。
(1)文字数を決める
個人的に平仮名の名前のやわらかい感じが好きで、漢字2文字+平仮名3文字という文字数の名前を多用していました。HNはそういうのを意識する以前に作りましたが、この例のとおりになってますね。今でも結構そのクセが残っているのか、後述の日本語の名前のキャラの場合は、平仮名にすれば3文字が多かったりします。
今まで作ってみたキャラを並べてみると、意外と意識してなかった傾向があるかもしれません。
サンプル:多数につき略(後述)
(2)特定の文字を使用する
なにか意味を持つ文字を入れたり、実際にある文字を使ったり。
ROで作っていたキャラの中には、お菓子の要素を名前に入れたりしています。
・数字を使った名前をつける
某野球ゲームでそういうキャラクター群の学校があったのをきっかけに、たまに使ったりします。
サンプル:七尾 ようか(ななお ようか/RO)
文字数や、後述の動物も若干混じってます。かつ、お菓子も絡め。石川県北部の七尾市や輪島市では結構羊羹が食べられるらしく、そこから羊羹につなげています。漢字2文字+平仮名3文字、七つの尻尾ということで狐のイメージ、お菓子の羊羹と、別の意味で属性の多い名前です(当時結構気に入っていました)。
・動物の名前を使った名前をつける
定期外でぱっと名前を作るときには多用してます。その動物になにかあやかれるかもしれません(?)。
サンプル:虎屋 ことら(とらのや ことら/RO)
虎です。以上。
伊勢神宮にあるおかげ横丁という通りでお土産を買ったりするときに、あれ?って思うものが見えたりするかもしれませんが、実在のあれそれとは特に関係ありません。ういろうやさんのかすてらはおいしい。
サンプル2:三狐 こかげ(みきつね こかげ/RO、LastOrder)
狐です。お稲荷さんはミケツノカミと呼ばれることもあるらしく、当て字で三狐、訓読みで"みきつね"という流れです。ちなみにこかげという名前はもっと昔から使っていたりしますが、LOに出張するときに苗字がつきました。
・実際の地名を使った名前をつける
調べてみるといろんな地名があります。日本国内に限らず、海外もみてみれば面白い地名がいっぱい。気になる文字列が見つかるかも。
サンプル:斎野あやめ(いつきの あやめ/盆ハナ)
由来は三重県の斎宮「花菖蒲群落」より。斎宮の歴史的な背景(斎王制度など)もあって、背景設定としてシノビガミの世界観が混じっています。たぶん雀蜂メインのスペ型比良坂です。
サンプル2:射和夕月(いざわ ゆづき/楽園(米)(シノビガミ))
由来は三重県の伊雑宮及び伊射波神社より。本当はどこかのお稲荷さんから使えればと思ったものの、三重県内は割とすくないですね(まあ神宮関係が多いからしかたがないですね)。
・アナグラム(並び替え)を使う
アナグラム。文字列を並び替えてみたら全く別の意味の文字になる、という遊びです。名前にも使えます。
サンプル:鹿瀬満月(かなせ みつき/騒乱イバラシティ、シノビガミ)
RPを再開するきっかけになったキャラということで、自分のHNのアナグラムを使いました。しっかり動物も入れたりしていますが、キャラ設定は狐関係の背景です。
ちなみに苗字の本来の読み方としては"かのせ"と読むのが通常ですが、無理やりあててます。なまったということにしておいてください(?)
神木せつな(かみき せつな)→鹿瀬 満月(かなせ みつき)
・他の作品等から引用した名前をつける
こういうカテゴリ分けでいいのか若干怪しいですが、神話や伝説等から名前を持ってきていたり、そこから派生した名前をつけたりすることもあると思います。まだソシャゲなんていう概念がなかったころにソロモン72柱の名前を使った名付けをしたことがあって、某ソシャゲが出てきたときはそういう目線でも面白かったですね。
(3)特定の音、韻を踏む
自キャラでは意識的に作ったことがそんなにありません。
FF14はやってないんですが、種族によっていろいろ命名ルールがあるみたいですね。ララフェルが音韻に基づいた命名規則のようで。(それだけ知ってる)
サンプル:陽皐ひなた(ひさわ ひなた/RO、タワムレガキ(未遂))
先述の地名も絡みます。ひなた(陽向)という名前を使うのに、陽を重ねようと思って調べたところ、長野県にある地名に行き当たりました。ちなみに第3期(?)タワムレガキでシロナに変えて出そうかとしてたんですが、当時就活やらで忙しかったのもあり挫折しました。
2-2.キャラクターの外見、設定などから作る
キャラクターの見た目から名前をつけることもあると思います。小野不由美の『十二国記』で、主人公が髪の色から赤子(せきし)と字をつけられたりしてますね。
サンプル:シロナ=ヴァイスティーア
(タワムレガキ、クリドリ、ソラニワ)
白い狼だからです。いやほんとうにそれだけでした。
もともと名前のない単なる狼だったんですが、所属世界(言語体系は現代日本とは異なる)に、日本語の”白”という言葉が流れてきたので、その"白"という言葉を使って名前がつけられたという設定になっています。シロナの世界には、たまーに他の世界から人や動物が流れてきます。今のところ。
ちなみにシロナの名前の後半は、ファミリーネームでもなんでもなく、独語で白い獣(weiss-tier)というそのままの意味です。なので、シロナは自分から後ろの文字列を言うことはありません。
2-3.意味から言葉を探す
最近は翻訳や辞書の機能が発達してきていて、検索したら色んな意味の外国語が出てきます。なにかの機会に辞書をめくっているときに面白そうな言葉を見つけたらメモしておいて、キャラの名前に限らず、設定などで使ったりしたことがある人もいるかもしれません。
サンプル:モーラ=フォニエ(Mora=Phonië)(ゼロ城、そぁ)
モーラ(Mora)は音節単位(音の数を数える単位)を表す言葉から、フォニエは音素(Phoneme)という言葉から。ゼロ城はVS勇者という構図があったので、わかりやすくその構図に乗っかろうと思って、基本的に音の蒐集を第一義にするキャラになり、音に関する言葉から名前を作りました。
2-4.雰囲気でつくる(?)
実はあまりしたことがありません。なにかしら意味を付ける癖があるので、まったく何の意味も想定していない文字列を名前にしたことは、おそらくまだないと思います。ランダム生成器なんかでやれば一瞬でできるのかもしれないですが、あまりやろうという気にはならず。”なにもないところに意味を付与していく”という試みはとても楽しそうではありますけれど。
これからの定期ゲーなどで挑戦してみようと思います。
実例込でいろいろ挙げてみましたがいかがでしたでしょうか。今度キャラの名前を考えるときの参考になったら幸いです。
なぜか挙げた全員、文字数でいうと3文字でしたね。2文字とか4文字以上の名前のキャラもちゃんといますが、またなにか機会があれば。
3.参考 キャラクターの"名前"と著作権について
以下小ネタになります。
(※内容の正確性は意識していますが、筆者はこの話題に関することを業にしてるわけではないので、知っている話、程度の内容になります。)
ソラニワで現在動かしているシロナですが、昔どうしようかなと悩んだことがありました。
タイトルと、引き合いに出したキャラで気づかれるかもしれませんが、『ポケットモンスター ダイヤモンド・パール・プラチナ』のチャンピオン・シロナと名前が被りました。しかも人気あるんですよねポケモンのシロナ……。
これに限らず、同じ名前の人気キャラクターが後から出てきたとか、知らなかったけど名前が被っていた、という経験のある方は割といるかもしれません。シロナの名前の後ろにヴァイスティーアとつけたのは差別化をするためで、最初は単なるシロナという名前で動いていました。
結論から言うと、キャラクターの名前が被ったとしても、著作権上の問題が生じることはないと考えられています。
その理由は、著作権が保護するのはあくまで「具体的な表現」(絵や文章)であって、(名前などの)いわゆるキャラクターは「抽象的な概念」であり具体的な表現とは言えない、というものです。
テーマに合わせ、キャラクターの名前だけを引き合いに出して簡単に書いていますが、事案はもっと複雑なので、興味のある方は参考に挙げた事件を検索してみてください。界隈では有名です。
(参考:「ポパイネクタイ事件」平成9年7月17日最高裁判決)
たった3文字の名前で著作権侵害が云々というのはないでしょ、というのが肌感覚かもしれませんが、ほかにも事情が増えていくと簡単に割り切れないケースも多くあり、法律の世界だといろいろ細かく考えられています。
商業の世界になると、著作権のほかにも商標権や不正競争防止法なども出てきますが、判決文を調べてたら読みやすそうな連載記事があったので、紹介だけして、一度区切りにしようと思います。
クリエイターが知らないと損する“権利や法律”
(『窓の杜』2016年連載記事)
https://forest.watch.impress.co.jp/docs/shseri/copyright/
???.定期ゲーム等における創作(キャラクター)の特異性+ハロハナ(のキャラ)語り(12/25追記)
ここからは胡乱ななぐり書きが始まります。定期ゲームに限らず、なりチャや他のPBWPBMなどにも同じことが入れるかと思うので、表題には等を入れています。
・ゲームに語られることによって動き出すキャラクター
定期ゲ・鶏 Advent Calendar 2019の10日目、昨日投稿された『“定期更新型ゲーム”による創作活動への強化因子と物語的意味』で触れられていたんですが、『あらゆる「創作」には「意味」がある』と。
この表現に全面的に同意なんですが、定期ゲーというのは創作キャラクターにとって非常に影響力の大きい場だと思っています。たとえ細かい背景設定などができてなくても、登録してその定期ゲーに乗っかった時点で、そのキャラクターは動き、意味を持つと思っています。(それで十分かどうかはさておき。)
定期ゲーのゲーム部分で出力されるのは、あくまで各ゲームのシステムに則った動きであり、戦闘であれば勝った、負けた、引き分けなどの結果でしかありません。しかし、どのような結果にしろ出力された時点で、どういう風に戦ってどういう結果になったのかが記録され、いくらでも解釈の余地がある世界が、そのキャラクターの前には広がっています。
多くの定期ゲーでは日記やメッセという機能が搭載されていますが、これに感想なりなんなり乗っけて発するだけで、またひとつそのキャラクターの物語が積み重なります。
たとえ日記やメッセをしていなくても、そこにいたという記録ないし記憶は、少なくともそのキャラクターに残すことができます。自分も日記やメッセをせずにシステム面だけで定期ゲーを数年やってましたが、ソラニワのキャラでロールをしたら、ちょうど昔同じ定期ゲーに参加していたキャラがいて、それも話のタネになったりしましたね。
最近だと絵が描けなくても、コミッションで受け付けてくれる絵師さんがいらっしゃったり、Picrewのメーカー(利用条件は要確認)でプロフ絵を用意することもできるようになったので、昔に比べたらとりあえず登録!する敷居は下がってるんだろうなあと思います。自分が定期ゲー界隈でRP始められたのも、準備がいろいろ容易になったからというのもあります。
もしキャラクターを作っていて、合いそうな定期ゲーがあったら、迷ったらとりあえず登録しておく!ぐらいの気持ちで突っ込んでいって別に損はないと思うので、定期ゲーへの登録キャラが増えれば良いなあと考えている次第です(いろんなキャラを眺めるだけで楽しい種族は存在します。)
・定期ゲーにおける創作(キャラクター)の特異性
ほとんどの定期ゲーにはチャット機能やメッセージ機能があり、ゲーム進行以外でロールプレイという形で、いろんな背景をもったキャラクターの物語を形成することが可能です。
創作表現には絵、小説、音楽、漫画、アニメ、その他のゲームなどいろいろなものがありますが、こと定期ゲー等におけるロールプレイというのは、挙げたものと違った特性があると思っています。
ひとつは、擬似的なリアルタイム性とでも言えばいいでしょうか。
似たような感覚の例を挙げるなら、連載中の漫画や小説の頁をめくる瞬間だったり、放映中のアニメや動画を見ている瞬間だったりするかもしれません。
そしてもうひとつ、それが自分の作ったキャラクターと、(ロールプレイを通してしか情報を得られない)他の誰かのキャラクターとの間で行われていること。
定期ゲーにのめり込んでる人たちが終わったあとめちゃくちゃ疲弊している姿がTLでしばしば観測できると思いますが、さもありなん。
定期ゲーの間ずっと、自分とは全く別のキャラクターを演じて、時にはその場で創り上げながら即興劇をやり続けているようなものです。どれだけ脳がカロリーを消費するのやら。
もちろん、それが楽しい!というのはありますけれど。
(12/25追記)
自分はどちらかといえば、その場その場のやり取りの中で、
予想していない方向に転がっていくのが好きなほうです。
終わった後全力疾走したみたいに疲れ果てますが、それが楽しいタイプ。
ソラニワでイブキくんとくっつくことになったシロナもそのクチでした。
ハロハナでイブキくんが謎の覚醒をしてなかったらくっついていなかったでしょう。
2日目に雪山や汚染地帯に行ってもらって、双剣3本に赤花3つ(+シモノフ蛍丸複数)拾って帰ってきたときは、「は???」と口に出ていました。
(普通に探してたら花が集まるのは5,6日目ぐらいという公式の発言もあって)
さて、イブキくんの設定とハロハナでの流れが裏で語られていた(裏記事)ので、ハロハナ時点までのシロナの設定を語っておきます。裏記事を先に読んだほうがいい表記事とはいったいなんなんだ。
もしも願いが叶うとしたら。
あなたのキャラクターは願うでしょうか、願わないでしょうか。
・シロナの設定
シロナは、よその子とくっつくのには適さないキャラクターをしています。
もう10年近く前に別のなりチャで出来たよそのPCとの関係を経て、既にかなり複雑な主従設定がついていたからです。
関係を作るに当たって支障になりそうだった設定は次のとおり。
・条件付きの不老不死性や特殊な能力(想像・夢の具現化のようなもの(制 限あり))を持ち、主人にいつでも喚ばれる召喚獣のような立場
・主人との契約が解除されると、シロナの存在が消滅
・見た目はヒトのような姿でも、全く別の生き物(その意味で"バケモノ"と 自称) 。他種族との生殖行為も実質不可
・主人は精神的にお子様で、シロナが嫁にいったりしたら癇癪を起こす(※ 世界が壊れかねない
・主人の付き猫(※中身はいわゆる這い寄る混沌タイプ)が、そうならない ように先手を打つ(※相手の存在を消すなり殺すなり
・シロナ自身は付き猫の設定を知らない(考えなしに動くとイブキくんがど うにかされる
こういう設定があったので、あり得る展開として、
・駆け落ちするルート→どっちも死ぬか消えかねない
・正直に主人のところへイブキを連れて行くルート→イブキが死ぬか消されかねない
・たまに会えるけどずっと一緒にはいられないルート→実質くっつけない
などを想定していました。第5回更新あたり、10月ころでした。
この時点では、3番めの展開が一番ありえるパターンかなあと考えていました。好意はあるけれど、一緒にいることはできない……ありがちな展開ですね。
そしてイブキくんには、虎化に関わる交流もあって、既に強い好意を持ってもらっていたのですが、第5回更新の練習戦とその前の前哨戦と、イブキくんが綺麗に2連敗を喫してしまったため、だいぶ勢いのない告白をしてもらいました。先手クワイエットがフラグをぶち折りかねなかった瞬間。
そして保留しました。
断らずに保留したのは、一緒にいてほしい、とは違って、聞き入れてもそこまで支障がでない内容だったためです。
遠くからただ見ているだけ。それで幸せかどうかはさておき。
後から考えると、この時点で調子よく2連勝されて、はっきりと告白されていたら、逆にはっきり断るしかなかったのかもしれません。もしくは、イブキくんが消されかねない展開に進行していたかもしれません。
保留にしていなかったら、ハロハナに参加することもなかったかもしれません。
その意味で、どの行動がどう転ぶかわからないというのは、後から振り返るとつとに感じますね。
・そしてハロハナへ
詳細な流れは裏で書いてもらっていますが、 4日目開始直後に花を2セット揃えて離脱しました。
離脱はできるだろうと踏んではいましたが、殺すことも死ぬこともなく、
しかも折り返す前、 足切りを意識する前に離脱できたというのが正直予想外でした。
シロナ視点のハロハナは、自分に巻き込まれた(とシロナは思っている)イブキを無事に帰すことが目的でした。
シロナの関係者にはこういうデスゲーム的なイベントが好きな人物たちがいるので、ハロハナもそいつらの仕業だろうという発想から、
惟一知り合いのイブキが連れてこられていたのを、自分に巻き込まれた、と捉えていました。
シロナ自身は前述の不死性があるものの、イブキは仮にフタハナ島で死んだら死んでしまう(とシロナは思っている)ので、イブキの生存は絶対。
また、誰かを殺してしまう、足切りで誰かを蹴落としてしまうなど、トラウマとなるような状況に遭遇する前に帰らせることをもう一つのテーマとしていました。
どちらかを満たせなかった場合、保留していた件すら、断るつもりでした。
自分と一緒にいたらまた、死ぬ危険や同じようなショックを受ける目に合うから、という理由です。
結果は最初のとおり
生存はもちろん、心に大ダメージを負うこともなく、
なおかつイブキが入手困難な花や武器のほとんどを手に入れて。
シロナが、自分がイブキを助けないといけない、と思っていたのが逆に、
イブキが重要なことを全部自分で成し遂げてしまった上で、当初の目的を達成しました。
その上で、あらためて告白をもらいました。
見ていてほしいというだけでなくて、今度はちゃんと、自分もシロナを見ていたい、という言葉も添えて。
またこんな目にあってもいい。
会える時間がほとんどなくてもいい。
子どもを成せなくてもいい。
普通なら得られる幸せを奪ってもいい。
シロナのとなりに立たせてほしい。
・4つ目の想定
10月ころに想定していた展開には、4番めがありました。
・シロナの能力で、"ただのヒト"であるシロナを、"バケモノ"であるシロナから分離する
能力をいいことに設定を全部ひっくり返すような荒業ですが、
主従関係を結んでいるバケモノとしてのシロナも健在なので、設定上は特段支障がありません。
しかし、ヒトとしてのシロナがイブキと一緒にいることになるので、
バケモノである元のシロナはイブキと一緒にはいられません。
なので、実質バッドエンドと、当時は思っていました。
想像したらあまりに居た堪れなくて裏で泣いてました。想像しただけなのに。
シロナの能力は具現化というとちょっと不正確で、
『不思議の国のアリス』のように、
小さくなりたかったら小さくなる何かが出てきたり、
大きくなりたかったら大きくなるようになってくれるような類のものです。夢の世界では、世界が思ったとおりにしてくれるように。
何でも出来てしまうので、自分自身にのみ直接影響することに限る、という制限をとりあえず設けています。
ソラニワだと、(GPさえあれば)ステ振りを自由に変えられるというような形にしていて、普段いきなりでたらめに能力が発動しても困るので、自分が〇〇ならいいのに、という考えをあまりしないようにもしていました。
その上で、イブキくんに思いをあらためて告げられたとき、シロナは思いました。
イブキくんに告げられたことの裏返しです。
またこんな目に合うことがないように
ずっと一緒にいられるように
子どもも作れるように
普通の幸せをあげられるように
イブキのとなりに立っていられるように
なれればいいのに
思ってしまったのは、シロナ自身、そんなことは不可能だと感じていたからかもしれません。
実際、シロナがそのまま、イブキと恋愛関係になることはできないでしょうし、分離が発生してもバケモノのシロナのほうがイブキとくっつけるわけではないので、バケモノのシロナという主語ではやっぱり、達成出来ていないのかもしれません。
それでもシロナがこんな思いを抱いたのは、好きなだけ奪ってくれていい、という言葉だったような気がします。
奪ってしまう分だけ、あげられるものならあげたい。
バケモノのシロナがイブキくんとずっと一緒にいることは、できません。
そして、バケモノのシロナには与えられないことを、ヒトのシロナは与えてあげられる。
シロナの思いの本質は、自分の在り方がどうというよりも、こっちにあったのかもしれません。
PLとして思考を働かせたときは、いろいろイブキくんに与えられたとしても、"バケモノのシロナが報われない"、と感じました。
話が進んでその段階になって、シロナとして考えてみたとき、"イブキくんに与えられるもの"のほうが大きく感じられました。
イブキくんにとっては、もしかすると余計なお世話なのかもしれません。
どっちのほうが幸せだったのかは、この先進んでみないと分かりません。
今のところ、シロナは、この結果を知りません。違和感に気づき始めている途上です。
もちろんイブキくんも知らないでしょうし、事情を察するのはすぐには難しいでしょう。
知った時、察してしまった時どうなるのか、想定はしているものの、シロナの思いのように実際どうなるかは見えません。
PLの想定の枠を越えた思いや言葉が、リアルタイムにPCから飛び出してきたとき、そこに純粋なPCの気持ちというのが見えるんだろうなあと思いつつ、
2人の今後を想像しています。
(12/25 0:28)