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【広告戦略】—自分が打てる打ち手を把握する。

こんにちは、QoiQoiの大橋悠太です。

今回は「自分のサービス・プロジェクトの現状を把握して、どのような広告を打つかを選択することが大切だよ」という至極当たり前の事を整理して書いてみようと思います。

目次
1、なぜ広告が大切なの?
2、広告競争に勝つために、自分の戦力・相手の戦力を把握しておく。
3、今やっている広告は正しい打ち手か検討しよう。
4、まとめ

の順番で書いていこうと思います。
ではいきます。


1、なぜ広告が大切なの?
あらゆるサービス・プロジェクトは、作ったらその瞬間終わりではなく、誰かに届けて、届いた人に影響を与え、そこまで確認して初めて〈作った〉と言うことができる。その影響を与えるまでが本来は全ての作り手の仕事でした。しかし時代が変わり、産業革命により大量生産、大量消費社会に移行してから、サービス提供者の中には、【作り手】と【売り手】が別々になるケースが圧倒的に増えました。

工場で服を作る労働者=【作り手】
工場で指示出しする工場長=【売り手】

いわゆる分業制。このシステムが現代では当たり前になっています。会社で働くとはこの分業制の輪の中に加わるということです。
そしてその分業制をとる際には、当然もう一つ重要なファクターがあります。そうです、広告=【広め手】です。(語呂悪いですけど)
作ることが得意な人、売るのが得意な人がいるように、広めるのが得意な人がいますよね。ならその人に任せた方がいいじゃないか、と気が付いた人がいた訳で、それが現代の広告代理店(電通とか博報堂とか)というサービスになっています。
ただそういった大きな広告手段が使えるのは、個人ではなく少なくとも会社や法人なので僕らのように個人のサービス提供者は【作り手】【売り手】【広め手】、ぜんぶ自分たちでやらなくてはなりません。

さっきからずっと当たり前の話しかしてませんが、【作ったもの】は【広めないと】【売れない】ですよね。「見て見て!こんなん作ったよ!」と一言でも言わないと、だれも見向きもしない訳です、そもそも知らないから。
なので僕らは自信をもって作ったサービス・プロジェクトに関して、たった一人で精一杯「見てー!」と叫ばなくてはならない訳ですね。(ダサくても恥ずかしくても叫ぶのだっ!)


2、広告競争に勝つために、自分の戦力・相手の戦力を把握しておく
では、そんなひとりぼっちの僕らには、どんな広告手段が残されているのでしょうか? それを考える為には、そもそも僕ら自身の戦力といえる能力には何があるのかを把握しなければいけません。

具体的には、
【人種、年齢、性別、住んでいる地域、ネット環境の有無、SNSのフォロワー、学歴、受賞歴】などなど、一人一人様々な能力があります。言ってしまえば自分が持っているモノなんでも使っていく、利用していくと考えた方がいいでしょう。自分が生きてきた中で、培った経験などを使っていくわけです。

例えば「【東大出身】!【SNSフォロワー100万人】の著者が満を持して送り出す、だれでも圧倒的に頭が良くなる参考書」であれば、それだけで買う人は増える可能性があります。
人の目を引く要素を入れていくワケですね。
ただ【嘘】はいけません。信用を無くすような広告は絶対にやめましょう。

さて、自分の戦力(能力)を把握したら、そのあとは相手の戦力を把握しましょう。相手の戦力とは、自分のサービスに興味があり買ってくれそうな人達の【人種、年齢、性別、学歴、使うSNS】、それ以外にも【生活圏、活動時間、行動、サービスを使う動機、趣味、嗜好、興味ある事柄】などをとにかく調べ上げ、時には憑依するほど想像することです。

先の例でいえば、
「圧倒的に頭がよくなる参考書」を買ってくれそうなのは、【日本語】を使う【学生】で【10代~20代】が中心。主に【受験対策】として【電車内】や場合によっては【スマホ】で読む。(※適当な想定ですよ!)
であれば出す広告は、【秋から冬】、【月~金の朝の通学時間、お昼、放課後】に目に触れる場所に出すのが有効そうですよね。【電車の中吊り】、【SNSでのプロモーション】などを出す時間や場所を絞れます。そして更には、そもそも相手の戦力を想定して、その人たち向けに最適化して自分のサービスを設計することもできます。
【本のサイズ感】、【電子書籍化の検討】、【ページレイアウトをSNS風にまとめる】、などなどです。(※これで本当に売れるかは知りませんけど、、、)
ちょっと大手っぽい具体例になってしまいましたが、自分の戦力・相手の戦力を把握することがいかに重要なのかは伝わったと思います。


3、今やっている広告は正しい打ち手か検討しよう
では、ここで自分のやっているサービスにまずは立ち返って考えてみてください。
自分の持っている能力はいくつ利用できそうですか? 相手はどんな人が想定できますか?

殆どの人は、【東大】とか【100万フォロワー】なんてインパクトあるものは出てこないですし、届ける【明確な相手を想像して】作ってはいないと思います。僕らのようなアーティストは作りたいから作ってる人もいるし、誰かの役に立つために作ってるわけじゃない人もいるでしょう。
例えば、アナタが我々と同じようにまだ何者でもないという立ち位置にいるとすれば、どんな手段が考えられるでしょうか?

基本的にはみんなTwitterとかFacebook、Instagramなどで宣伝をしたり、ラインやメールで知り合いに情報を送ったりしていると思います。
そのやり方は正しいのですが、大前提として把握しておかなければいけないことがあります。

それは【自分のサービスは、一体どれだけの人がいれば回るのか】です。

【100円】でモノを作ったら、一人が【100円】で買ってくれれば【原価】が回収できます。
【200円】で買ってくれたら、【原価】+【100円】の【売上】になります。
【売上月1万円】を目標にしたら、【100人の買い手】がいれば回ります。
つまり、アナタのサービスに必要な人は【100人】です。

【100人】ってSNSで不特定多数に宣伝するより、直接会った方が早くないですか……?
そしてその【100人】が次も買ってくれれば、自分はモノを作り続けることができる。

多くの人がメインはSNSで宣伝して、知り合いとか来てほしい人には更にラインやメールをしたりしていると思います。
でもそうではなくて、本当に来てほしい人も普通の宣伝もラインやメールにする。むしろそうした直接会ったり、直接連絡したりすることをメインにする方が、まだ何者でもない私たちには有効手です。
だってSNSで宣伝したところでほとんどの人は知らない訳ですから、そもそも見ない。(身も蓋もないけど事実でしょ?)
だったらこちらから会いに行きましょう。
まずは【見てくれる】人、【買ってくれる】人を確実に増やしていく。
【圧倒的に勝つ手段】ではなく、【負けない手段】を取るべきなんです。

SNSでの宣伝は当たり前になっているけれど、それは実は大手やネームバリューのある人が取れる【今よりも更に勝つ為の手段】です。そもそも勝ってないならメインにするべきじゃない。
でも目にする広告の殆どがそうした【勝つ手段】の広告なので、自分もそれがメインで満足してしまう人が多いと思います。それに、直接会ったり連絡したりするのは、作品を作ることと同じくらい体力が要りますから。
でも厳しい現実として、それができなきゃアナタのサービスは作ったことにすらならないんです。そこまで含めて作品を制作する力です。


4、まとめ
いかがでしょうか?
自分なりに広告の大切さや、今の自分にできる戦略は何なのか、考え方や具体策をまとめてみたつもりです。
ただ一つ注意なのは、自分の【サービスの質がそもそも高くない】と【広告】なんていくらしても意味がないってことですね。いくら宣伝しても〈うんこ〉は売れませんよね。(厳しい現実の上に、更に厳しい現実ッ!)

今日の記事をまとめると、
個人のアーティストにとって広告とは、【作品制作の一部】である=大切というより【必須スキル】である。その為に自分と相手の現状を把握し、打てる広告を常に検討し続ける必要がある。その上で【まだ何者でもない】私にできることは、【負けない為の手段】=しらみつぶしに一対一で宣伝していく【どぶ板営業】である。以上ッ‼

読んで頂きありがとうございました!
参考になるかは分かりませんが、少しでも力になれていたら幸いです。これからも読む方に多少でも還元できることを、自分の知識や実際の取り組みを例に書いていけたらと思います。

またお会いしましょう。

QoiQoi 大橋悠太


QoiQoiプロフィール
2018年2月9日に大橋悠太と吉次匠生によって結成されたアートユニット。 当初はano(アノ)として活動していたが、2020年10月1日より団体名を改めQoiQoi(コイコイ)として新たな活動を始めている。

また、「想像力を創造する」をモットーに演劇、映像、インスタレーションなどさざまな分野を飛び越え作品制作を行う。団体名のQoiQoiもquality of imaginationが由来である。 また、社会問題から個人の体験まで幅広い事象を可視化し、常に観客に「当事者性」を提示する作品作りが特徴である。




このnoteでは作品制作のことを中心に、被災地のことや原発のこと、その他考えたことなど、読んでくれている方へなるべく為になるような記事を書いていくことを目指しています。
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