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配信決定!!!舞台「ここに残るもの」を終えて

こんにちはQoiQoi大橋悠太です。
先月の9/29~10/2まで新宿眼科画廊にて行った新作公演「ここに残るもの」無事千秋楽を迎えました。
ご来場してくださったお客様、応援してくださった方々、キャスト・スタッフの方全てに心から感謝致します。
また舞台に足を運ぶ事が叶わなかった方には配信をすることが決定しております!
最後にお知らせさせて頂いているので、ぜひ最後までお読み頂けますと幸いです!

さて今回は、「ここに残るもの」にて演出を担当した私、大橋悠太が公演や稽古の事を振り返ってみたいと思います。
とりとめない雑記のようになるかもしれませんが、テーマごと何回かに分けて書いていきますので、どうぞ最後までお付き合いいただけましたら幸いです。

戯曲制作時の話

まずは一番最初のどうやって「ここに残るもの」というお話が誕生したのか、書いていきたいと思います。
と言っても今回脚本担当はメンバーの吉次が担当していたので、私は基本的には吉次が書いてきた脚本を読んで思った事を言ったり誤字脱字を直したりと言った事が中心でした。
なのでここでは、初稿の段階でどうだったのか、それが台本になるまでにどう変わっていったのかに絞って振り返りたいと思います。

「ここに残るもの」という戯曲は初稿の段階ではタイトルから違いました!
最初は「与えられた愛、人生」というタイトルで、ご覧になった方はわかるかと思いますが、このお話の登場人物『与人』と『愛生』の名前が入ったタイトルでした。また二人の父『豊人』が二人の名前の由来を語る時の言葉にも似ているタイトルになっています。
この時は大筋はほとんど同じでしたが、劇中で過去に起こったとある事故の影響についてや、昔話として伝えられている寓話の詳細が違いました。

伝えたい事をどう表現するか。

公演後のアフタートークにて話していたのですが、このお話はQoiQoiが2019年から取材を重ねている福島県浜通りや原発についてのリサーチが根底にあります。
前作「SCRAP AND・・・?」では原発問題を真正面から伝えようと、現地の話や実際のデータ、どういう経緯で震災から10年間という時間が経っていったのかかなり具体的に伝えていました。
公演後「知ってよかった」「真剣に取り組む姿勢が伝わった」という好意的な意見もある一方で「演劇でやる必要性がない」「演劇の形になっていない」という意見もありました。
そこで今回の「ここに残るもの」ではできる限り【物語】として演劇を楽しんでもらいながら、僕らの取り組んできたことにも触れてもらいたいと思い、伝え方を工夫して作っていました。

初稿の段階では、劇中の事故や過去の寓話がかなり現代の東日本大震災と近い形になっており、誰が読んでもすぐにそのことだと分かる表現になっていました。
そこで二人で話し合い、なるべくすぐに現代を想起させるワードや状況を減らして、少し考えると「あの話なのかな?」と思い当たるくらいの塩梅に調節できないかと、表現を出し合う作業をしました。
結果として、昔話の部分や劇中での生活環境・社会風習などが、鑑賞する観客との間に距離を生み、登場人物の生活を想像する余白になったり、舞台の外はどんな景色が広がっているのか想起させることに繋がったかと思います。
また、あくまでもこの「ここに残るもの」というお話は【家族の物語】だと思っていたので、兄弟喧嘩の台詞や母との会話なども少しずつ修正をして、より兄弟それぞれの想いや母の言葉が、説明的すぎず会話として伝わりやすいように二人で話し合って修正したりもしました。

初稿と最終稿の比較はできないのですが、戯曲『ここに残るもの』は下記のnoteの記事にて販売をしています!
お話が気になった方や、読み物として読んでみたい方いましたら、是非覗いてみてください(一部試し読みもできます!)

変わり続けていく話

戯曲制作段階ではここまで書いてきたような工夫をして、キャスト・スタッフさんにオファーをする段階では既にお話は完成していました。
しかしそこから稽古が始まり、実際に役者さんに話してもらい、そこから感じた事をシェアしてディスカッションしていく内に、そんな読み方があったか、そんな解釈ができるのか、など自分達で書いていた時には思っていなかった発見や、登場人物への影響あるセリフが沢山でてきて、いくつか表現を変えたり順番を入れ替えたりなど、本番直前まで細かな修正を入れていく時間が続きました。
その時間は今回の創作活動の中で、非常に有意義な時間だったと思っています! 戯曲として、上演としてより芯のある構成に変わっていったように思います。

そのお話に関しては、次回の記事に回したいと思います!
次回はそうした台本の変化や演出をやってみてどうだったのか、どう演出していったのかなどを振り返れればと思います!


配信詳細のお知らせ!!!

ここまでお読み頂きありがとうございました!
本番を都合がつかずご覧けなかった方や記事を読んで興味が湧いた方などへ向け、配信をさせて頂きます!!

以下詳細です!

QoiQoi第三回本公演
「ここに残るもの」上演映像配信決定!!

2022年9.29〜10.2に上演された第3回本公演「ここに残るもの」を配信することになりました!!
コロナ禍で劇場に足を運べなかった方にも見ていただけるように舞台映像を記録し、より伝わりやすいように編集しました。

公演概要

演出:大橋悠太
脚本:吉次匠生
出演:吉次匠生 星善之 平井光子

照明:松田桂一
音響:うー
美術:ジョニー
衣装:永瀬泰生
フライヤーデザイン:カネコモネ
フライヤー写真:かとうはるひ

料金
4000円

配信期間
2022.11.06〜2022.12.05

配信チケットはこちら↓
https://qoiqoi.stores.jp


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