日本のプロ野球でも牽制球数制限を

 日本プロ野球でも牽制球数制限を即導入すべきである。大リーグで昨年から導入されているピッチクロック制はピッチャーの投球間隔制限とともに、ランナーに対する牽制球数も制限している。試合時間の短縮を目指すためである。 日本のプロ野球においては、現在、独立リーグの一部で導入されており、NPBでも以前から検討はされているようだ。

 確かにピッチャーが投球体制にありながらなかなか投げないことにも嫌になるが、それ以上に牽制球を無駄に繰り返すことにはもっとイライラさせられる。時間短縮云々よりも、見ていて嫌になる、まともに見る気持ちを削いでしまうことのほうが重要な問題である。ランナーが特に大きなリードを取っているわけではなく、どう見てもアウトにできはしないような牽制球が多すぎる。ピッチャーもそれを分かっていて投げているのである。そこにはピッチャーとランナーの駆け引きなど当然ながら何もない。バッターを次にどう攻めるか決めかねていて、気分転換、というより単なる時間稼ぎのために牽制球を使っているのである。あるいは次の一球に集中するために一息ついているとでも言うべきか。重要な場面で何球もファウルをはさんだりして、さあどうなるかと緊張して見ている観客を白けさせる作用は相当に強い。3球、4球ならまだしも、中には10球近く投げる場合もあり、見ている者を馬鹿にしているのか、と怒りたくなる。確かに何球も牽制球を連発すればそれなりの牽制効果はあるかもしれないが、それ以上にデメリットが大きいことを、関係者はもっと自覚すべきだろう。
 
 上記ピッチクロックのうち、投球間隔制限については大リーグでも賛否両論があり、ピッチャーの負担が増えて故障にもつながりやすいという反対意見もあるようだ。確かに昨年度はその前年に比べてピッチャーの故障が増えたというデータもあるらしい。しかし牽制球に関してはそのような強い反対意見は見当たらないと思える。また、導入に対して秒数表示などの設備も必要としないので、やろうとおもえばすぐにでも出来る。NPBでも即導入してもらいたいものである。

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