突発的選曲とその語り(OGRE YOU ASSHOLE、Talking Heads、Deerhoof)
最近久々にnoteを開いたら、#スキな3曲を熱く語る というタグを発見したので、私も熱く語ってみようと思った次第。しかし,これまで聴いてきた全ての曲の中からTop3曲を選ぶのはあまりにも難しかったので、とりあえずspotify等でお気に入りに指定している曲の中から、それなりに好きで且つ200文字程度で語ることができそうな3曲を選んでみた。
OGRE YOU ASSHOLE/また明日(Alternate version)
オウガことOGRE YOU ASSHOLEは日本のバンドで、初期は割と邦ロックな感じのサウンドだったが、次第にサイケやクラウトロックの要素を取り入れたコンセプチュアルな作風になっていったと理解している。普通のバンドがしていないようなことを積極的に取り入れつつ、あらゆるジャンルから等間隔にある音楽を目指しているという独特なバンドである。
そして今回挙げる曲は、既存曲のリアレンジバージョンのみが収録されているアルバム「confidental」の1曲である。
決して派手な曲ではないがどこか陽気な感じがあり、ポップなサウンドではあるがJ-POP的な展開でもない。あらゆるジャンルから等間隔にある音楽というのも納得できてしまうような曲だ。最初に聴いた時は特に何の感想もなかったのだが、2回、3回と聴くうちにだんだん魅了されていった。歌メロが素晴らしく、AメロからBメロと自然に展開しサビではインストになるのだが、このサビから間奏にかけてのホーンセクションとても心地よい。
平穏なサウンドとは裏腹に1番のAメロの歌詞で「気が狂った」というワードが出てきたり、どこか平穏ではない感じを醸し出している。ちなみに歌詞中に「また明日」という言葉は出てこない。
Talking Heads/Born Under Punches(The Heat Goes On)
トーキングヘッズは、レディオヘッドというバンド名がトーキングヘッズの曲名からとられているという逸話から知った。長らく名前だけ知っている状態だったが、とりあえず聴いてみるかとなったのは18歳のころであった。ジャケットが有名な「Remain in Right」を再生した時に最初に流れた曲が「Born Under Punches(The Heat Goes On)」だったのである。オルタナ少年だった私は、当時これの音楽がどういうジャンルに分類されるのか分からなかった。ガチャガチャして情報量が多いのだが、非常にまとまっていてクールという印象だった。
「トトトン ア゙ァ!」という掛け声からの繰り出されるリフが凄まじい。私も曲を作るときに、いくつもの楽器が絡み合って全体として1つのリフになっているという構造を目指すことがあるのだが、この曲はのそ理想形だと思っている。
アルバムとしてはこれよりも「モア・ソングス」のほうが好きなのだが、曲単位で選ぶとなるとこの曲である。
YouTubeにあるライブバージョンは、ティナウェイマスの弾くベースラインが曲全体に冷たい感じの印象をもたらしていてかっこいいのだが、私はやっぱり音源のデヴィッドバーンのファンキーなベースプレイのほうが好きだ。
Deerhoof/The Tears and Music of Love
ディアフーフは、オリジナリティとポップさが素晴らしいバランスで成り立っているバンドである。変拍子も頻繁に取り入れており、わざと気持ち悪くしようという感じの変拍子というよりかは、ジョンレノンの作る曲のようなメロディに寄り添った自然な感じの変拍子が多い印象だ。
そんなディアフーフの選んだ曲は、アルバム「Offend Maggie」から「Tears and Music of Love」である。
まず、イントロのリフがストレートでカッコいい、と思いきやこれも変拍子。そしてこの爆音で演奏したらかっこいいであろうイントロの部分、なんとベースがないのである。言ってしまえばベースは中盤の「自分だけよかったって」と歌う部分まで登場しない。自分ならスカスカになってしまうのを恐れてギターとユニゾンするような感じで絶対にベースを入れてしまうが、ディアフーフはこのイントロ、Aメロと続けてベースを入れないのである。この時点で普通の発想ではないように思う。そして曲の展開は目まぐるしく変わるので、どこがサビかというのも定義しにくい(個人的には「自分だけよかったって」の部分がサビだと思っている)。後半のギターがパワーコードでガシャガシャ弾くギターソロっぽい部分から、再びイントロのリフに帰ってくる部分は感動を覚えるレベルの展開である。YouTubeのコメント欄には、「ディアフーフは1曲に10曲分くらいの要素入っている」と書いてあったが、そのくらい突端な展開の連続なのに上手くまとまっているという奇跡のような曲である。猛獣のような激しい曲調だが、曲名の邦題が「涙と愛のおんがく」であったり最後の歌詞が「やさしい君が好き」だったりと、子供のようなピュアさが垣間見えるところも含めて大好きな曲である。
以上が、私の好きな3曲とその語りである。今回は文を考えていて楽しい内容だった。カロリーの高い投稿が続いたので、またしばらくはその反動で投稿がないと考えた方がいい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?