鏡を見れば、、、

外国の男の子が、日本の美容室で髪を切り、コンプレックスを払拭していく。
みたいな動画を見ました。

その美容師さんは、男の子の悩みに寄り添い、技術も高く、
施術後は男の子の顔の輝きが違い、
見た目を変えて、その人の人生をも変えることができる素晴らしさに、感動しました。

そこで、
そういえば、私、外国で髪を切ったことがあるなーと。


イタリアで、働いていた時の話です。
その時は、ピエモンテのサンベルナルディーノという、
のどかな村で働いていました。

働き始めて、3ヶ月くらい経ち、
髪の毛も半年くらい切っていないのでボサボサ。
そもそも、どこで切ったら良いかもわかりませんでした。

すると、そこのレストランのシェフが言います。
「そろそろ髪切りに行け」

答える私。
「ど、どこに?」

ニヤリとしながらシェフ
「そいうと思って、いつも来てくれる常連の美容師さんに頼んでおいた。
今から行ってこい。腕は一流だ。保証する。」

(イタリアのレストランでは、
シエスタみたいな名残があり、仕事がなければ、1〜2時間午後休みがあったりしました。ないときももちろんあります。日本とは働き方等ずいぶん違いました)

確かに、常連さんにおしゃれなマダムがいらっしゃり、
あの方が切ってくれるなら、カッコよくしてくれそうだな。

なんて考えながら店に。。

店は、小さいながらもオシャレで、さすがファッションの国イタリア。
コリャー、モデルさんみたいになっちゃうんじゃない?
期待ワクワクで椅子に座ります。


するとマダムが、
「あなたに似合う髪型にするわ」

さらにテンションが上がります。
ただ、
あまり社交的でもなく、
日本でも美容室は、なんかオシャレで苦手だった私。
切ってもらいながら自分の顔なんて見れません。

「お願いします」
と答え目をつぶっていました。疲れもあり、眠ってしまい。。。。

「できたわよ」
の声で目を覚まし、鏡を見ました。

すると、、、
いました。

日本でも見たことがないほどの角のたった

角刈り?の私が。

いや、角頭?

本当に、比喩ではなく、今まで見た
どんな髪型よりも角?でした。

自分の認識では、短めでさっぱりしている、男らしいのが角刈り。
だいぶ違う。。。

ですが、長めの髪の毛が、寝るか寝ないかくらいの長さを残しながら
「さっぱり」と「男らしさ」を抜いたような、、
それでいて角のエッジは一流の評価そのままの尖具合。

思い出されるマダムの
「あなたに似合う髪型にするわ」

イタリアの方から見て、私の似合う髪型が決まった瞬間でした。


そして半年後。
他のレストランから遊びに来た私。
厨房に入ると、
一緒に働いていためちゃくちゃオシャレな子がいたのですが、
その子の髪型が、、、、、

僕だけに似合う髪型じゃなくなって、悲しような、嬉しいような。
と感じたのを思い出しました。



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