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カザフ語の教材などなど

 こんにちは、カザフ語たんです。今回は私が手元に置いているカザフ語の文献の一部を適当に紹介していきたいと思います。

 紹介に入る前に少し注意していただきたいのが、今現在国内でのみ教材を集めており手元にそこまで大量にあるわけではありませんし、使い慣れていないものに関しては紹介せず、紹介するものに関してもPDF形式でのみ所有しているものもあるのでそこら辺はご了解ください。(ちなみに写真は少し前に撮ったカザフ語文献を集めたやつです。今現在はもうちょっと多いですけど)

1 辞書

カザフ語辞典 飯沼英三著 ベスト社 1995

 本邦で発売された唯一のカザフ語辞典です。見出し語は18000語とされ、これ1冊あれば困ることはそれほどないと思います。ただ、この本はみなさんご存知の通り絶版になっていて、中の人もベスト社に連絡をして装丁がいまいちなものを安価で頂いてやっと手元に来たようなものだったので、今から入手するのはなかなか難しいと思います。この辞書の特筆すべき点は、アラビア文字表記も見出し語に併記されているということですね。

Kazakh (Qazaq) – English Dictionary, Karl A.Krippes, Dunwoody Press, 1994

 こちらは英語版のカザフ語ー英語辞典ですね。見出し語は約2万語でこちらは下記のサイトから購入できます。ただし、解説が充実しているかと言われるとそうでもないので (実際300ページ程度しかないですし)、他に選択肢があるのであれば補助的なものにとどめておいてもいいかもしれません。

汉哈辞典 那衣满等编纂, 新疆人民出版社, 1979.4

 こちらは結構大きい中国語ーカザフ語の辞典です。おおよそ65000語が掲載されているものです。時たま使っていますが、正直言って紙質がお世辞にもいいとはいえず、発売時期的にカザフ語の独特のラテン文字表記で掲載されているので使いにくいなという印象です。

 以下はPDFで持っていて使いやすいかなと思ったものです。

哈汉辞典, 努尓別克・阿布肯主编, 民族出版社

 これはカザフ語アラビア文字ー中国語の辞典です。見出し語は推定5万語程度で、比較的気軽に調べられる「カザフ語辞典」に掲載されていない語をこっちで調べたりします。この辞書の特筆すべき点はアラビア文字表記でなおかつ中文もそれに合わせて右から書かれていることですね。微妙に混乱しますけどとても便利です。

 そして、これの第2版も存在していて、こちらはCiNiiを検索しても見つからなかったのですが、キリル文字表記になっているものでカイナル大学というアルマトゥ市にある大学から出されたものです。系譜は基本的に同じようですが普段使用する際には両方参照するようにしています。

Бектаев Калдыбай Казахско-русский, русско-казахский словарь, 1999

 これはカザフ語ーロシア語、ロシア語ーカザフ語が1冊になったものです。これも解説が比較的簡素なのでさっと調べたい時なんかに使っています。収録語数は25000語程度ずつのようです。

2 文法系の書籍

カザフ語文法読本, 中嶋善輝著, 大学書林, 2012

 今現在、日本語で書かれたものの中で唯一入手が容易なものですね。困ったらこれがいいと思います。初学にはちょっと優しくないと思いますけど、絶版となったベスト社の「カザフ語入門」や「カザフ語会話」がない以上致し方ないように思います。文法はとても体系的に書かれていると思いますし、問題とその答え、そして読み物が付いているので私が一番使用しているものですね。

哈薩克語簡志, 耿世民, 李増祥编著, 民族出版社, 1985

 これは文法のハンドブックですね。このシリーズは他の言語のものもあるようなので、ぜひ探してみてください。PDFでもあったりします。本文は発音記号的なものを使用しており、使用している文字にかかわらず使用することができます。記述はだいぶわかりやすいですが、練習問題がないので、その点は注意してください。比較的綺麗にまとまっているのでみやすいもののように思えます。

现代哈萨克语语法, 耿世民著, 中央民族学院出版社, 1989

 こちらも文法を中心としたハンドブックのようなもので、練習問題などはついていません。ただ、こちらの方が語彙などの解説が多めになっているなど、上のものとはまた少し違うところもあるので、できるようならどっちも手に入れて比較してみるといいかもしれません。

他にもある程度使用しているカザフ語の文献等はあるにはあるのですが、今回は比較的高頻度に使用するものを取り上げました。現在カザフ語の日本語の書籍は本当に少ないので、何か1冊使い勝手のいいものが出てくるとかなり楽になると思うので今後に期待したいですね。 

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