きっといつかどこかで会えるさ

13日、去年末から癌で入院していた父が この世を去った。
81歳。
私が一番好きな家族は、父だった。

2月26日で仕事を辞めてからは、毎日お見舞いに行ってた。
だんだんと話せなくなり、意識も朦朧としている感じだったけど、母の問いかけにはうなづいたりしてくれてた。
帰る時に顔を近づけて「またくるからね」と言うと父が手を握り返してくれたので、しんどいのにリアクションをしてくれたのが嬉しくて「ありがとう」と私が言うと、父も「ありがとう」と言った。
言葉にはなっていなかったけど、声も出てなかったけど、それは 私にはちゃんと伝わった。
帰るねって言ってるのに、父は私の手を握って放してくれなかった。
気持ちを伝えたかったんだろうな・・・

その「ありがとう」が、父が私に伝えてくれた最後の言葉になった。
家族と離れて入院して、父は寂しかっただろうな。
母は帰ってきて欲しくなさそうだったから、父はそれを察してしまったんだろうな。
日頃の話しを母から聞いていると、母は父にダメ出しばっかりしてたと思う。
なんでもっと優しいことを言ってあげなかったんだろうね。


父が亡くなって、母は父のありがたみが判ったんだろうな。
葬儀が終わって斎場へ向かう道が、父がいつも母を目医者に連れてゆく時に通った道とたまたま同じだったので、「お父さんといつも通った道」と言って泣いていた。時すでに遅しですよ。

一人暮らしになった母。
寂しいだろうと思って、夕飯は一緒に食べるようにしている。
後片付けが終わってお風呂に入った母がテレビを観る時間には、また実家へ行って私も一緒に観るようにしてる。
わかってるかい?

父はもう成仏しただろう、と、母が昨日言っていた。
どうかなあ?
私がお風呂に入ってる時不意に、腕を誰かに指で突かれた感覚がして目が覚めた。
お湯に浸かりながら寝てしまってたんだ。
湯船でうたた寝するのは珍しいことではないのだけど、誰かに起こされた感覚は初めてだった。
父に起こされた気がした。

父は、私のことをいつも心配してくれていたんだよね。
だから、亡くなってからもきっと心配してくれてると思う。
家の中で夜に、ふと何か違うにおいがすることが 最近時々ある。
なんとなく、父がいるのかなって思ってしまう。
そんな時には、「私は大丈夫だからね、心配しないでいいよ」と、声に出して言う。
だって、本当に大丈夫だからね。
心配しないでいいよ、お父さん。

きっといつかどこかでまた会えるよね。
私は、お父さんが大好きでした。
今も大好きです。
また会えるその日まで、さようなら・・・
大事にしてくれてありがとう。
私が何か作ったら、いつもたくさん食べてくれてありがとう。
駅まで車で送ってくれてありがとう。
時々、私が遊びに行く時にお小遣いをくれたのも助かりました。
私は、あなたの娘で幸せです。

いつかどこかでまた会える日まで、、、
寂しいけれど、さようなら


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