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休学日記。#11


6月10日。71日目。

今日も1日アロマの会社で働いた。最近、その会社の家族のみなさまと打ち解けてきている感じがしていてとても嬉しい。今日は社長に、お家の池に最近現れた真っ赤なトンボの正体を調べてほしいと言われて調べた。これを、打ち解けた証拠だとわたしは感じた。そういうことにさせてもらった。羽根まで真っ赤な珍しいトンボだった。

今日は新月の日。新月ノートを書いた。エネルギー溢れる新月の日は、何か新しいことへのチャレンジや目標を紙に書くといいらしい。月が叶えてくれるみたいなスピリチュアルみたいなことはよく分からないから考えないけれど、シンプルに、月の満ち欠けを意識する生活は豊かだなあと思った。新月だから、ということを理由に、月に一度ペースで自分を見つめて目標を書き出す時間を設けられるのは良いなあと思った。

太さんとまゆさんが帰ってきてから、私のお気に入り&新入りのキャンドルと、まゆさんお気に入りの和ろうそくと、hitotoseでよく使っているキャンドルを灯して、温かい光のなかで新月ノートを書いてそれぞれシェアをした。とても楽しくて素敵な夜だった。ひとりだとこの対話時間は成り立たないから、やっぱり近くに誰かがいることはとてもありがたいことだなあと思った。しかもその誰かが、共通の価値観の持ち主であることも貴重でありがたい環境だった。せっかく書いた目標だから、ちゃんと叶えられるように一歩ずつ行動を起こしていきたい。起こします。


6月11日。72日目。

今日はお休み。まゆさんとひかりさんにオススメしてもらったうきは市へ、ひとりドライブ。よくこんなに1人で動けるようになったなあ、と少し感動。昨日の夜から張り切っていて、8時半に家を出る!と宣言していたのに、そのまま新月ノートとか書いてたらなんか計算ミスっちゃってアラームを8時にかけてた。夜の自分、頭が悪すぎた。ということで1時間押しでのスタート。絶対に出発前に洗濯は終わらせたいと思っていたので、回して干して家を出た。今日から雨続きらしい。嫌だなあ。でも、今お世話になってる会社の常務さんが「紫陽花をみると、雨が降ってくれないと可哀想な気持ちになっちゃう。こんなに雨が似合うお花なのに。」と言っていて、この時期の雨を楽しむ考え方もあるのか、とつい最近思った。だからわたしも、光合成したい〜とかばかり考えずに雨の季節を楽しもうと思う。

うきは市では、雑貨屋さんを見たり、美味しい中華そばを食べたり、ブックカフェに3時間半くらい滞在したりした。このブックカフェが最高に幸せ空間すぎた。自分の家でもないし、ましてお店の中なのに、自分だけの時間が流れているような場所で、自分のペースで本が読める。そして置いてある本のセレクトが素晴らしすぎる。普通の本屋さんは本当に多くのジャンルが混在していて、広告も多くて、情報が溢れすぎているけれど、こういう小さな本屋さんはある程度精査されている感じがあって過ごしやすい。「暮らしの本屋」というお店のテーマもとても素敵だなあと思った。いろいろな場所にお気に入りのお店ができていて最近しあわせ。

帰り道に日田の雑貨屋さんにも寄って帰った。ここの店員さんが今日イチ雰囲気の良い優しいお姉さんだった。緊張しちゃってあまりお話はできなかったけど、雑貨屋さんの大事な構成要素に店員さんの雰囲気も間違いなくあるなあと思った。雑貨屋さんが、単なる買い物をする場所じゃなくて、なんにも買いたいものがなくてもただお喋りをしに行くようなお店だったらいいなあと感じた。最後に寄ったお店で、とてつもなく可愛い靴下に一目惚れしてしまったので買って帰った。


6月12日。73日目。

13時までのバイトを終え、豊前の方へ向かった。目的は、ハーブティーのカウンセリングをしてもらうこと。1週間以上も前からこれを楽しみにずっと過ごしてきた。最近楽しみなことが続きすぎて大丈夫かな、と思うことがある。大丈夫だよね。ハーブティーを作ってくれたのは、お世話になっているアロマの会社のお姉さん(まゆさん。超重要人物。私が大尊敬してる方。)のお友達の方で、すごく柔らかくて優しいお姉さん。考えすぎる性格なこと、思考グセがあること、肩が凝りやすい体質なこと、などなど私の体調や悩み、体質まで話を聞いて気を配ってくれて、自分のためだけにハーブをブレンドしてくれた。寝る前に心も体もリラックスできるお茶にしようね、と考えてくれたハーブティーは、4種類のハーブに8種類の日本茶の材料をブレンドして作ってくれた特別なもの。本当は今すぐにでも飲みたいけれど、今は精神的にも体調的にも安定しているので、大切にとっておいて来月からの新天地にお守りとして持っていこうと思う。苦しくなったらこれを飲む。そしたら耶馬溪での出来事や出会った人のことを思い出して安心できる気がする。もちろんハーブティーの効能にも期待。

ハーブティーのカウンセリングを終えて、その会場でもあったおやつのお店で焼き菓子を買った。おやつを作っている方(このお姉さんもまゆさんのお友達)とも少しおしゃべりをした。頑張りすぎないことも大切だよ、と教えてくれた。そしてそのあとは雑貨屋さんに行って、前に一緒にクロモジの採集に行った方(この方もまゆさんのお友達)が作っているアロマオイルやディフューザーを見つけた。なんか嬉しい気持ちになった。そしてそこを出てからもう一つ雑貨屋さんに向かった。ここのオーナーさんもまゆさんの知り合いの方だった。とても気さくにお喋りをしてくれて、わたしの話も聞いてくれた。はじめましてなのにすごく応援してくれて温かかった。

今日はまゆさんの知り合い巡りでもしたのか?というほどにたくさんまゆさんのお友達に会った。いろいろな方の生き方や働き方を見たり聞いたりして思ったことは、まゆさんの繋がりで知った方には、それぞれの好きなことをそれぞれが無理のない範囲で小さくカタチにしている方が多い、ということ。そしてその自分のペースでされている「好きなこと」と「好きなこと」がコラボをして少しずつ大きなカタチにもなっているということ。とても素敵な生き方だなあと思ったし、自分が惹かれる大人の方の共通点がひとつわかった気がした。とても幸せな一日だった。


6月13日。74日目。

今日も7時前に起きて働いた。7時前後に起きるのが当たり前になっている自分に改めて感動。最近、ソフトクリームも安定してきれいに巻けるようになっていて成長力に感動。バイト中ふと、この環境以上に幸せな場所ってあるのだろうか、と考えてしまった。それくらい離れたくない場所になってしまっている。ちゃんと生活できる分のお給料をもらえるくらいは働いて、程よく半休や休みの日があって、自分の好きなことをする時間も十分に確保できていて、尊敬してるお兄ちゃんお姉ちゃんと一緒に暮らしていて、生き方をまねしたいと思える大人の方のもとで働いている。なんて幸せな環境なんだろう。

次の場所での不安はあるし、この場所が幸せであることは間違いないんだけれど、この場所と新たに過ごす場所を比較するようなことだけはしたくない。ここを越えられない場所だと思うのも嫌だし、ここを越える幸せな場所だと思うのも嫌だなあと思う。そもそも比較、というのがあまり好きではない。もしかしたら必要な時もあるのかもしれないけど、少なくとも今のわたしは必要としていないなと思った。この耶馬渓という場所は自分にとって幸せな場所で、大好きな場所だけれど、それはその事実として大切にしまって、自分の中に持っておくだけにしておこうと思う。これは、未来の自分へのメッセージということで書いておく。なんか過去の自分と比べて気分が落ちたりしそうだから。きっとそんなことで悩んでる場合じゃないぞ。

今日は料理長の日だったので、チョレギ風サラダと味噌汁とキヌサヤのバターソテーと親子丼を作った。あと玄米5分すきご飯。まったく器用に料理できないから時間かかるだろうなあと思って、でもみんなが帰ってきたときにすぐ食べれるように準備できたら最高だなあと思って、17時に作り始めたんだけど、自分の想像よりはるかに段取りも手つきも悪すぎて19時くらいまで作ってた。結局食べ始めたのはいつも通り19時半過ぎだった。もっと器用にスマートに料理できるようになりたいなあ。でも2ヶ月前の自分だったら4品もひとりで作るなんて考えられなかったから少しずつ成長はしてる。作るのを手伝ってくれる人もいるし、やっぱりシェアハウス素敵。


6月14日。75日目。

今日は、午前中にスギの枝打ち作業に同行させてもらった。間伐や枝打ちが施されていて明るい森と、手が付けられなくて放置林になってしまっている暗い森をどちらも見た。こんなに違うのか、というほどに雰囲気が違っていた。大好きな森の中なのに、怖いという感情すら生まれた。でも社長さんはその放置林を少しでも解消しようと、少しずつ明るい森の範囲を広げていっている。今日の半日の作業で広がった範囲はほんの1、2メートルだけだった。それでも、汗だくになりながら広げたその数メートルの森には確実に意味があるし、今まで以上に大切にしたいと思えるようになった。アロマを作っている、という会社ではあるけれど、それ以上に森のことを想い続けているところが本当に素敵な会社。働かせてもらえているご縁に感謝。

それから、今日はご飯とお風呂を済ませた後、いつも通り日記を書いていたら太さんに誘われてキャンドルナイトが始まった。キャンドルナイトというのは最近つけた名前で、単にキャンドルを灯して対話をする時間。この対話の時間が、hitotoseにしかない特別な時間だとわたしは思っている。10年後どうなっていたいかという大きなテーマから、私が住んだ2ヶ月半の話まで、いやもっとどーでもいいことまで、たくさん話した。対話のおかげでたくさん気づけたことはあるんだけど、その中でも一番大きかったことは「最近、自分のことがわかる」っていうこと。この休学日記の1日目に「自分がわからない状態が苦手。早く脱したい。」って書いてたらしい。太さんが教えてくれた。この状態を、今のわたしは脱することができているのかもしれない。だから6月はなんとなく調子がいいし、毎日がしあわせ。今日も気付かせてくれてありがとう。

あ、あと今日は、欲しかった本がやっと届いた。嬉しい。大好きな雑貨屋さんの25周年記念の本。好きなことにはとことん、っていう性格だから、好きなお店のことは全部知りたくて本とか雑誌とかも厭わずに買ってしまう。でもこの探究心(?)は自分的にとても助かっているしおかげで楽しいからこの性格に感謝。追求職人気質のお父さんと収集癖強めのお母さんありがとう。


6月15日。76日目。

今日も午前中は働いた。午後にお父さんが耶馬渓にツーリングに来る予定だったけど、床屋さんに負けた。床屋さんに行くことにしちゃったプラス夕方に雨が降る予報だったからツーリングは諦めてしまったらしい。わたしのお父さんは実は昔からのバイク乗りで、相棒のハーレーに何十年も乗っている。小さい頃はしょっちゅうお父さんのバイクの後ろに乗ってツーリングについて行ってたんだけど、ここ数年、いや十数年、バイクには乗せてもらっていない。今日は久しぶりに乗れるチャンスだったんだけどなあ、惜しい。今年はいつか乗れたらいいなあ。

そんなこんなで午後の予定が真っ白になったから家でのんびりすることにした。最近、帰ってきてからすぐそのままの勢いで卵焼きを焼くのが習慣になっている。そして卵焼きは無事上達している。そろそろ人様にお出しできるくらいのクオリティにはなってきたかもしれない。白だしを毎回入れすぎてしまうことだけはなんとかしたい。白だしってこんなにも味が薄そうな名前しておきながら相当なインパクト残してくるからびっくりする。卵焼きは圧倒的に甘い派なのでもはや白だしいらないのでは?という説も最近自分の中に生まれている。

あと、今日も料理長だったので17時過ぎくらいから料理を始めた。ここに住み始めて料理へのハードルがぐんと下がった。というか、私でも作れるじゃん、ということを知れた。最近ふと考えるんだけど、大学生の生活ってなんであれほどに余裕がなくなってしまうんだろう。実際大学生になって、ひとり暮らしを始めたものの学校と課題とバイトで忙しくて自炊する余裕なんてなくて、CookDoとコンビニだけが私の味方だと思っていたし、バイトがある日は帰りが12時を過ぎることが当たり前だったから、晩ご飯という晩ご飯も食べてはいなかった。朝から夕方の時間は働くor勉強する時間、夕方以降は家のことや自分のための時間、という過ごし方ができている今は自分自身がすごく整っているし幸福度も前よりかなり高い。だからこそ自炊もできる。復学したらどう過ごそうかな、ちゃんとご飯は作りたいな。まだ考えるの早いかな。さて明日は友達と湯布院巡り。たのしみ。おやすみ。


6月16日。77日目。

大分の友達と湯布院で集合した。去年の学生団体の活動で仲良くなった友達。唯七は会う前から好きやった、なんか勘でわかった、と、こんな言葉を直接投げかけてくれるほどに私のことが大好きな友達。もちろんわたしもそれに負けないくらい大好きなんだけど。今日その子が履いていた靴が、わたしが2週間前くらいに一目惚れして即決で買った靴とお揃いなことに気付いて、まずテンションが上がった。湯布院めぐりをする気満々で、朝の10時過ぎに集まった。歩き始めたのはいいものの、お目当ての雑貨屋さんがオーナーさんの育休で臨時休業だったり、行きたいお店がことごとく水曜定休だったりで。結局金賞コロッケだけ食べて湯布院を出た。大分市に向かった。友達に少しわがままを言って、オタ活とやらに付き合わせた。ありがとう。それから大分市内の雑貨屋さんや小さな本屋さんを巡った。うわあ〜素敵やなあ〜という感情でいっぱいになった。好きなお店の系統が同じだとか、お店の中ではあまり会話を交わさずそれぞれの時間を楽しむ感じとか、そういうなんでもないところでこの人とは気が合うなあと思える友達がいるのはとてもありがたい。今日はそんなことを考えた1日だった。晩ご飯は大分名物ニラ豚を初めて食べた。美味しかった。

友達にもひさしぶりに会えたし、雑貨屋さんも本屋さんも行けたし、最高の1日だったのに、最後の最後にとても悲しい出来事に気付いた。1週間前にやっとの思いでお迎えしたあのピアスが、左耳についていなかった。運転中に気付いたんだけど緊急事態すぎて近くのコンビニに車を停めた。車の中を探してもない。友達と別れる直前に撮った写真を見返したらその写真に映る自分の左耳にはすでにピアスがない。絶望した。涙が出た。涙が出たのは自分でもビックリした。でも失くして涙が出るくらい思い入れの深いモノと出会えていたんだなということには気付かせてくれた。モノを失くして泣くなんて、小さい頃たまごっちを失くして大泣きしたとき以来かもしれない。悲しくて悔しくてなんか懐かしい感情だったな。またバイト頑張って新しいのをお迎えしよう。忘れられないけど切り替えよう。


という感じで、11週目が終わりました。
耶馬溪滞在期間は3ヶ月だから本当は来週が最後なんだけど、なぜか6/30までにアディショナルウィークみたいなのがあるから、ここに住むのはあと2週間。それでもあと2週間。早すぎる。

さて、来週の目標は、

1.「生きるように働く」を読破する。
2.7月以降の予定を固める。
3.“好きなこと”noteを2つ出す。

自分への課題でもある、月後半の始まり。
なんか今月は大丈夫な気はしているけれど、あまり気分が落ちすぎないように、上手にコントロールできるといいなあ。

では。読んでくれてありがとうございました🌿

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