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不定期刊:目についた本の写真とともに140字の文章を書くこと

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2021年3月の記事一覧

千葉へ下る黄色い電車、向かいに座った男女、女性は雑誌の生き残りについて語り、男性は透明な袋に入った人参と玉葱を膝に乗せていた。そして彼は、新宿で降りそびれたと、市ヶ谷で降りて行った。私は千葉へ帰り、お布団で『屋上がえり』を読むのである。屋上ですごす人々と風景が描写されるエッセイ。

17世紀イギリスで平民から役人に成り上がった、ピープス氏の日記を纏めた本書。著者の臼田昭氏の文章が、私の敬愛する森見登美彦氏の文体によく似ている。描かれたピープス氏の赤裸々な生活以上に、臼田氏の語り口がおもしろい本である。
https://tomio.hatenablog.com/

編者の瀧井朝世さんを知ったのは、みなとみらい・BUKATSUDOさんの贅沢な読書会(オンライン) https://philosophie.hatenablog.com/entry/2020/11/01/220000
本書では対談者の近著と彼らのオススメ本+αを紹介。私の知らない作家が私の知らない本の話をしている。本の世界は無限、永遠に読み続けられる。

一日限りのいか文庫社員100名募集とのこと。テーマは「くすくすくす、くっくっくっ、クククッと笑ってしまう本」。ごはんと麺類はどちらがエライか、忘年会と新年会はどちらがエライか等を、おじさんたちが語り合う本書が真っ先に思い浮かびました。
http://www.ikabunko.com/event/anniversary2021.html

ネット予約して最寄りの図書館に届くまでに、人気作であると6ヶ月かかることもある一方、それらは順番が来たら問答無用に到着し、引取を求められる。人気作である故、期日の2周間で読み終えねばならない。例え分厚い本3冊の到着が重なったとしても。
https://philosophie.hatenablog.com/entry/2020/09/27/220000