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享年90歳  ゴキゲンLEFESHIFT 18 家族のケアで後悔しない

年末に、母が急逝しました。デイセンターでクリスマス会をした後に、自宅で亡くなりました。

「家族のケアで後悔しない」と決意し、介護のために会社を早期退職した直後でした。でも昨年の11月の手術以降の最後の日々はたくさん話が出来、たくさん食事もできました。山本周五郎の朗読など、美記憶もたくさん出来ました。

心筋梗塞で、享年90歳。

日頃から、「ピンピンコロリで逝きたい」、「延命拒否」を明示していただけに、大好きな自宅での死去は、その潔さと意思の強さを実感させました。

改めて、彼女の90歳のライフステージを考えました。

昭和7年生まれ、関東大空襲で大森を焼け出され川崎に移り住み、戦後に女子高卒業、ブリジストンなどで働き、2度の離婚を経て、シングルマザーとして60歳まで働きに働き、息子を大学に行かせました。
定年後、仲の良い姉妹で一緒に旅行などを楽しみ、カラオケなどの趣味を75歳まで楽しみました。
晩年の15年は、姉にも妹にも先立たれ、体も思うように動かなくなり、団地の皆さんに支援されながら暮らし、最後は88歳で腰の大手術をした影響で要介護2になり、自宅で亡くなりました。

リンダ・グラットンが「LIFESHIFT」で前世代の生き方として挙げている「3ステージライフ」をそのままに生きた人生でした。「学びのステージ → 労働のステージ → 引退後のステージ」の3つのライフシーンそのままです。

悲しみは別として、今回「ゴキゲンLIFESHIFT」として分析すると、母から学べる点は2つあります。

1.75歳までの黄金期を最大限楽しむべき。

 やはり人生の「黄金期」は75歳までの15年間で、その後は「黄昏期」とでも呼ぶべき、自分が動きたくても動けない時期になる。60歳~75歳、この時期の美記憶がそのひとの人生の象徴になります。

2.資産はゼロにして人生を全うするべき。

資産を残しても子供はうれしくないのです。人にもよるとは思いますが、私は母の遺産を必要としていませんし、あてにしていません。
それより、生前にしっかり自分の楽しみのために使い切ってほしかった。
そのための仕組みとして、年金とは別に、余暇費用を定額振り込みして、「趣味や楽しみのために毎月使う口座」をつくったのですが、晩年はそのお金も使うほどの体力も気力もありませんでした。

厳しい母でしたので、躾も、学ぶ姿勢も多くを受け取りましたが、最後の教えとして、「75歳までの黄金期を最大限楽しむ」と「資産はゼロにして人生を全うする」を教わりました。




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