わたしの「朝」
雨の音がする。
それで目が覚める。
窓の外は眩んで
壁と同じ色をしているように見える。
昨日の夜を思い出す。
あの灯りを見ながら、
一日を反芻して
目を擦り、あくびをして
友達の話をした。
今きた今日を否定はせずに
昨日に目を向けて
それでやっと、今日だと思い知る。
つけっぱなしにしていた灯りを
今にやっと消して今日にする。
少しだけ足を布団から出して
外の空気に慣れる。
これがわたしの朝だ。
これがわたしの今日だ。
じんわりと冷えていく足先で
風呂に入るのに似ていると気がついて
少し面白くなる。
今日はこの話をしよう、と
まずひとつ思って忘れる。
これがわたしの朝だ。
これがわたしの今日だ。
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