季節限定


アールグレイティーの紙パックに
ストローをさして飲む

ヘッドホンで聴く音楽はいつも通り
新しい帰り道を行く


水色の空はうろこ雲を飲み込んで
天気予報はまた外れそうだ

新しい帰り道を行く


手に触れるやわらかいぬくもりは
わたしのたからもの
わたしの人生がつまったたからもの

心に響く声で
新しい季節もわたしを呼ぶのだろう


思い出は季節限定
一生モノの季節限定
プレイリストは入れ替えられて
予報は当たり外れを繰り返すでしょう

わたしという人生の中で何度も何度も

アールグレイティーにストローをさして
その時に浮かぶ思い出に
今日の空色が混ざっているでしょう

そんな思い出が増えていくでしょう


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