Erika Tannaka

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言語をこえて受け取った瞬間

ピカソが描いた「ゲルニカ」という作品がある 黒と灰色の見るからに恐ろしい、おどろおどろしい作品だ しかめ顔の表情も、叫ぶ馬も、そこに命があるのかよく分からない 爆撃でその表情のまま、灰になっているのかもしれない 「ゲルニカ」は、ドイツ軍の無差別空爆を受けたスペインバスク州のゲルニカの街を描いたものだ 1937年に開催されたパリ万博博覧会のスペイン館に展示するために、ピカソが制作したもの 一般市民を標的にした、人類史上初の無差別爆撃だった ゲルニカは、スペインはマドリードの国

    • できないことに立ち向かう「挑戦する素地」

      わたしの家族にとって「スポーツ」というのはとても身近な存在だ。現在も70歳近い父はゴルフ、母はテニスの大会に出て賞を総なめにしている。 昭和の時代の田舎には、町内のスポーツ大会なるものがあり、父は野球チームに、母はソフトボールチームに所属していた。わたしが子どもの頃は、家族ではよくボーリングしに行ったり、身体を動かすことはごく当たり前のレクリエーションだった。 この前、ふと思い出した小学校の時の出来事 体育の授業で(縦の)跳び箱が飛べなかったのだ。 祖父母、両親、弟の6人

      • 父の折り奈

        わたしの生まれ育った地域では、菜花のことを「折り奈」と呼ぶ 雪深い山岳地帯であるため、桜の開花はGWの5月 関東の感覚だと1か月遅く、旬がやってくる 折り奈の旬も1か月遅く、4月から5月にかけてだ 旬の折り奈が、これでもかと店頭に並ぶある日 全く料理をしない父が突然、母に「折り奈のゆで方を教えて欲しい」と頼んできたらしい 家事や育児は女性がするもの 典型的な昭和のおじさんである、父 男たるもの、台所には立たぬ 一家の大黒柱たるもの、頼もしくあれ お調子者の田舎のおっちゃんで

      言語をこえて受け取った瞬間