［詩］　春うらら　氏神様に　月詣　第８１幕

春うらら　

穏やかな　お日様に　誘われて

近所の　氏神様うじがみさまに　月詣つきもうで

鳥居とりいを一歩　入ってみれば　途端に感じる　清浄な空気感

ああ　やっぱり　神社は良いな　心が落ち着く

ここは　氷川神社ひかわじんじゃ

御祭神は　須佐之男命すさのおのみこと様　稲田姫命いなだひめのみこと様　大己貴命おおなむちのみこと様

稲田姫命様は　八岐大蛇やまたのおろち　退治の際に　須佐之男命様に　助けられ　夫婦めおととなった　櫛稲田姫くしいなだひめ様

大己貴命様は　二柱ふたはしらの子孫で　二柱の娘神の　須勢理毘売命すせりびめのみこと様と　夫婦となる　娘婿むこでもある　大国主命おおくにぬしのみこと様

神々は　長生きなため　６代目の子孫が　娘婿になるとは　これ如何いかに？

お賽銭さいせんをあげ　二礼二拍手して

２月を無事に　過ごせたことに　感謝する

３月も健すこやかに　過ごせますようにと　お願いをする

祓はらえ給たまい　清きよめ給え　神かむながら守り給い　幸さきわえ給え　

全くの　無風だった　はずなのに

願い始めるや　紙垂しでが揺れ出し　風が吹く

よく来たねと　須佐之男命様に　歓迎され　感激する

一礼をして　参拝を終える

次に　境内けいだいの　浅間神社せんげんじんじゃに　参拝する

御祭神は　木花之佐久夜毘売命このはなのさくやびめのみこと様　所謂いわゆる　木花咲耶姫このはなさくやひめ様

名峰めいほう　富士山の　御祭神

桜の花の　御化身けしん

まだ　境内の桜は　咲かないが

ふと　社やしろの後ろを　見渡せば

ピンクの花を　見つけたり

近寄って　覗のぞいて見れば

間違いなく　桃の花

ひっそり　静かに　人目を避けて　咲いている

これは　きっと　今日来た　歓迎の印しるしに　

見せてくれたんだねえ　木花咲耶姫様

しばらく　桃の花を愛めでて　心を癒いやす

参拝を終え　短い参道さんどう　歩いていると

今度は　雉鳩きじばとと　ハクセキレイが　お見送り

気をつけて　帰ってねと　言ってるようで　笑えみが　漏もれる

鳥居をくぐり　家路いえじにつく　

春うらら　氏神様に　月詣

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