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narrative(物語)を選んだ理由

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「どこかで会った誰かのようなstories」「うさぎくんは自転車を走らせる」「うさぎくんと自転車」「QとKと平和の種」「ビルドストーリーズ」「彼女の空模様はインコンプリート」
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2021年9月の記事一覧

「ドミノが倒れてゆくスピード」

ドミノが倒れてゆくスピード 気持ちのいいスピード カタカタカタがシャーッとつながる音 止まらない音 努力の結晶の音 並べているときは 倒れるな!と願っていた そっとそっと ひざを折る今は ちゃんと倒れてくれ!と祈っている ドキドキの中に もう一人に自分 ハラハラの中に もう一人に自分 月明りを許せなくて 涙を落したシーズン もう少しだけ 暗くしてほしかったリーズン 混ざってやしないかと 疑ったポイズン ホイップクリームに しのばせたレーズン ペシミストフ

「詩人bloodは何色 何を受け継いでいる」

詩人bloodは何色 何を受け継いでいる 詩人スピリット そういうものがあるとしたら 根性みたいなものではないと思う やってやるぞと 力を入れる結晶にはなってないはず グジュグジュした感じなのに心地よい 濁っているのに透明 カオスに見えてカオスではない はっきりと感覚としてはあるのに まるで「ないようなもの」「 心 = 何か 」 と同じように 認めない人は認めない 詩人blood 詩人スピリット そういうものがあるとしたら それで神様と連絡を取り合って

「まぼろしのポエトリーオーケストラ」

ジャングルビート ゆっくり始まる ジャングルビート 1つずつ増える 違う音が重なってゆく 中央に立つ君は囲まれる 中央に立つ君は包まれる つかさどるか 飲み込まれるか 君のステージは 君に踏まれたがっている 生きる場所って 生きる立場って 大きくても小さくても 広くても狭くても 便利でも不便でも 強い人でも一人ぼっちになる 弱い人でも一人ぼっちになる 人々が口にする光とは何 人々が口にする闇とは何 何かを間違えたら ホールに 大事なものがコロコロ落ちてゆく

穏やかな秋晴れに君を想う~Life is only once

穏やかな秋晴れに 遠くなった日を想う 君が教えてくれた ボクの知らない神戸シティーメモリーズ 胸に痛かった言葉がある 人生なんて あのとき終わったんだ 今は 終わったあとを生きてる ほんの少し心を交わした瞬間は 夢で見たことなのか 心のひとかけらを交わした瞬間は 現実で見たことなのか 記憶はだんだん変になっている あきらめたのだろうか あのまま君は ボクは 傷つかない方法探しの加速する日々 逃げてるわけじゃない 冬の朝が寒く 部屋まで冷

「雪解けを待つ君に」

落ち葉をかたづける君に ねぎらいの時間を 雪解けを待つ君に 希望の時間を! 人に頼られることが うれしいからだよね 君がそうしたいからだよね 未来との待ち合わせがあるからだよね 神様と交わしたい言葉があるからだよね 君は照れくさそうに言った 調子はどうだい #君を探すための地図帳

平和の種#14「葛藤と天邪鬼」

ピンチハンガーに つるされた4枚のタオルが揺れている 同じようなリズムで 同じように行ったり来たり 風に押されて 戻って また押されて 4枚のタオルは ピンチハンガーにつるされて コーラスしているように見える シンクロダンスしているように見える Kの何かが動き始めた 何かを思いついたとしても それを形にするのは楽じゃない とてもエネルギーがいる Kの心には それは必ず形にするべきなのかと いつも最初にブレーキがかかる 形にしないと もった

「You Raise Me Up に救われたと教えてくれた彼女」

You Raise Me Up に救われたんだ そう教えてくれた彼女の表情 ボクにも聴いてほしいと 言いたそうだった 似たものどうし そんな雰囲気があることには なんとなく気づいていた 言葉にはしなかったけど 彼女は止まらなくて 男性ボーカルのほうが好きなのよね 女性ボーカルグループのは「これでもか」って感じが少し苦手 人生の涙を止めてくれたのは男性ボーカルのYou Raise Me Up 始まりはピアノじゃないやつ やわらかめのヴァイオリン あのときボクは な

「父親色の沈黙 母親色の嘘」

ヒロミの両親は、そのうちに離婚する。 それが明確になってからは、 夫婦喧嘩という惨劇を見なくて済むようになった。 ヒロミは、 涙目になることも、吐き気がすることも、もう限界だった。 そういう意味では楽になったけど、 その代わりに高校生活が一気に虚しくなっていく。 ヒロミは「罰ゲームみたいだな」と言いながら、 来る日も来る日も学校の時間が終わるのを待つことになりそうな予感。 もっとも大きな変化は、 おこづかいを気兼ねなく使うことができなくなったこと。 ヒロ