参考1 知恵の本 1冊1P 司馬遼太郎史観「戦国時代」国盗り物語ー新史太閤記ー覇王の家

画像1 今年のテーマだった通史で読み解く司馬遼太郎。戦国時代編が完了。「国盗り物語」の斎藤道三に始まり、その弟子の明智光秀と娘婿の織田信長を追い、「新史太閤記」でその信長の後継者となった豊臣秀吉、そして「覇王の家」で戦国の覇者徳川家康を追いかけた。
画像2 斎藤道三、明智光秀、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康を通史で見るとかように密接している。司馬史観を学ぶには、3つのシリーズを行ったり、来たりしながらも、敵と味方の攻守を代わる代わる読み比べるのが醍醐味と知った。
画像3 地政学的に見ると、実は濃尾平野を中心にした、非常に狭い範囲の争奪戦だったことが明白になる。この地を制したものが日本を征した。
画像4 最重要なコンセプトツリーがこちら。大きくまとめれば、鎌倉以来の武家の伝統が、応仁の乱以降大きく崩れて中世の崩壊を生む。乱世に伝統を破壊したのは、欲を利用して成り上がった下克上の象徴である斎藤道三。彼は人の欲を刺激して地域経済による支配を始めた。その新しい投資回収モデルを継承したのが信長で、同じく道三の薫陶を受けた光秀と共闘して足利幕府を滅亡させる。しかし行き過ぎた革新に粛清が入り、漁夫の利で農民出身の秀吉が天下人になる。安土桃山の欲望を操作して勝つ理論は暴走。革新の反動から超保守の家康の手に覇権が渡る。

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