はる、なつ、あき、ふゆ、そしてまたはる（9）

　病気のせいで思うように小説が書けない。詩だけは何とか数日に一回のペースで書けているけれど、この『はる、なつ、あき、ふゆ、そしてまたはる』は完全に行き詰まっている。前章からしてそもそも破綻し始めているのだ。もうこの小説は放棄せざるをえないのかもしれない。

　いや、病気のせいとはいうのは違うだろう。恐らくは私の才能の欠如によってこの小説は破綻しかけているのだ。元々はこのように作者がわざわざ顔を出すようなメタフィクショナルな章を差し挟むつもりはなかった。ひとの言葉を借りるのであれば「100パーセントの恋愛小説」のつもりで書き始めたのだ。それがなぜこんな小説になってしまったのだろう。

　次の章からはまた元のような「100パーセントの恋愛小説」に復帰して、何とかこの『はる、なつ、あき、ふゆ、そしてまたはる』という小説を立て直していくつもりだ。

　では、次回こそ。

（続）

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