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1025「最後の直線」

もはやこの日記の読者の多くは、私のことを毎日生産性のない文章を義務感にとらわれて書いているおじさんだと思っているはずだが、実はちゃんと仕事をしている。デジタルを使ったものづくりをしている、いわゆる「デジタルクリエイター」的な感じで呼ばれる仕事をしている。ここにはほとんど仕事がらみのことについて書かないようにしているが、数日前に仕事っぽい話を書いたらやや良い反応を得たし、「ああ、ちゃんと仕事っぽいことを書くのは健康的でいいな」と思ったものだ。

で、私は数年前からインターネット界のアカデミー賞、なんて呼ばれていて実際問題でかくて名誉ある賞であるところのWebby賞の審査員をやらせて頂いていて(アカデミー賞のアカデミー会員みたいなやつ)、しかし会社変わってメールアドレスの変え方がよくわかんなくなったりしているうちに、「あーたぶん会員失効したな。けどまあいいか」とか思っていたところ、こないだ次男と長女をブルックリンの地下鉄博物館に連れて行ったら超偶然にWebby賞の事務局長のクレアさんが子連れで来ていて、「久しぶりー」なんて盛り上がっているうちに、「審査員のインタビュー出てよ」なんていう話になって、失効がうやむやになった上にインタビューが掲載された。

なんだかんだこういうところで扱ってくれると嬉しいものだ。ちゃんと仕事してる感も出る。やはり仕事っていうのは生活の大部分を占めているわけで、仕事絡みの話をあんまりしない縛りというのは、なかなかタイトな縛りではある。

で、このうんこ日記に書きたいことなど大してない割に、仕事関係で書きたいことは結構たくさんある。このうんこ日記はもう、ちょうど書き始めて365日目にあたる来月の11月25日に確実に終了させようと思っている。今日からちょうど1ヶ月後、府中の大ケヤキを回って第4コーナーから最後の直線に入った。

1年間、見直しなしの脳内かけ流しの文章を書き流してやってきたわけだが、反動で、「もっとちゃんとした文章を書きたい」という欲求が強くなっていて、このうんこ日記の終了を前にしてちょうど良い感じにそういう気持ちが高まっている。もともと文章を書くというのは好きな行為だが、やはり本来はちゃんと流れを設計して丁寧につくった文章っていいよね、というのはある。

が、仕事もあるしそんなに文章ばかり書いているわけにも行かないので、この日記をやっていると、そこそこメディアの連載の原稿が滞ったりする。つまり、来月この日記が終わったら、かけ流しじゃない文章を再開するし、連載原稿も書くし、1月になったらまたCESとかに行ってテックライターのバイトもするはずだし、ありがたいことに新しいところからも執筆依頼を頂いているし、とにかく日記じゃない文章を書ける。

そして、この日記を365通書いたらこの場所をどうしようかと考えなくてはいけない。あと1ヶ月だ。 

そもそもnoteを使って何か書き始めたのは、会社のnoteを展開する上で、noteという箱の特性を体験したかったからなわけで、脳内かけ流し文章を1年書き続けるというのは本来の目的ではない。手段が目的になってしまっている。

というわけで、たぶん次は、自分たちがやっている仕事について、ある程度体系化して、世の中に伝えるようなことをここでやろうと思い始めている。

お世話になっている熊野さんがnote発で書籍を出された。超うらやましい。私もそういう形に残るやつをやりたい。そして親戚に配りたい。姑に結婚を認めてもらいたい。


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