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narrative(物語)を選んだ理由

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「どこかで会った誰かのようなstories」「うさぎくんは自転車を走らせる」「うさぎくんと自転車」「QとKと平和の種」「ビルドストーリーズ」「彼女の空模様はインコンプリート」
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2021年4月の記事一覧

「宣言したそばから美学はよろめく」

ミモレットチーズを ひとつまみ ワイングラスを戻せば 歴史の周波数はズレていく ニュースはペーパーではなくなった Good morning Good night インスピレーションの嵐はつづく 何でしのごうか 天気予報をあてにするような暮らしで it's all right. ミモレットチーズを ひとつまみ ワイングラスを戻せば 歴史の周波数はズレていく 君には 君のrock'n'rollがあったんでしょ We Are the World を知らないボクらにも 教え

うさぎくんと自転車(After that)

うさぎくんと自転車(After that) あれから 誰にも会えない道がつづいている うさぎくんは 自転車をこぐ スッキリすれば それでいいか と言えば そうでもない ぶつぶつ 言いながら うさぎくんは 自転車をこぐ 西日で 街路樹の影が 斜めになっているのを クロスするように 通りすぎてゆく スッキリしてしまうと 表現するものが なくなってしまう 半ブレーキで下り坂 汗をかいて スッキリなんて 感受性を奪われる気がする 自分自身に納得を促すように 自

「3つの試練を考える人」

市バスの窓越し にぎわっている市場 おいしいものは売り買いされ あたりまえのように 人々は笑っていた 隙があれば重たいドラマが始まる脳内 思考回路はサーカス スピーチをするときは 命を守る準備をしておけ どこかの大統領のように 弾丸よけを忘れるな 誰もが標的になる世界がやってきた 何かがほどけたように ボブディランのライクアローリングストーン やっと掌握できるようになった気分に満ちている 人生には3つの試練がふりかかるのさ 社会性のないものは社

「空と対話する人(空のない生活はない)」

空と対話をしながら 生活している 空模様とつきあいながら 仕事をしている 翻弄(ほんろう)されないように できるだけ 空のことを知ろうとする あっちのほうから曇ってきたなぁ あそこから陽がさしそうだなぁ 雨の降る前にやっておくべきこと 雨が降ってきたらやらないほうがいいこと 逆らえないから できるだけ 空のことを知ろうとする 空のない生活はない 荒野にも空があり 1000万都市にも空がある 空から逃げるなら 思い切り地下に もぐって暮らす

「5時30分の空を待つ人」

ママが見ていないとサラダを残しちゃうんでしょ ママが見ていないと素直になれるのかな いい子になれるのかな 好きな季節はなくなった 嫌いな季節はなくなった 断定的なエイジング 玉手箱のフタを 開けたわけじゃない ドクターとキングはセッションしてた 半世紀前のステージで 世界に明日は来ないと シャウトしてた 3分間のステージで 泣いていた その明日の世界にキミはいる あのときの世界に明日は来ていた でも世界の悲鳴は消えていない キミも今 泣いて

「感情は脳のバグ」

感情は脳のバグ そんなふうに言っているドラマの セリフがあった テーマの象徴のように 主人公のキャラの象徴のように セリフを響かせていた エンターテイメントとして産み出されたのだろうか 問題提議というほどの重みはないにしても トラップに引っかかったように 感情は脳のバグという響きに引っかかっている よければ当たらないパンチ 認めたくない心理がそう思わせる これも脳のバグらしい ドラマのセリフの通りならば PTSDはどう分類(解釈)されるのだろう 主人公に聞いてみたい

「未来都市の想像の仕方が変わってゆく展望台で」

未来都市の想像の仕方が変わってゆく ブルースカイの中にいるような いつかの展望台 君と笑った日の想い出は記憶にしがみついている ラテの香りは数分の間の安らぎ アニメのような未来都市を思い浮かべる人は 何人くらいいるだろう 2020パニックが2021パニックになって 見えない収容所に閉じ込められたような時間が続く中で 未来都市の想像の仕方が変わってゆく 人口の集中を回避するために 住民を分散する 故郷という情緒よりも生存を優先 どの災害対策よりも 人間の感情を配慮す

つれづれパレット「遠くに見える桜と宇多田ヒカルさんの『One Last Kiss』」「愛してくれたあなたに願うこと」

🎵「遠くに見える桜と宇多田ヒカルさんの『One Last Kiss』」 手のひらは重ねて 爪は内向きに 手首の傾きは落ち着く角度を模索 ベランダのフェンスに肘から先をペタッとくっつけて 遠くの桜を眺めていた ワイヤレスイヤフォンに 流れるのは 心地よいビートと 微妙に想定外の歌詞と 魔法のようなビブラート 安定した不安定とでも 言いたくなるような宇多田ヒカルさんの『One Last Kiss』 どこか『HEART STATION』の響きに似て いつまでもこうしていら